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社会人一生のスキル!
もう迷わない電話応対のキホン。

2020/04/14
(提供元:アイクリエイト

「入社したばかりなのに、電話対応をしなければならなくなった」
「見よう見まねで電話に出ているけど、これで合ってるのかな…」

入社して間もなくの間、新入社員には電話応対を任される機会も多いです。
でも、どう対応していいいのかわからない、と不安な方も多いのでは。

そこで今回は、ビジネスマナーとして押さえておきたい電話応対をご紹介します。
電話対応一つで、その会社の印象が左右されてしまうので、慣れるまでは、受け答えに緊張するかもしれませんが、これさえ知っておけば安心!
新社会人の方だけでなく、新入社員を教える先輩社員も、ぜひ参考にしてください。

1.事前準備はしっかりと

電話を受けるときもかけるときも、受話器を取る前に事前準備をしっかりとしておくことをおすすめします。
しておくべき準備はこちらの3つ。

●電話機の使い方を知っておく

内線・外線の切り替え方や内線番号など、あらかじめ知っておかないと電話の相手を待たせてしまったり、失礼な対応をしてしまったりしかねません。
時間のあるときに、先輩や上司に教わっておき、慣れないうちはメモを取っておくなどしましょう。

●筆記用具を手元に用意する

電話対応をする前に、筆記用具を手元に置いておくことも大切です。
仕事上の重要事項を聞き漏らしたり、聞き間違えたりしてしまわないよう、メモを取る習慣をつけましょう。
電話機のすぐそばに筆記用具を置いておくことをおすすめします。

●明るくハキハキした声で話すよう心がける

電話対応をしているあいだ、相手にとってあなたは会社を代表する存在になっていることを忘れずに。
対面で会う場合と違って声だけがすべての印象を左右するので、できるだけ聴き取りやすく爽やかな声で話すようにしましょう。

続いて、実際に電話で受け答えをするときのビジネスマナーをお伝えします。

2.電話を受けるときのビジネスマナー

かかってきた電話を受けるときのポイントは、こちらの3つ。

実際の電話応対の事例にそって詳しく見ていきましょう。

事例 ポイント
電話に出る

まず、電話が鳴ったら3コール以内に出ましょう。
電話を掛けてきた方への礼儀・マナーとして挨拶を忘れずに。

  • AM11:00までの場合
    「おはようございます。○○株式会社の○○でございます。」
  • AM11:00以降の場合
    「お電話ありがとうございます。○○株式会社の○○でございます。」
  • 3コールを超えて出た場合
    「お待たせいたしました。○○株式会社の○○でございます。」
相手を確認する

先方の社名・氏名は復唱し、用件を聞いてメモを取りましょう。

 「株式会社〇〇の〇〇様でいらっしゃいますね。いつも大変お世話になっております。」

こんなとき、どうする?

先方が名乗らないときや、声が小さいときには、相手に不快な思いを与えないことを心がけ、上手く聞き返しましょう。

 「恐れ入ります。少々電波状態が悪いようなのですが」
 「恐れ入りますが、少しお電話が遠いようなので、もう一度お願いいたします」
 「恐れ入りますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」

相手を取り次ぐ

電話を取り次ぐときにはいったん保留にすることを忘れずに。
通話状態のまま「○○さ~ん!」と呼んでいる声が相手に聞こえてしまうことがないように気をつけましょう。
保留にした後はすみやかに取り次ぎ、相手を長く待たせない気配りも大切です。

 「部長の〇〇ですね。確認いたしますので、少々お待ちくださいませ。」

取り次ぐ相手が不在の場合

会議や出張などで不在の場合には、以下のように伝えましょう。

 「申し訳ございません。○○はただいま席を外しております。折り返しお電話を差し上げるようにいたしましょうか?」
 「申し訳ございません。あいにく○○は本日外出しており、戻らない予定となっております。よろしければ連絡を取りまして、折り返しお電話を差し上げるようにいたしょうか?」

確認する

電話を取り次ぐ相手が不在で、「かけ直すように言われた」、また、「伝言を預かった」ときには、必要に応じて要点を復唱しましょう。
復唱することによって、相手に安心感を与えることができ、一緒に用件を確認することができます。
復唱・確認しておいたほうがいいのは、これらの点です。

  • 相手の社名・氏名
  • かけ直すよう求められた場合、相手の連絡先と折り返しの時間
  • 伝言を預かった場合、伝言の内容
  • 相手がかけ直す場合、その時間帯

 「かしこまりました。それでは明日の〇時に○○からお電話いたします。お電話番号を復唱させていただいてもよろしいでしょうか」
 「かしこまりました。では……とお伝えいたします」

最後の挨拶

通話を終える前には、挨拶を忘れずに。

 「○○が承りました。失礼いたします。」

そして電話を切るときには、ガチャンという音が相手に伝わらないように、受話器をそっと置く、または、指で静かにフックを押してから受話器を戻しましょう。
一般的に、電話はかけた方から切るのがビジネスマナーですが、そこにこだわりすぎる必要はありませんので、可能なかぎり、先方が切るのを確認してから切るようにしましょう。

電話をきった後

電話応対は、電話を切って終わりではありません。
担当者が不在の場合には、伝言メモを担当者の机の上に残しましょう。

さらに担当者が戻ってきてから、電話があったことを口頭で伝えることも忘れずに。
書類やファイルなどがたくさん置かれたデスクでは、小さなメモは埋もれてしまうこともあるので、一声かけておけば安心ですね。

