ますます身近で便利な存在に
金融系スマホアプリの最新動向

身近な存在となっているスマートフォンアプリ
金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語である「FinTech(フィンテック)」が注目を集め、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな動きが見られている。
米国では2000年代後半の金融危機を経て、AI(人工知能)など台頭してきた新技術をベースに、新しいサービスを提供する金融ベンチャー企業も登場してきた。中でも、多くの企業にとってはスマートフォンの普及に伴い、より親和性が高いサービスを提供することが求められつつある。
フィンテックの時代の波に乗ったスマホ専用アプリが数多く登場し、人々の暮らしをより便利にしている。具体的には、個人間の送金から残高照会、資産運用・投資に至るまでの機能をユーザーに対して提供している。
さまざまな機能を備える金融系スマホアプリ
一口に金融系アプリと言っても、提供する機能やサービスはアプリによって異なる。代表的なものには「インターネットバンキング」機能がある。この機能を利用することで、口座の残高照会や入出金明細照会、振込・振替が可能だ。また、そのとき限りのワンタイムパスワード機能を付与することで、より安全な取引を可能にするアプリが多い。最近ではコミュニケーションツールとして浸透している「LINE」を使って、手軽に口座確認ができるサービスも登場している。友人とチャットで会話するのと同じ感覚で利用できる点は、操作も簡単でユーザーにとって非常に嬉しい。
2ヵ国以上での生活を送ったり、仕事に携わる人にとって、海外送金はよく発生する。これまでの海外送金では、為替手数料や手続料といった高い手数料を取られることが多かった。今では、手数料を抑えた海外送金を可能にするアプリも登場している。さらに、クレジットカードや電子マネー決済が増えたことで、その情報を他の入出金とひもづけて管理する機能を備えるアプリも多い。
複数口座を一括管理する統合型アプリも
また、複数の金融機関の口座情報を収集して一括管理するアプリも提供されている。連携する金融機関の数はアプリによって異なるが、多いアプリでは2,600以上の金融機関との連携を可能にする。また、預金や株式など項目ごとにポートフォリオを作成でき、銀行や証券会社、カード、マイル、ポイント、年金などの情報を集約して閲覧することも可能だ。
さらに、金融機関の入出金やクレジットカードの履歴を基に、食費や光熱費などのカテゴリに自動で分類して家計簿を作成する機能を備えるアプリもある。毎月の収入・支出だけでなく、細かい項目まで自動分類可能であるため、自分で手間をかけずに、分かりやすい形式で毎月の支出をチェックできる。多忙な人や資産管理が面倒だと感じる人には、非常に役に立つ機能だと言える。
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