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ライフプランとは?
作り方を例と一緒にわかりやすく解説

2025/05/29
(提供元:Mattrz
ライフプランとは?作り方を例と一緒にわかりやすく解説

ライフプランとは将来のお金について計画を立て、安心して生活するのをサポートするものです。これから必要となる費用や万が一の備えが十分なのか分からない状態では、不安は大きくなってしまいます。この記事ではライフプランを作る意味や作り方について解説し、目的別での作成例を紹介します。

ライフプランを作る意味とメリット

ライフプランを作る意味とメリット

ライフプランは、単に必要な費用を並べて計算すれば活用できるというものではありません。ライフプランを作ることの意味やメリットを理解したうえで、目的をもって活用しましょう。

ライフプランは目的を決めてから作る

ライフプランを作る前に、家計の状態を確認したい時期や具体的な費用について明確にすることが大切です。ライフプランを作ったほうがいいと聞いて何となく作成しても、あとで見返した時に何を参考にすればいいのか不明確になります。
例えば、出産や子育て期間での支出増加や収入減少、住宅購入、老後の生活費の準備が十分かといった事柄が代表的です。また、保険の加入や見直しを検討する際に、万が一の備えとして必要な保障内容を確認するためにライフプランを活用できます。

ライフプランを作ると将来の見通しが立つ

ライフプランは現状の収支と資産状況、ライフイベントをすべて網羅して資金計画を立てるため、将来の見通しが立ちます。ライフプランの目的として1つの項目のみを検討する場合でも、前後のライフイベントから受ける影響を考慮できるのです。人生の見通しを立てることで、未知の課題を発見したり、安心して前に進めたりするのはライフプランのメリットになります。

ライフプランで備えるべきリスクが分かる

ライフプランでさまざまなライフイベントを想定して年間収支を計算すると、ある時点での備えるべき必要な保障額が分かります。備えるべきリスクとは、ある時点において世帯主の収入がゼロになったり、病気や入院で支出が増えたりする状況です。夫婦の収入や子ども、貯蓄の状況によって誰にどんなことが起きると家計が行き詰ってしまうのか、ライフプランを作ることで把握できます。

ライフプランの作り方

ライフプランの作り方

ここからはライフプランの作り方について、手順に沿って解説します。

ライフプランで何を知りたいか明確にする

まずは、ライフプランを作る目的として、知りたいことや確認したいことを明確にします。ライフプランを作る目的は1つでも複数あっても問題ありません。目的が複数ある場合は、特に検討しておきたいことについて優先順位を決めておきましょう。
ライフプランを活用できることには、月単位の短期的なことから、20~30年先の長期的なことまで幅広いです。短期的には毎月の家計管理が現状のままで問題ないか、長期的には老後資金の準備が十分かといったことなどがあります。

ライフイベントを整理して費用を調べる

次に、夫婦、子ども、祖父母など、家計に影響のある家族や親族のライフイベントを整理します。各ライフイベントについて、費用の目安が分かっているものと未確定なものがあるでしょう。目安が分かっているものは問題ありませんが、未確定なものについては費用を調べる必要があります。
例えば、結婚・挙式関連費、出産・子育て費用、子どもの教育費、住宅購入費といった費用は、統計データを参考にしましょう。統計データを参考にする場合は、官公庁や信頼できる企業の調査結果など、出所を確認しておくことが大切です。また、平均値などは自分に当てはまるものか、数字を見たうえで十分に検討してから利用しましょう。

毎年の収入と支出を計算する

ライフプランは、手書きの表や表計算ソフト、官公庁や企業が提供するシミュレーションソフトなどを利用することがおすすめです。手書きの表や表計算ソフトを利用する場合は、1年区切りの表を作成し、収入と支出の欄を作ります。整理したライフイベントの各費用と毎月の生活費、住居費、その他すべての支出を記入しましょう。収入欄には夫婦の年収と臨時的な収入(お祝金や退職金など)を記入します。
シミュレーションソフトを利用する場合は、各項目に入力するだけで計算できて便利です。すべての収入と支出を記入すると、その時点でのライフプランが計算できます。

