街中の森で暮らす野鳥たち
城山公園でバードウォッチング

松山市の中心部に位置する城山公園。なかでも松山城が立つお城山は、年月を経た木々に覆われた成熟した森で、野鳥にとっては街中の楽園。松山市民にとって身近な探鳥フィールドで、バードウォッチングを始めるにはぴったりの場所だ。
城山公園の登城道やお堀の散策で見かける野鳥たちを一部ご紹介。キュートなその姿を探しに出かけてみよう。
(写真撮影地は城山公園以外も含む)
カワセミ(通年)

コバルトブルーの鮮やかな背中が美しい。お堀では水際にある石垣の上や、水面近くまで垂れ下がった木の枝、お堀に張られたネットの上などから獲物を狙っている。
ルリビタキ(冬~春)

青い鳥として、写真愛好家の被写体としても人気。道筋に下りてくることも多く、道でバッタリ遭遇することも。雄の成鳥のみ瑠璃色で、約3年かかってこの色になる。
エナガ(通年)

コロンとした体に短いくちばしと長い尾が特徴。ちょこまかとよく動き、メジロの群れといることもある。北海道に生息する亜種「シマエナガ」の写真集が話題になった。
コゲラ(通年)

日本のキツツキの中で最も小さく、スズメほどの大きさ。比較的見つけやすく、コツコツと木をつつく音を頼りに探すとよい。
ウグイス(通年)

「ホーホケキョ」と鳴くのはおもに初夏の繁殖期で、それ以外は「チャッチャッ」と鳴く。お堀の生け垣など、低木の茂みに隠れていることも。
メジロ(通年)

大の甘党で花の蜜に目がなく、花粉の媒介役も務める。目の回りの白いアイリングがポイントで、椿や桜の花に群れで集まる姿を観察できる。
ヤマガラ(通年)

クリーム色の頬とオレンジ色のお腹が特徴的。人懐こい性格で肉眼でも観察しやすい。ロープウェイ山頂駅「長者ヶ平」付近でよく見かける。
ジョウビタキ(秋~春)

翼上面の白斑が紋のように見えることから「紋付」の愛称を持つ。テリトリー意識が強く、同じ場所で見られることが多い。「ヒッヒッ、ヒッヒッ」という鳴き声を頼りに探そう。
シロハラ(秋~春)

登城道脇の落ち葉の上で、ガサガサと大きな音を立てて木の実やミミズを探している。名前ほどお腹は白くなく、アイリングとくちばしの黄色が目立つ。
イカル(秋~春)

黒い覆面に太くて黄色いくちばし。木の高いところに止まり、「キィーコーキィー」と美しい声でさえずる。地上に落ちた木の実を探すのも好き。
探鳥会に参加してみよう
はじめてのバードウォッチングなら、日本野鳥の会愛媛が開催する「松山城山探鳥例会」に参加してみてはいかが。探鳥のコツが学べ、その魅力により一層触れることができるだろう。
【開催日時】
日時:毎月第1日曜 8時30分~(参加無料)
集合場所:愛媛県庁裏登城道入り口(県庁西側)
※詳細は公式Webサイト https://ehime-wbsj.com/ で確認を
(松山百店会発行『松山百点』2019陽春号vol.325 参考)
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