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思いついたら花吉日!
愛媛の花紀行

2017/02/21

温暖で風光明媚な愛媛県は、年中どこかで花が見頃を迎えている。半日、一日、どこかにお出かけしたいと思ったとき、気軽に行ける名所や静かな人気の隠れ花スポットを紹介しよう。写真で残せば、自分だけの花作品集ができそうだ。
(花情報は過去の実施に基づき掲載。気候、諸事情により変更する場合があります。お確かめの上、利用してください)

愛媛の春一番は梅が連れてくる~梅、桜、藤

凛とした冬の気配がゆるむ頃、温かい愛媛では、梅の便りが春一番。早いのは2月中旬頃からの「南楽園梅まつり」(宇和島市津島町)で、情緒たっぷりの日本庭園に漂う甘い香りに多くの人が酔いしれる。下旬からは「七折梅まつり」(伊予郡砥部町)が人気を呼ぶ。山一面に広がる花色が美しく、楽しいイベントや梅商品も並ぶ。

七折梅園

3月下旬からはあちこちで桜が咲き競い、一気に春がやってくる。個性で楽しむなら、樹齢200年以上の西村大師堂のしだれ桜で有名な「中津さくらまつり」(上浮穴郡久万高原町)、峠沿いの桜並木と宇和海を眺める「野福峠さくら祭り」(西予市明浜町)、湖と桜の競演が見事な「玉川ダム湖畔桜まつり」(今治市玉川ダム湖)、村上水軍の島で行う「能島の花見」(今治市宮窪町)、また、「相野(あいの)の桜」「尾首(おくび)の桜」(喜多郡内子町)なども、山里の桜で知る人ぞ知るスポットで、一度は足を運んでみたい。

中津の桜
相野の桜

また、同じ頃からいろいろな花まつりも各地で行われる。「見奈良菜の花まつり」(東温市)、「五郎菜の花まつり」(大洲市)、「菜の花まつり」「牡丹大鑑賞会」(西条市・法安寺)、4月中旬からは樹齢400年の「観音堂のふじ」(西条市・禎祥寺観音堂)、「庚申庵ふじまつり」(松山市味酒町)、下旬からは「つつじまつり」(大洲市冨士山)が見事だ。

禎祥寺観音堂の藤

初夏から梅雨の花を訪ねて~バラ、アジサイ、ショウブ、ハス

新緑の季節、薫風に誘われての花トリップはバラから始めたい。例年5月中旬頃には今治市の瓦のふるさと公園(菊間町)でかわら館のイベントにあわせて「バラまつり」が開催され、多くの人で賑わう。

5月はしょうぶの季節。5月下旬頃からは「南楽園花菖蒲まつり」(宇和島市津島町)、「ほたる・しょうぶまつり」(大洲市新谷)、「櫛生(くしゅう)しょうぶまつり」(大洲市長浜町)が県下でも知られたスポットだ。

南楽園のしょうぶ

そして、梅雨に似あう花といえばアジサイだろう。6月下旬頃に行われる「新宮あじさい祭り」(四国中央市新宮町)では約2万株のアジサイが咲き誇り、新居浜市森林公園では「あじさい祭り」も。また、松山市考古館(松山市南斎院町)では、古代ハスが話題になる。幻想的で優美なその花姿に惹かれて訪れる人が多い。

新宮のアジサイ

梅雨が明け、本格的な夏がやってくると、伊予郡松前町では町花のヒマワリが姿を表す。田園の中に突如ヒマワリ畑に遭遇した時は、その姿に足が止まる。

秋風に誘われて~コスモス、ヒガンバナ、バラ

夏休みもそろそろ終わる頃、コスモスの出番だ。8月中旬頃からは、翠波高原(四国中央市)のコスモスが見頃を迎え、「コスモス祭」イベントの日もある。9月中旬頃からは「見奈良コスモスまつり」(東温市見奈良)。約200万本のコスモスがじゅうたんのように広がり、ショッピングセンターが近いこともあって、子ども連れのファミリー層で賑わう。11月には「みま町コスモスまつり」(宇和島市三間町池田池自然公園で)も行われる。まちおこしイベントが始まりで、今では多くの人が訪れるという。

翠波高原のコスモス

また、秋の撮影スポットにもなるのが松山市日浦地区のヒガンバナ。日浦地区は棚田でも知られるが、田の畦や道路沿いの野原にハッとする濃い赤の花姿は妖艶で美しい。松山市と今治市を結ぶ国道317号を走ればドライブスルーでもヒガンバナが観賞できる。
実は、秋はバラのシーズンでもある。世界各地のバラ400種3,500株が園内花壇に植栽されているよしうみバラ公園(今治市吉海町)では、10月中旬頃からの秋の開花期を迎える。小春日和の温かな日差しの中での散策も楽しい。

よしうみバラ公園

冬は温室で植物図鑑を開くように楽しむ

季節的には花が少ない時期だが、温室は別。無料で一般公開されている愛媛県農林水産研究所農業研究部花き研究指導室(東温市下林・旧花き総合指導センター・毎週月曜休)では、年中、何らかの花が咲いている。開放されているハウスの中で冬場でも見られる花は、バラ、シクラメン、ラナンキュラス、サクラヒメなど。外の花時計と立体花壇の花は年3回ほど季節の花に変えられる。
また、なかやまフラワーハウス(伊予市中山町)では、温室の中で亜熱帯植物や今人気の多肉植物などが自由に見られる。季節の花苗や雑貨も並んでいるので、お気に入りを探す楽しみもある。

サクラヒメ

寒い季節に静かに強く咲く花

寒い冬に耐えるように咲く花もある。
松山総合公園(松山市朝日ヶ丘)には、松山市の市花でもある椿園をはじめ、初冬からカンツバキ、サザンカ、本格的な冬場に入りロウバイ、ユキヤナギなどが開花期に入る。松山城や市街地を眺めながらの散策も気持ちいい。
清楚な花姿と気高い香りで魅了するといえばスイセン。伊予市双海町下灘地区のスイセン畑は有名。冬の風物詩的として、ニュースなどでも報道されるスポットだ。

双海町のスイセン

花や植物はもの言わぬ存在であっても、花の色、花弁の形、香りは時に言葉よりも強く発することがある。見る者の心のありようによって捉え方が異なると思えば、今日見た花はまさしく一期一会の花ともいえるだろう。

ふとお出かけして、季節を感じながら花々に癒されてみてはいかがだろうか。

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