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投資信託とは?
仕組みやメリットデメリットなどをわかりやすく紹介

2024/4/11
(提供元:CyberKnot
投資信託とは?仕組みやメリットデメリットなどをわかりやすく紹介

投資信託は、多くの人が手軽に資産運用を始められる人気の金融商品です。しかし、実際に投資を始める前に、この金融商品がどのように機能するのか、また、そのメリットとデメリットは何かを理解することは非常に重要です。一見、商品の選択に迷うことがありますが、まずは基本的な仕組みを把握することから始めましょう。この記事では、投資信託の基礎から、そのメリット・デメリットを初心者にもわかりやすく解説します。

そもそも投資信託とは?

そもそも投資信託とは?

投資信託はファンドともよばれ、投資家から集めたお金を投資の専門家が株式や債券などで運用する金融商品です。さまざまなタイプがあり、商品によって利益に対する期待値やリスクは異なります。
まずは初心者にもわかりやすいよう、簡単に投資信託の特徴や種類について紹介します。

投資信託の仕組み

投資家がやり取りするのは、窓口である販売会社です。銀行や証券会社などの金融機関が窓口となります。投資家が窓口で支払った資金は、販売会社を通じて信託銀行が管理します。また、運用の指図は運用会社が行い、その指図に従って信託銀行が金融商品を売買します。
このように投資信託には、販売会社、信託銀行、運用会社が関わっています。

投資信託の主な種類

投資信託には、さまざまな分類方法があります。そのうち、投資先を選定する際にチェックすべき投資信託の種類と違いを紹介します。

投資する金融商品の種類
  • 株式投資信託:株式に投資できる投資信託で、利回りが高くなる一方、リスクも高くなる可能性がある
  • 公社債投資信託:株式に投資しない投資信託で、できる限りリスクを抑え、少しずつ利益を積み上げる
単一指数・複数指数

目標となる日経平均株価などの指数がひとつか複数かの区分

  • 単一指数:株式型ともよばれ、一般的に国内外のひとつの指数を目標とするタイプ
  • 複数指数:バランス型ともよばれ、国内外の複数の指数を目標とするタイプ
国内型・海外型 投資先が国内のみか海外も含むかの区分
「国内」「海外」「国外」と区分されることもある
毎月分配型・年2回決算型 分配金が支払われる頻度の区分
分配金により基準価額が下がることがあるため、どちらがいいかは一概にいえない
インデックス型・アクティブ型

投資スタイルの区分

  • インデックス型:目標とする指標を決めて、指標と同じ値動きをするように投資をするスタイル
  • アクティブ型:目標とする指標以上の運用成果を目指すスタイル

上記のような投資信託の分類を理解しておけば、自分の目的に合わせた投資信託を選びやすくなります。

基準価額と分配金

基準価額とは投資信託の一口あたりの価格のことで、この価額で投資信託の売買を行います。基準価額は株式のように常に変動しているわけではなく、一日一回更新されるものです(上場投資信託は、株式と同じように常に値動きしています)。
また投資信託の決済時には、分配金が支払われることがあります。分配金は、保有している口数に応じて支払われます。
この「購入時より高い基準価額で売却した場合に得られる売却益」と「分配金」を目的に、投資信託を購入します。
※上場投資信託は、東証などの取引所に上場している投資信託のことです。ETFともいいます。

投資信託のメリット

投資信託のメリット

投資信託は、株式や債券、金、不動産など、多岐にわたる資産クラスに分散して投資することができる金融商品です。個別の資産に直接投資するよりも、投資信託を利用することで得られるメリットはいくつかあります。ここでは、特に注目すべき3つのメリットを紹介します。

投資の専門家による運用

投資では、情報収集・投資先の選定・タイミングを見計らっての売買など、利益を得るためにすべきことは多いです。投資信託では大まかな投資先を決めるだけで、普段の取引は投資の専門家が行います。
投資家は、たとえば「国内外」「新興国」「債券のみ」などの投資先を決めればよく、その範囲内で専門家が投資します。不動産投資信託であれば、実際に不動産を購入・管理することなく投資が可能です。
専門家の知識や経験を活用して、利益を追求できる点がメリットといえるでしょう。

