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家を安く建てるコツとは?
費用を抑える方法を紹介

2024/03/19
家を安く建てるコツとは?費用を抑える方法を紹介

家を建てる予算には限りがあるため、少しでも費用を安く抑えたいですよね。近年住宅の建築費用は高騰が続いていますが、コツを押さえれば費用を抑えつつ理想の家を建てられます。
この記事では家を安く建てるコツを解説します。ローコスト住宅や平屋で費用を抑える方法もまとめているため、これから家を建てる予定の方はぜひ参考にしてください。

マイホームを建てるのに必要な年収は?

マイホームを建てるのに必要な年収は?

マイホームを建てるには、高額な費用がかかります。「どのくらいの年収があれば家を建てられるのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
国土交通省の「令和3年度 住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅を建てた方の全国平均世帯年収は779万円です。割合としては600~800万円が最も多く、25.3%を占めています。次いで400~600万円が22.0%、800~1,000万円が17.5%という順番で多いです。
世帯年収が400万円未満は少数派ではありますが、11.2%います。さまざまな工夫を凝らせば、世帯年収が400万円未満でも家を建てることは可能です。

家を安く建てる方法

家を安く建てる方法

これから家を建てることを検討している段階の方は、以下の方法をとると費用を安く抑えやすいです。

● ローコスト住宅という選択肢

● 平屋で費用を抑える

● 地方でマイホームを建てる

それぞれの方法を詳しく解説します。

ローコスト住宅という選択肢

家を安く建てる場合に選択肢の一つとなるのが、ローコスト住宅です。ローコスト住宅とは、通常よりも安い費用で建てられる住宅を指します。ローコスト住宅の費用相場は、坪単価で40~60万円程度が目安です。
注文住宅の一般的な定義は、自由な間取りでオーダーメイドとしてつくることです。対してローコスト住宅は、あらかじめ規格化したプランを選んだり、注文住宅でも、一定の範囲の自由度に限られたりする家づくりが多いでしょう。間取りやデザインの選択肢が決まっているため、オーダーメイドよりも費用を抑えられる仕組みです。
確かに、ローコスト住宅は一般的な注文住宅に比べてプランの自由度は下がります。しかし限られた予算で家を建てられ、間取りやデザインもプロに任せられるのがメリットです。

平屋で費用を抑える

平屋とは一階建て住宅のことです。平屋には基本的に階段がなく、すべての部屋がワンフロアに配置されています。動線がコンパクトで生活しやすいため、幅広い世代に人気です。
一般的に平屋は二階建てよりも坪単価が高くなりやすいですが、コンパクトかつシンプルに暮らしたい方は費用を抑えられる可能性があります。床面積・部屋数や壁・屋根の面積を小さくすれば、平屋でも費用を抑えやすいでしょう。建物を長方形や正方形など凹凸の少ない形にしたり、屋根の勾配を小さくしたりする方法も有効です。
木造平屋の費用相場は坪単価で50~70万円程度です。30坪の場合は本体工事費のみで1,500~2,100万円程度かかる計算になります。

地方でマイホームを建てる

費用を抑えたい方は、地方でマイホームを建てるのも手です。特に土地取得費は地域によって差があります。
2022年度フラット35利用者調査をもとに、東京都・愛知県・大阪府と四国4県の違いを見ていきましょう。

都道府県 建設費 土地取得費 建設費+土地取得費
東京都 2,960万円 3,663万円 6,623万円
愛知県 3,507万円 1,736万円 5,243万円
大阪府 2,998万円 2,052万円 5,050万円
愛媛県 2,991万円 1,050万円 4,040万円
香川県 2,837万円 784万円 3,622万円
高知県 3,134万円 955万円 4,089万円
徳島県 2,883万円 750万円 3,633万円

引用:家2022年度フラット35利用者調査 2022年度集計表 土地付注文住宅
※小数点以下は四捨五入、建設費+土地取得費は元データより算出

東京都・愛知県・大阪府では土地取得費が1,000万円後半~3,000万円台と高いです。一方で四国4県は1,000万円前後で、土地取得費を抑えられます。
家を建てる地域に密着した地元ハウスメーカーや工務店に依頼すると、さらに費用を抑えやすいです。まず地元ハウスメーカーや工務店は大手ハウスメーカーに比べて少人数であることから、人件費がかさみません。チラシやテレビCM、モデルハウスを出していないところも多いため、広告費も抑えられるでしょう。