実現可能な計画になるようシミュレーションする

毎年の収入と支出を計算してみて、その後の人生を通して黒字になっていれば問題ありません。その場合は、旅行や趣味の費用を増やせるか、老後の過ごし方を見直すなど検討してみてもいいでしょう。もし、赤字になる年代があったとしても、どうすれば黒字になるか収入や支出を見直して再度計算します。
何度か収入や支出を見直しながら、実現可能な計画となるようにシミュレーションすることが大切です。数字のうえでは成り立っていても、現実的に難しい計画になっていないか注意しましょう。

年間・月間の目標を決めて実行する

ライフプランを作成して実現可能な計画が立てられたら、年間と月間の目標を決めて実行しましょう。年間と月間の目標としては、生活費の支出額の管理、貯蓄や資産運用のための拠出金額、ライフイベントの費用の準備などを設定することがおすすめです。ライフプランで作成した計画を目安に予算を設定したり、目標を立てたりして実行しましょう。

ライフプランの目的別での作成例

ライフプランの目的別での作成例

ここからは、ライフプランの目的別での作成例を解説します。主なライフイベントを中心に、その前後の年数を抜粋したライフプランの作成例です。年収や生活費は家庭によって異なるため、支出や収入は1つの事例として作成したライフプランで解説します。

結婚・出産・子育て費用を検討する

結婚や子どもの進学時には数100万円の費用が必要になるため、年間収支はマイナスになることもあるでしょう。年間収支がマイナスになっていても、準備していた貯蓄や親族からの支援などで資産全体がプラスであれば問題ありません。

西暦 年齢
(夫)
年齢
(妻)
年齢
(子ども)
ライフ
イベント
支出 収入
2025年 30歳 30歳 未誕生 結婚・挙式
関連費
350万円 200万円
(ご祝儀等)
2027年 32歳 32歳 0歳
(誕生)
出産費用 45万円 50万円
(出産育児
一時金)
2045年 50歳 50歳 18歳 大学進学 200万円 -

住宅購入・ローン返済の計画を立てる

住宅購入時に頭金を支払う場合は、それまでの期間で準備できているか確認しましょう。また、購入後に他のライフイベントで必要になる費用が不足しないか、ライフプラン全体をみておくことも大切です。

西暦 年齢
(夫)
年齢
(妻)
年齢
(子ども)
ライフイベント 支出
2030年 35歳 35歳 3歳 住宅購入 644万円
(頭金+返済額)
2031年 36歳 36歳 4歳 住宅ローンの返済 144万円
(返済額)

老後資金の目安を確認する

老後資金の目安は定年退職の年齢、それ以降の年間生活費の支出額をもとに確認します。老後の生活でかかる支出と収入の差がマイナスの場合、貯蓄や資産で問題なく生活できる期間が何年間か計算しましょう。不足する場合は、準備段階での貯蓄計画や資産運用、退職年齢、生活費などを見直して改善策を検討します。

西暦 年齢
(夫)
年齢
(妻)
年齢
(子ども)
ライフイベント 支出 収入
2060年 65歳 65歳 33歳 定年退職 240万円
(生活費)
1000万円
(退職金)
2061年 66歳 66歳 34歳 老後の生活 240万円
(生活費)
180万円
(老齢厚生年金
の夫婦合算)

ライフプランで万が一の備えを検討する方法

万が一の備えを検討するには、作成したライフプランで最も収支が厳しくなる年、資産額が低くなる年などを対象にすると確実です。その年に世帯主の収入がゼロになったり、病気や入院で医療費がかかったりした場合を想定します。
収入減少や医療費をライフプランの数字から差し引いて不足する金額が、最低限必要な保障額です。また、その後の数年間のライフイベントや生活費への影響も検討しておくと安心でしょう。

まとめ

ライフプランを目的に応じて活用すると、将来の見通しが立てられて安心できます。ライフイベントにかかる費用や自分の収入の見込みなど、妥当で正確な金額を調査して検討することが大切です。ライフプランの作り方や目的別の作成例の参考にしてみてください。



著者プロフィール

著者 岩崎 祐二

FP技能士2級、AFP(日本FP協会)

ライフとキャリアを総合した視点で、人生設計をマンツーマンでサポート。日々の家計管理から、数十年先に向けた資産設計まで実行支援しています。

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