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子供の教育費はいくらかかる?
学費の平均相場&理想の貯蓄額をわかりやすく解説

2021/03/04
(提供元:ペリプラス

子供の成長と共に考えておきたいのが、将来のための教育費です。進学費用が必要になってから慌てることがないように、今できることから教育費について考えてみませんか?
本記事では、学費の相場や目安となる貯金額についてわかりやすく解説していきます。

全国および四国の教育費はどれくらい?

総務省による「家計消費状況調査(令和2年9月調査分)」のうち、「全国地方都市階級別・支出世帯1世帯あたり1か月間の支出金額(二人以上の世帯)」を参考に、全国と四国の教育費をリサーチしてみました。

1か月間の教育費の総額

国公立

国公立(幼稚園~大学、専修学校)の授業料等として、全国の支出は1 か月間で2万3,313 円となっています。一方、四国では2万3,260 円となっており、全国平均とほぼ変わらないということがわかります。

私立

私立(幼稚園~大学、専修学校)の授業料等は、全国平均が20万9,066 円であるのに対し、四国は23万1,616 円でした。全国平均より四国の方が2 万円ほど上回る結果となっています。

【国公立・私立別】学費の平均相場

進学先が国公立か私立かによって、学費総額は変動します。具体的にどれくらいの差がある のか、文部科学省「子供の学習費調査」「国公私立大学の授業料等推移」を参考にまとめて いきます。

オール国公立の相場

幼稚園から大学まで全て国公立の場合、平均相場は以下のようになります。

●幼稚園から高校まで:521万2,311 円
●国立大学(入学金+4 年間の授業料):242万5,200 円
●公立大学(入学金+4 年間の授業料):254万7,401 円

幼稚園から高校まで国公立に進み、さらに国立大学へ進学した場合は総額約764 万円、公 立大学へ進学した場合は約776 万円という結果になっています。

オール私立の相場

幼稚園から大学まで全て私立に進学した場合、平均相場は以下のとおりです。

●幼稚園から高校まで:1,777万7,010 円
●私立大学(入学金+4 年間の授業料):376万4,401 円

進学先が全て私立の場合の総額は約2,154万円となっています。全て国公立に進学した場 合と比較すると、国公立と私立では学費の総額に約1,300万円の差があります。

最低限必要な貯蓄額の目安

ここまで、進学にかかる費用を国公立・私立別にご紹介しました。上記の教育費について、 どの程度の貯蓄額を目安にしたらよいのかをまとめていきます。

大学入学にかかる費用を目安にする

まず、準備しておきたい費用の当面の目標として、大学入学にかかる教育費を目安にするの がおすすめです。大学の費用は教育費の中で最もお金がかかるため、なるべく早くから準備 しておくべきだと考えられるからです。

ここまでに紹介したデータによると、大学進学に必要な入学金と4 年間の授業料の合計は、 国立大学では約242万円、公立大学では約254万円、私立では約376万円です。したがっ て、国公立大学への進学を目指す場合は、少なくとも250万円程度の貯金は目指したいと ころです。または、私立大学への進学を視野に入れている場合は、400万円程度を貯金して おくと安心でしょう。

可能であれば在学中の生活費も貯金しておく

上記でお伝えした貯金の目安は、学費だけの計算を基にしています。そのため、例えば県外 の大学へ進学する場合は、学費に加えて引っ越し費用や毎月の生活費もかかる点に注意が必 要です。

教育費として250万円から400万円は最低でも貯めたい額の目安とし、可能であれば生活 費に充てるお金も貯めておくのがいいでしょう。

教育資金を貯める方法

ここからは、教育費としてお金を貯めていく方法について具体的に解説します。無理のない 範囲で取り組むことができる方法から始めてみませんか。

積立預金

積立預金は、昔も今も教育費を貯める方法としてよく利用されているものです。子供のため のお金を銀行口座に預け入れていくだけでよいので、手軽な方法といえます。普通預金口座 に預け入れるのもよいですし、金利が有利な定期預金を利用してもよいでしょう。

学資保険

積立預金と共に、子供のためのお金を貯める方法として有名なのは学資保険です。保険であ るものの、教育費の備えとしても活用できます。

学資保険のタイプによっては、節目ごとの祝い金が支払われるものがあります(小学校入学 時、高校入学時など)。さらに、満期時には満期金としてまとまったお金が戻ってきます。

各社によって商品内容の特徴が違いますので、保険料・保険内容のシミュレーションを活用 して比較してみてもよいでしょう。

児童手当は全て貯蓄が理想

0歳から中学校卒業までは児童手当が支給されます。児童手当を子供のために最大限活用す るなら、基本的には全額を貯蓄するのが理想です。児童手当の支給額を全額貯蓄に回した場 合、総額約200万円になります。

つまり、家計のやりくりがうまくいかず、なかなか貯金ができなかったとしても、児童手当 さえ貯金していれば、大きな貯蓄額になるということです。

奨学金の利用や大学無償化制度の活用

国公立大学への進学のつもりで貯蓄をしてきたものの、進路によっては私立大学への入学が 決まり、金銭面に不安を感じることがあるかもしれません。そのような万が一の場合は、日 本学生支援機構を代表とする奨学金を利用して進学することも可能です。

また、年収条件など一定の要件を満たすと、大学(短大や専門学校も含む)の授業料等の減 免制度を利用することもできます。いわゆる「大学無償化」と呼ばれるもので、令和2年4月からスタートした新しい制度です。

コツコツと貯金を継続しながら、必要に応じて利用できる制度の活用も検討してみましょう。

子供の教育費に関するまとめ

子供の教育費について、1 か月間の教育費用から学費の平均相場をご紹介しました。将来必 要となる学費を貯める方法としては、積立預金や学資保険に加え、児童手当を活用するのも おすすめです。今できる範囲で取り組める方法を検討し、教育費の備えを進めていきましょ う。

著者プロフィール

著者 大野 翠

芙蓉宅建FP オフィス代表、FP 技能士センター正会員

金融業界歴10年目、お金と不動産の専門家。生命保険、損害保険、各種金融商品の販売を一切行わない「完全独立系FP」として、プロの立場から公平かつ根拠のしっかりしたコンサルティングを開催している。

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