家を安く建てるコツ|建築時のポイント

家を安く建てるコツ|建築時のポイント

家を安く建てるコツには次の方法があります。

● 外観はシンプルな形状にする

● 階数は二階建てにする

● 床面積・部屋数は必要最低限に抑える

● 内装・設備は標準仕様を選ぶ

● 水回りは1ヵ所にまとめる

● 収納はデッドスペースを活用する

● 打ち合わせの回数を減らす

外観はシンプルな形状にする

家の外観はできるだけシンプルな形状にするのが、費用を安く抑えるコツです。外壁の凹凸は極力減らして、正方形に近い形状にしましょう。屋根は切妻屋根や片流れにしたほうが安くなります。
反対に凹凸が多い外壁にしたり大きな勾配の屋根にしたりすると、費用は上がります。外壁や屋根の面積が増えて、より多くの資材が必要になることが理由です。凹凸部分の処理作業は施工に手間がかかるため、人件費も高額になるでしょう。
シンプルな形状にするメリットは、費用を抑えられるだけではありません。余計な装飾を省くことにより、スタイリッシュな雰囲気を演出できます。外壁に使用する素材によっては、凹凸部分には汚れがたまりやすくなることがあります。、全体をフラットに仕上げることで美しい状態を維持できる点もメリットです。

階数は二階建てにする

同じ床面積の家であれば、平屋より二階建てにしたほうが、安く建てられます。二階建ては床を二層に積むため、屋根の面積を少なく抑えられるためです。例えば100㎡の家を建てる場合、平屋だと100㎡の床面積を覆う屋根材が必要です。しかし二階建ての家を建てる場合、屋根の面積は半分の50㎡で済みます。
さらに木造二階建てであれば、構造計算が不要になるため費用を削減できます。三階建て以上になると木造や鉄筋コンクリート造などすべての構造で構造計算が必要になるため、割高になることが多いです。さらに三階建ては建物の重量が増えて、地盤改良などの費用がかさむことも想定されます。

床面積・部屋数は必要最低限に抑える

間取りを考える際は、家族の人数に対して必要最低限の床面積・部屋数に抑えましょう。床面積や部屋数が多いと壁や建具などの資材量が増えるため、コストアップの原因になります。
特に工夫が必要なのは子ども部屋です。子どもが小さいうちは必要な部屋ですが、成長により家を出るなど独立すると無駄なスペースになってしまうことが少なくありません。可変性を高めたい場合は、子ども部屋の間仕切りにカーテンやふすまなどを活用するのも手です。必要に応じて部屋を分けたりつなげたりできるため、家族構成やライフステージの変化に対応しやすくなります。
また和室をつくるのは、洋室よりも費用がかかります。和室でよく見られる木の柱や板張りの天井などは高額です。安さにこだわるのであれば、和室特有の意匠を施さなくても、畳を取り入れるだけで和室の雰囲気を味わえます。

内装・設備は標準仕様を選ぶ

内装や設備にはさまざまなグレードがあり、どれを選ぶかによって費用が大きく変わります。ユニットバスやシステムキッチンなど主要な設備は、グレードによって倍以上の価格差が出ることも少なくありません。内装や設備を決める際は、施工会社が提案する標準仕様を採用することでコストアップを防げます。オプションやオーダーメイドは魅力的な商品が多いですが、追加費用が発生するため要注意です。予算オーバーに陥らないよう、基本的には標準仕様から選び、オプションやオーダーメイドは極力減らす方向で検討しましょう。
どうしてもこだわりたい部分がある場合は、施主支給をおこなう方法もあります。施主支給とは内装や設備を自分で直接用意する方法です。ただし施主支給ができない施工会社もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

水回りは1ヵ所にまとめる

キッチン、浴室、洗面所、トイレなどの水回りは1ヵ所にまとめると費用を抑えられます。二階に水回りをつくるときは、一階の水回りの真上に設置するのがコツです。水回りを近くに配置することで配管の引き込みを短くでき、配管工事費用が安く済みます。
水回りを1ヵ所にまとめたほうが、家事動線の効率も良いです。ただし家族構成によっては水回りが集約されていると、朝の時間帯に生活動線が混雑してしまう可能性もあります。毎日の生活を振り返り、利便性と費用のバランスを考えてから水回りを配置しましょう。

