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老後に向けていくら貯蓄すべき?
老後資金の目安&賢い貯蓄方法を確認しよう

2021/05/13
(提供元:ペリプラス

先般、老後資金2000万円問題が話題になりました。この問題自体は後に撤回されたものの、いったいいくら貯蓄が必要なのかと気になる人も多いことでしょう。安心して老後を迎えるためには、必要な金額をしっかり理解しておきたいものです。今回は老後資金の目安と賢い貯蓄方法について詳しくお伝えします。

いくら必要?準備すべき老後資金の考え方

いくら必要?準備すべき老後資金の考え方

そもそもとして、冒頭の2000万円という数字は「あくまで目安」です。2000万円未満でも十分という方もいれば、倍の4000万円でも足りないという方もいます。「自分の場合はいくら必要か」を計算するために、まずは老後資金の考え方を正しく理解しておきましょう。

老後のお金の基本とは

冒頭の問題の計算根拠もそうですが、老後のお金の基本は「年金と生活費の差額×想定期間分」です。なかでも「何歳まで生きる想定をするか」は、かなり個人差があります。人生100年時代として100歳を想定するか、平均寿命程度の80歳とするか、この点に正解はありません。

最低日常生活費から必要な老後資金を計算する

生命保険文化センターの調査によると、老後の最低日常生活費は平均22.1万円、ゆとりある老後生活費は平均36.1万円となっています。なお、老後資金2000万円問題の際に用いられた数字は26.6万円です。そして専業主婦世帯の年金額は、夫婦で月20万円程度になります。 仮に年金額が20万円、必要な生活費が27万円で、85歳までの25年分(300ヶ月分)を想定するなら、「差引7万円×300ヶ月分=2100万円」が必要な老後資金と考えられます。

介護費用や長寿なども想定し、基本を上回る準備をすると安心

日常生活費以外にも、たとえば介護費用などが必要になる可能性があります。または想定以上に長生きするかもしれません。このため、老後資金は基本的に必要な金額を最低ラインと考えて、これを上回る準備をするほどに安心できます。 なお、正確に言えば老後資金は「退職後の生活費の備え」です。つまり老後も働く想定をしているならば、準備すべき老後資金を減らすことができます。ただし老後は思うように働けないことも多いので、なるべく老後を迎えるまでに最低限の準備をしておきましょう。

老後のための貯蓄額シミュレーション

老後のための貯蓄額シミュレーション

公的年金額はともかく、生活費は極めて個人差が大きい部分です。最近では65歳まで再雇用されることが多いものの、実際に何歳まで働くかは様々です。そして何歳まで生きるかは誰にも分からないため、まずは一般的とされる程度の準備をしておきましょう。

愛媛県在住者向け:必要な老後資金額

総務省の2019年「全国家計構造調査」によると、愛媛県在住・高齢夫婦のみの世帯の場合、1ヶ月の平均生活費は21万4335円です。一方の年金額は21万7102円で、年金額が生活費を上回る結果となっています。

ただし、未婚の子がいる場合の生活費は28万241円となっているため、その点には注意が必要です。また、今後は年金が減る可能性もありますから、このような事態も想定しておきましょう。

愛媛県の平均寿命

ちなみに厚生労働省の平成27年「都道府県別生命表」によると、愛媛県の方の平均寿命は男性80.16歳、女性86.82歳となっています。

仮に子供が未婚、再雇用で65歳まで働くとすると、87歳までの22年分として「年金との差額6万3139円×264ヶ月分=約1667万円」を準備しておきたいところです。余裕があれば、介護費用や長寿も想定して2000万円ほど用意できると良いでしょう。

30代後半〜40代の愛媛県在住者が老後に備えるなら?

現在30代後半から40代で愛媛県に住んでいると仮定し、上記の1667万円を20年ほどで準備するとしたら、1年あたり約83万円、月々7万円ほどの貯金が必要です。2000万円を準備する場合は1年あたり100万円、月々8万円ほど貯金しなければなりません。まずは家計を見直し、必要な分を貯蓄できるように節約を考えましょう。

生活費の節約は必要な老後資金を減らすことに繋がる

老後に必要な生活費というのは、教育費など一部の例外を除いて、基本的に現役時代と変わりません。つまり老後資金のために節約することは、そのまま必要な老後資金を減らすことにも繋がります。今のうちから老後生活を想定して節約を意識しましょう。

賢く備えるために。老後資金の貯蓄方法3選

賢く備えるために。老後資金の貯蓄方法3選

老後資金の貯蓄方法の基本は、やはり毎月の節約です。しかし節約には限度があり、もともと生活水準が低いなら大きな効果は望めません。このままでは十分な老後の備えをできそうにない場合は、ぜひ節約以外の手段を考えてみましょう。

個人年金保険

個人年金保険とは、文字通り公的年金とは別の個人的・私的な年金保険です。毎月保険料を支払い、将来的に一定のお金が年金としてもらえます。基本的には途中で解約しない限り、一般的な銀行預金よりも増えて戻ってくるので有利です。

(定額)個人年金保険に加入すると、「個人年金保険料控除」という所得控除によって節税ができます。つまり、実質的に貯蓄しながら節税にもなるので、このような角度でも一般的な貯蓄より有利にお金を貯められます。

投資信託

投資信託は資産運用の一種で、「プロが代わりに運用してくれる」という商品です。貯蓄と違ってお金が減るリスクがあるものの、低リスクなものが多いので、老後資金の不足具合によっては検討すべきと言えます。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoとは、簡単に言えば「少し特殊な投資信託」です。原則60歳までお金を引き出せない代わりに、大きな節税効果が得られます。老後資金のために資産運用を考えるなら、途中で引き出せないことはコツコツ貯めるためのメリットとも言えるでしょう。

まとめ

愛媛県の場合、統計上は年金額が生活費を上回っているため、そこまで老後資金を心配する必要がないかもしれません。しかし個別に考えれば、そうとは言い切れないのも事実です。介護や長寿、子供の未婚や年金減額など様々な可能性が考えられますから、なるべく何があっても大丈夫なように準備しておきましょう。

著者プロフィール

山本 昌義(CFP®、一級FP技能士)

山本FPオフィス代表。商品先物会社、税理士事務所、生命保険会社を経て2008年8月、山本FPオフィスを設立し、同代表就任。 現在は日本初の「婚活FP」として、婚活パーティを開催しながら婚活中や結婚直後の若者の相談に対応。また、独立10年を機に「農業FP」としても活動を開始。後輩育成にも力を入れている。

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