取り次ぐときには「担当者にきちんと伝える・伝えたことを確認する」ところまでが電話応対になると考えてください。

3.電話をかけるときのビジネスマナー

続いて、こちらから電話をかけるときのポイントはこちらの3つ。

●電話をかける時間帯

電話をかける時間帯として、早朝や昼食時、業務終了後などは避けましょう。
どうしてもかけなければならないときは、ひと言添えることが望ましいです。

「朝早く申し訳ございません。○○株式会社の○○と申します。」
「夜分遅く申し訳ございません。○○株式会社の○○と申します。」

●社名と氏名を名乗る

先方が電話に出たら、こちらの社名と氏名を告げた後に、担当者に取り次いでほしい旨を伝えます。

「○○株式会社の○○と申します。いつも大変お世話になっております。○○部の○○様はいらっしゃいますでしょうか。」

取り次いでもらえたら、改めて社名と氏名を告げてから、用件を簡潔に伝えましょう。

「いつも大変お世話になっております。○○株式会社の○○と申します。○○の件でご連絡させていただきました。ただいまお時間○分ほどよろしいでしょうか?」

●相手が不在のときは

相手が不在の場合には、戻り時間を確認して、こちらからかけ直す旨を伝えます。

「○○様のお戻りは何時ごろのご予定でしょうか? それでは改めてこちらからご連絡をさせていただきます。ありがとうございました。」

4.電話応対用語集

ここで、電話対応でよく使われる言葉使いのマナーについて確認しましょう。

●電話応対でよく使われる言葉

よく使われる用語 使い方
「いつも大変お世話になっております」 電話をかけるときはこちらが名乗った後、受けるときは先方が名乗った後に使う。
「恐れ入ります」 確認事項があるとき・質問するとき・依頼するときなどに使う。
「あいにく」 担当者が席を外しているとき・会議中や出張中のとき・休みのときなどに使う。
「お時間を頂戴してもよろしいでしょうか?」 こちらから電話をかけたとき、用件を伝える前に使う。

●電話応対で使う敬語

電話対応で使う言葉は、基本的には尊敬語(相手を立てる)・謙譲語(自分がへりくだる)・丁寧語(丁寧な表現をする)です。
本来は敬意を伝えるための敬語ですが、使い方を誤ると逆にとても失礼な応対になってしまうので、電話応対をする前におさらいしておきましょう。

尊敬語 相手の会社→「貴社」「御社」
見る→「ご覧になる」
謙譲語 自分の会社→「弊社」
見る→「拝見する」
読む→「拝読する」
聴く→「拝聴する」
聞く・尋ねる→「伺う」
丁寧語 居る→「いらっしゃる」「おいでになる」
来る→「お越しになる」「おいでになる」
もらう→「いただく」「頂戴する」
会う→「お目にかかる」「お会いする」
行く→「伺う」
~してくれる→「していただける」

最初は違和感を覚えるかもしれませんが、習うより慣れろで、数をこなすうちに自然と身についてくるもの。
積極的に電話対応をして、こうした言葉が自然に口から出てくるようにしましょう。

5.電話応対NGワード集

最後に、電話対応をするうえでのNGワードと、その正しい使い方をお伝えしましょう。

●フランクすぎる言葉

×「もしもし」「はーい」「でーす」
〇「はい」

親しみを込めようとしてフランクに話す事は、ビジネスマナーとして失礼になります。
返事をするときは必ず、明るい声で「はい」と応えましょう。

●間違った用法で定着している言葉

×「こちらの商品のほうでよろしいでしょうか」
〇「こちらの商品でよろしいでしょうか」

×「とんでもございません」
〇「とんでもないです」

×「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」
〇「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」

普段聞きなれたフレーズかもしれませんが、
「~ほう」は文法的に必要ありません。
「とんでもない」は、これだけで1つの単語なので、「ない」を「ございません」に変えて使うのは誤りです。
「頂戴」は、物を受け取るときに使う表現で、名前に対して使うことはできません。

●誤った過去形の言葉

×「こちらの商品でよろしかったでしょうか」
〇「こちらの商品でよろしいでしょうか」

「よろしかった」は過去形なので、すでに聞いたことを再確認するときにのみ使います。
初めて確認をする場合には「よろしい」を使いましょう。

●誤った敬語表現になっている言葉

×「〇〇にも申し上げておきます」
〇「〇〇にも申し伝えておきます」

×「本日は休みをいただいております」
〇「本日休みを取っております」

×「○○様でございますね」
〇「○○様でいらっしゃいますね」

「申し上げる」「いただく」は尊敬語(相手を立てる)なので、自社の人物に対して使うことは慎みましょう。
「ございます」は丁寧語ではありますが、相手に使うときには尊敬語の「いらっしゃいます」のほうが適切です。

6.まとめ

新社会人に向けての、電話のかけ方、受け方のビジネスマナーをお伝えしました。
電話応対は、言葉と声だけのコミュニケーションなので、対面でのコミュニケーション以上に言葉遣いや作法といったビジネスマナーの基本が問われます。
緊張したり不安になったりすることも多いと思いますが、この記事を参考にどんどん電話対応の経験を重ねてくださいね。

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