収納はデッドスペースを活用する

片付けやすく快適な生活を送るうえで、収納は欠かせません。しかし費用を抑えるためには極力、間仕切りのための壁を減らす必要があるため、収納が不足する可能性があります。造り付けの収納がないからといって、収納家具を買うための費用が高額になるのは本末転倒です。
収納を設けるのが難しい場合は、デッドスペースを有効活用するのがおすすめです。例えば屋根裏や階段下などのデッドスペースは工夫次第でちょっとした収納になります。新たな床面積を増やさないため、費用を抑えながら収納を確保できるでしょう。

打ち合わせの回数を減らす

施工会社によっては、プランの打合せ回数に上限や期限を設けていることがあります。上限を超えた場合には、追加費用がかかることがありますので、できるだけ上限の範囲内に完了できるように計画しましょう。注文住宅の一般的な打ち合わせ回数は10~25回程度といわれており、バラつきがあることがわかります。家に対するこだわりが強い方やなかなか決められない方は打ち合わせ回数が多くなるため注意が必要です。
少ない打ち合わせで理想の家をつくるには、家族内で間取りや設備の希望をすりあわせてから打ち合わせするのがコツです。また打ち合わせの内容は毎回記録しておくと、次までに何を解決すべきかがわかり、スムーズに進められるでしょう。

家を安く建てる際の注意点

家を安く建てる際の注意点

家を安く建てることだけにこだわると、思わぬ失敗を招く恐れがあります。後悔のないように家づくりを進めるためには以下の点に注意しましょう。

● ランニングコストも考慮する

● ハウスメーカーの選択肢が少ない

● 坪単価表記だけで判断しない

ランニングコストも考慮する

家を建てる際は工事費などのイニシャルコスト、家を建てたあとは光熱費やメンテナンス費用などのランニングコストがかかります。家を建てる際はイニシャルコストに目がいきがちですが、長期的な視点で出費を減らすためにはランニングコストも安く抑えることが大切です。
例えば耐久性が低い外壁材を選ぶとイニシャルコストは節約できますが、経年劣化していくスピードが速いです。頻繁に外壁を張り替えるとなれば、ランニングコストは高額になり、トータルで考えると損する可能性もあります。イニシャルコストとランニングコストのバランスを考慮して、最善の選択をしましょう。

ハウスメーカーの選択肢が少ない

近年は建築費が高騰しているため、家を安く建てられるハウスメーカーは少ないのが現状です。安さだけを重視すると、ハウスメーカーの選択肢が減ってしまいます。
低価格を掲げているハウスメーカーでも、オプションを付けないと施主の希望を実現できない可能性があります。建築費が安い代わりにアフターサービスが乏しいハウスメーカーも少なくありません。

坪単価表記だけで判断しない

家を建てる際、床面積1坪あたりの建築費を示す坪単価表記をよく目にします。坪単価は建築費の目安を知るのに便利ですが、坪単価だけで建築費が高い・安いを判断しないようにしましょう。
一般的には、坪単価には建物の本体工事費しか含まれていません。実際に家を建てる際は本体工事費のほかに、別途工事費や諸経費もかかります。坪単価の安さだけで判断すると、想定よりも費用が高くなってしまい、予算オーバーに陥る危険性があります。
なお、坪単価に含める工事費用は施工会社ごとに異なる場合が多いため、提示される坪単価はどこまでの工事範囲が含まれるのか、しっかり確認することをおすすめします。

安く家を建てるハウスメーカーを選ぶ際のチェックポイント

安く家を建てるハウスメーカーを選ぶ際のチェックポイント

家を安く建てられるハウスメーカーか見極める際のチェックポイントは以下のとおりです。

● 標準仕様

● 規格住宅・セミオーダープランの有無

● アフターサービスの充実度

標準仕様

家を安く建てる場合、ハウスメーカーの標準仕様を選ぶことが多くなります。ハウスメーカーを選ぶ際は、標準仕様の内容をしっかりと確認しておきましょう。標準仕様が自分の好みに合っていればオプションを選択せずに済み、コストを抑えた家づくりが実現できます。
標準仕様でチェックしておきたい項目は、以下のとおりです。

● 構造、工法

● 断熱性

● 使用している建材、床材

● 地盤工事

● 浴室、キッチン、トイレなどの設備

● 外観デザイン

● 内装デザイン

● 外構

● 間取り

標準仕様はハウスメーカーのカタログを取り寄せたり、住宅展示場で聞いたりする方法で確認できます。見積もりを依頼する際は、標準仕様をベースに作成してもらうのがおすすめです。

