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松前支店開店110周年記念
~これからも変わらず、この街と松前支店110周年~

2021/10/28
(提供元:松前支店)

当店は1911年に五十二銀行松前出張所として開設され、2021年11月1日に開店110周年を迎えます。
当店が位置する松前町は松山市の南隣、重信川が作り上げた爽やかに広がる道後平野に位置し、愛媛県で唯一「山のない」自治体となっています。重信川の伏流水が湧き出る泉が多数点在するなど水の恵み豊かで、四国最大級のショッピングモール「エミフルMASAKI」がある好立地からも、松山市のベッドタウンとしても人気の地区です。
また、松前町には多くの物語を残す逸話が残されています。女性の生魚行商人「おたた」のはじまりとされる瀧姫伝説や、松前町の農業のために貢献した義農作兵衛、後藤又兵衛の墓、松前城跡などの史跡が点在しています。松前支店110周年を記念して松前町の歴史・文化・観光スポットについてご紹介します。

瀧姫伝説【魚売婦(おたた)さん】

「瀧姫伝説」 「瀧姫伝説」
「瀧姫神社」 「瀧姫神社」

永承年間(1046年~1052年)、京都の公卿である清原朝臣の妹、御多喜津姫(瀧姫)が身分違いの愛を遂げようとして罪に問われ、侍女3名と伊予の国(愛媛県)に流刑となり、松前の浜に漂着しました。漂着した瀧姫たちの身の上話を聞いて、人情厚い松前の人々はいたく同乗して親切丁寧に世話をしたといわれています。瀧姫らも温かい松前の人々の人情に心動かされ、松前を永住の地と定め、自活の道を魚の行商に求めたと伝えられています。
瀧姫は平元結に銀のかんざし、どんすの帯を前結びにし、黒羽二重の紋服に裾をからげ、桶を頭上にいただいて、松前~松山城下を「魚はいらんかえー」と魚売婦となって売り歩きました。瀧姫の死後、松前の婦女子は、瀧姫と同じ服装をして魚を売り歩くようになり、これが「おたた」の始まりと言われています。

義農作兵衛

「義農作兵衛像」 「義農作兵衛像」
「義農作兵衛の墓」 「義農作兵衛の墓」

義農作兵衛(1688年~1732年)は松山藩筒井村(現松前町筒井)の貧しい農家に生まれました。当時は儒教思想に基づく家族制度と、士農工商という厳しい身分制度が確立された封建時代で、作兵衛は幼い頃から農業に励んでいたとされています。
享保の大飢饉のとき、人々は食べるものもなく餓死者が続出しました。こうした中で作兵衛は毎日休むことなく耕作に精進していましたが、遂に飢えのため田んぼに昏倒してしまいました。近隣の者が「命に代えられぬでの、その麦種を食べてはどうか」と勧めましたが、作兵衛は「農は国の基、種子は農の本。一粒の種子が来年には百粒も千粒にもなる。僅かの日生きる自分が食してしまって、どうして来年の種子ができるか。身を犠牲にして幾百人の命を救うことができたら私の本望である」と麦種一粒食することなく、後世に残し、大儀に死にました。
尊い彼の死に対し、藩主である松平定静は安永6年に碑を建立、明治14年には義農神社、そして明治45年には頌徳碑が建立されました。このように、義農作兵衛の精神は「義農精神」として今日も脈々と受け継がれています。
明治45年に「義農会」により建立された頌徳碑の見返り石には、元内務大臣、平田東助の詩が刻まれています。

松前の珍味

「珍味」 「珍味」

松前町は小魚珍味の生産を古くから手掛け、地元瀬戸内海で獲れる新鮮な小魚を主原料とし、極めて良質な珍味として全国的に知られ、産地として大きく発展してきました。珍味は手を加えないで簡単に食べられることから酒やビールのつまみ、行楽用に加え、現在はカルシウム食品として全国の学校給食にも使われて大衆に親しまれています。その種類や原料は製法も様々で多種類に及んでいます。松前町で珍味が本格的に成長し始めたのは昭和30年代、レジャー産業が盛んになり、行楽の機会が増加し出してからではありますが、同時に包装技術の進歩で消費者が手軽に購入しやすくなったことも影響しています。松前町内外に20社余りの業者があり、松前町唯一の地場産業として国内の小魚珍味の大半を生産しております。

エミフルMASAKI

「エミフル」 「エミフル」
「トンデミ」 「トンデミ」

2008年4月に敷地面積200,000m2(東京ドーム5個分)内に四国最大級のショッピングモールとして開店しました。今年5回に分けた大規模リニューアルを実施し「多世代交流型ショッピングモール」へと生まれ変わり、新店舗も続々出店するなど現在約200店舗が営業しています。
また、7月には四国初上陸となる“子どもから大人まで楽しめる体験型の遊びを世界中から集めた次世代型アスレチック施設「トンデミ」”がオープンしました。

恋泉畑

「菜の花」 「菜の花」
「ひまわり」 「ひまわり」
「コスモス」 「コスモス」

エミフルMASAKIの玄関口である古泉駅前に広がる約3,000m2の畑には春は“菜の花”、夏は“ひまわり“、秋は“コスモス”が咲き誇ります。四季折々の花を楽しめ、インスタ映えは間違いなしです。エミフルMASAKIを訪れた際には是非足を運んでみてください。

最後に

松前支店が110周年を迎えられるのも、地域の皆さまをはじめとしたお客さまのご愛顧、ご支援の賜物と心より感謝いたします。これからも松前地区にてお客さまの信頼と期待に応えることができるよう、支店一同取り組んでまいりますので引き続きよろしくお願い致します。



本記事の制作にあたり、下記の皆さまからご協力を賜りました。その場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
・松前町役場様
・四国珍味商工協同組合様
・いよぎん地域経済研究センター(IRC)様

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