少額投資が可能

投資信託は、毎月1万円程度の少額投資が可能です。個別株への投資ではある程度まとまった資金が必要で、資金が貯まるまでの準備期間を要します。まとまった資金を投資するため、値動きに一喜一憂しがちです。
投資信託であれば、投資のためにまとまった資金を準備する必要はありません。証券口座さえ開設すれば、いつでも投資を始められます。少しずつ資金を投資に回すことで、値下がりリスクを軽減する働きもあります。

分散投資が可能

投資信託は、基本的に分散投資により運用しています。個別株で分散投資をしようとすると資金を分けなければならず、個人での分散投資には資金力が必要です。
この点、投資信託であれば投資家から集めた多額の資金があるため、効果的に分散投資できます。投資信託には、複数の指標に投資する「複数指数」タイプや国内外の幅広い国や地域に投資する「海外型」などがあり、投資先を分散することでリスクの軽減を図っています。

投資信託のデメリット

投資信託のデメリット

投資する際には、デメリットにも注意して投資の判断をする必要があります。ここでは、特に注意すべき投資信託のデメリットを3つ紹介します。

元本保証ではない

投資信託は、元本が保証された金融商品ではありません。売却時の価格が、購入価格よりも低くなることがあります。
投資信託には、債券のみに投資をする比較的安全性の高いタイプはあるものの、元本は保証されていません。購入する投資信託によっては元本割れすることもあり、資産を減らすことになる可能性があります。

信託報酬などの費用がかかる

投資信託では、販売手数料や信託報酬などの費用がかかります。販売手数料は販売会社によって異なりますが、手数料無料のノーロードファンドもあります。また、信託報酬は運用で発生した利益から費用が差し引かれます。投資にかかる手数料や費用の額は利益を圧迫するため、注意する必要があります。
一方、信託報酬の低い商品も多いため、選定の基準にするといいでしょう。特にNISA口座で購入できる投資信託は、ノーロードで、信託報酬が0.5%以下(国内株インデックス投信の場合)などの要件があるため、費用負担を抑えられます。

短期で大きな利益を上げにくい

投資信託は長期・積立・分散投資が基本となるため、短期に大きな利益を上げたい人には不向きです。短期間で大きな利益を上げるためには、購入してから数年後には値上がりする個別銘柄に、まとまった資金を投資する必要があります。
しかし、分散投資では値動きの異なる商品に投資し、リスクを抑えながら少しずつ利益を積み上げていきます。そのため、投資信託での資産運用を考えている人は、投資目的と合致しているかを確認しましょう。

まとめ

投資信託は、投資初心者でも投資しやすい金融商品として人気があります。プロの運用や分散投資により、リスクを抑えつつお金を増やせるでしょう。しかし、投資にはリスクが付き物であることを理解しなければなりません。これから投資を始めようと考えている人は、投資信託の特徴をよく理解したうえで、無理のない金額の範囲で投資してみてください。



著者プロフィール

著者 藤 孝憲

CFP®・宅地建物取引士(未登録)・住宅ローンアドバイザー・証券外務員2種・DCプランナー2級・エクセルVBAエキスパートなど

2006年2月にファイナンシャルプランナー(FP)として独立、個人相談をはじめ、カルチャーセンター講師やFP資格講師・教材作成、サイト運営・執筆など、FPに関する業務に携わり15年以上経つ。商品販売をしない中立公正な立場で、相談者の夢や希望をお伺いし、ライフプランをもとにした住宅ローンや保険などの選び方や家計の見直しを得意とする。執筆でも、わかりやすく伝えることはもちろん、情報を精査し、消費者・生活者側の目線で書くことにこだわる。

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