規格住宅・セミオーダープランの有無

ハウスメーカーが規格住宅・セミオーダープランを提供しているかどうかも、家を安く建てるために重要なポイントです。規格住宅・セミオーダープランでは、あらかじめ決められた枠のなかから好きなプランを選びます。工事内容が決まっているため、フルオーダープランに比べると打ち合わせ回数を減らすことができ、施工の手間もかかりません。
規格住宅・セミオーダープランを提供しているハウスメーカーは複数ありますが、選べるプランのバリエーションは会社によって異なります。選択肢の枠が狭いハウスメーカーは、希望を叶えられない可能性もあるため注意しましょう。反対に選択肢が豊富なハウスメーカーは、選び方次第で個性を出すこともできます。

アフターサービスの充実度

ハウスメーカーを選ぶ際、アフターサービスの充実度も見逃せないチェックポイントです。
新築住宅の構造上主要な部分と雨漏りに関しては、法律によって10年間の保証が義務付けられています。10年保証に加えて、定期点検や長期無料保証などのアフターサービスがどれだけ充実しているかが重要です。保証が適用される条件も確認しておくと良いでしょう。
アフターサービスが手厚いハウスメーカーに依頼すれば、将来のランニングコストを軽減しつつ、安心して住み続けられます。反対にアフターサービスが充実していないハウスメーカーは、施主がみずから管理をしなければならず、ランニングコストが割高になる可能性があります。

新築注文住宅以外で費用を抑える方法

新築注文住宅以外で費用を抑える方法

新築で注文住宅を建てようとすると、一から土地を探して家を建てることになるため費用が高くなりがちです。費用を抑えてマイホームを手に入れるには、以下の選択肢もあります。

● 建売住宅

● 中古住宅

建売住宅や中古住宅は、注文住宅と比べてどのくらい費用を抑えられるのか解説します。

建売住宅

2022年度フラット35利用者調査によると、建売住宅の平均所要資金(購入価額)は3,719万円です。土地付注文住宅の平均所要資金(建設費+土地取得費)は4,694万円で、建売住宅のほうが割安であることがわかります。
建売住宅は施工会社が決めた仕様に沿って建築されます。購入者は価格を見て買うか買わないか判断できるため、予算オーバーに陥るリスクも少ないです。土地と建物を一括で購入するため、時間をかけずにマイホームを手に入れられるメリットもあります。

中古住宅

中古住宅も費用を抑えやすいです。東日本レインズの「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」によると、中古戸建住宅の成約物件価格は3,753万円、新築戸建住宅の成約物件価格は4,128万円となっています。新築戸建住宅と中古戸建住宅の価格差は375万円です。
新築住宅には販売事業者の利益や広告費、人件費などの新築プレミアムが上乗せされています。中古住宅には新築プレミアムがかからないため、割安で購入しやすいです。
ただしすべての中古住宅が新築住宅より安いとはいいきれません。立地が良い物件や築年数が浅い物件は、中古住宅でも高い価格が付くことがあります。
また、購入時の諸費用やランニングコストも考慮することが必要です。例えば中古住宅を購入する際は諸費用として仲介手数料がかかります。適切にメンテナンスされてこなかった中古住宅は、住み始めてから多額の修繕費がかかる可能性もあるでしょう。

建売住宅・中古住宅でも住宅ローンを利用できる

マイホームを手に入れるにあたり、住宅ローンの利用を考えている方は多いのではないでしょうか。建売住宅と中古住宅を購入する場合は、住宅ローンを利用できるでしょうか。
建売住宅は建物が完成した状態で販売されているため、販売価格を基準に融資額を決めてスムーズな借り入れが可能です。
中古住宅を購入する場合でも、住宅ローンは利用できます。ただし物件の担保価値が低いと、借入額が少なくなる可能性があります。物件の立地や築年数など、担保価値も意識して選びましょう。

まとめ

まとめ

家を安く建てる方法としては、ローコスト住宅を選択したり地方で建てたりする方法が有効です。外観をシンプルにするなど、建築時に工夫することでさらに費用を抑えられるでしょう。注文住宅では予算が合わないという方は、建売住宅や中古住宅といった選択肢もあります。
家を安く建てたいと考えている方は、ぜひ伊予銀行までご相談ください。理想のマイホーム取得に役立つ各種サービスもご利用いただけます。

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