ちょっとした心がけで改善!
腰痛対策を学ぼう

腰痛で悩んでいる人は多く、日本人の4人に1人は腰痛を経験するともいわれている。二足歩行動物として生きるヒトにとって、腰は体の中心であり、あらゆる動きや力を支える基盤となるため、腰は多大な負荷を受けて腰痛を引き起こす。腰痛はすべての年代で起きる可能性があり、10代、20代の若年世代にも腰痛に悩んでいる人は増えている。
若くても腰に負担をかけると腰痛になる?
腰痛が起こる原因には、職業、加齢、生活習慣、ストレスなど、さまざまな要因が複雑に絡んでいるといわれている。若い世代の腰痛は、スポーツをしている時の急性腰痛やケガをきっかけに、その後慢性腰痛になる人が多い。また、新たに社会人になるなど環境の変化による精神的なストレスや、偏った食事などで体に負担がかかり、腰痛を引き起こしてしまうケースもある。日常的に運動をしなくなった人は、運動をする前にストレッチをする習慣をつけておこう。
若い世代の場合、「自分は若いから」という理由で無理をしてしまう傾向もあるので、仕事量などをうまく調整して、腰に負担がかからないように気をつけることが大事だ。また、スマホの使い過ぎも腰痛の一因となりうる。長時間視線を下に向けて首に負担がかかってくると、首と背骨は繋がっているため、首や肩回りの痛みに加えて腰痛になる可能性も高まってくる。スマホの使い方にも注意しておこう。
日頃の心がけと無理はしない
◎腰痛を防ぐ姿勢
腰痛は日頃のちょっとした心がけでかなり予防できる。腰痛予防で重要なのは、日常の動作で正しい姿勢を保ち、腰に余分な負担をかけないよう気をつけることだ。また、日頃の生活の中で普段から腹式呼吸を心がけ、腹筋を鍛えて腰痛を防いでいこう。
・寝る時は横向きに背中を丸め、膝を曲げる。
・あおむけの時は膝の下に枕を入れる。
・座る時は背筋を伸ばし、お腹をひっこめる。
・椅子の高さは、足の裏が床につき股関節、膝、足首がそれぞれ直角になるようにする。
・立つ時は背筋を伸ばしてあごを引き、肩の力は抜き腹筋に力を入れる。
・物を持つ時は膝を着き腹圧を高めて持ち上げる。
・立ち仕事では片足を台にのせたり、作業台の高さを調整したりする。
・前にかがむ時は腰を曲げるのではなく、膝を曲げてしゃがむようにする。
などが挙げられる。
◎運動
・腹筋体操
あおむけに寝て両膝を立てる。下腹部の筋肉を意識しながらゆっくり上体を持ち上げる。
・背筋体操
お腹の下に枕を敷いてうつ伏せになる。両手を体の横につけ、背中の筋肉を意識しながらゆっくり上体を持ち上げる。
*それぞれ息を止めずに10回×3~5セット行う。
◎ストレッチ
・背中伸ばし体操
あおむけに寝て膝を抱きかかえるようにして腰を曲げる。息を吐きながら両手で膝を胸に近づけお尻を浮かしていく。
・お腹伸ばし体操
うつぶせになり、手のひらから肘までを床につける。手で床を押すように両肘をゆっくり伸ばし痛みのないように上体を反らしていく。
・太もも後ろ伸ばし体操
あおむけに寝て、右膝を立て、左脚の足裏にタオルを引っかけて左膝を曲げないように引っ張る。太ももの後ろが伸びているのを感じる。
*反対側も同様に行う。
*それぞれ息を止めずに30秒~1分を1日に3回程度行う。
*腰の痛みが悪化したり、腰から足にかけてしびれが発生したりする場合は、神経に異常がある可能性があるので、整形外科を受診し医師の指導に従おう。
腰痛を予防して楽しく過ごそう
社会人になって腰痛になった人は、自分の生活を見直し、規則正しい生活習慣を心がけるのが一番の対処法である。特にデスクワークの人は、ストレッチや軽いウォーキングなどを心がけてもらいたい。激しい運動は身体に大きな負担を与えるので、無理のない自分にあった運動から始めてみてはいかがだろうか。
関連リンク

この記事が気にいったら
シェアしよう
