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分散投資について理解しよう!
資産運用のリスクを軽減する考え方について

2022/02/03

集中投資はリスクを伴うため、安定した運用には分散投資が重要です。とはいえ、分散投資の意味や内容に疑問をもつ人もいるでしょう。そこでこの記事では、分散投資の基本と4種類の分散方法についてまとめました。

分散投資とは?

分散投資とは?

分散投資とは、投資においてリスクを下げる方法の一つです。投資対象を複数の金融商品や銘柄に分散させることで、いざというときに被る損失を最小限にとどめます。分散投資の例として、株式だけでなくリスクの低い債券にも投資したり、円だけでなく米ドルにも投資したりします。
分散投資の一方で、一定の金融商品などに資金をつぎ込むのが集中投資です。利益が見込める金融商品に集中投資することで、大きなリターンを得られる場合があります。しかし、集中投資した金融商品が下落すると、一気に損失が出る恐れがあるためリスクも大きいです。
投資の世界では、「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があります。卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落としたときに全ての卵が割れてしまいます。しかし、複数のカゴに卵を盛っていれば、一つのカゴを落としても他のカゴに盛った卵は無事です。この格言から、リスクを防ぐなら分散投資が重要だと分かります。

分散投資の4種類の考え方

分散投資の4種類の考え方

分散投資がリスクを下げることが分かっても、「具体的に何をどう分散すればよいのか」と感じる人もいるでしょう。分散投資の考え方として、4種類の分け方があります。それぞれの分散方法について見ていきましょう。

種類1|資産の分散

運用する金融商品を複数もつことです。分散する資産としては、以下のような金融商品があります。

  • 債券
  • 株式
  • 不動産 など

値動きやリスクは金融商品でそれぞれ異なります。複数の資産を保有していれば、一つの金融商品に損失が出ても他の金融商品の利益で補うことが可能です。

種類2|銘柄の分散

同じ金融商品でも複数の銘柄に分散して投資します。例えば、株式投資の中でもA社株に一点集中するのではなく、B社株とC社株も保有するイメージです。同じ株式投資だとしても各企業で先行きは異なるため、複数社の株をもつことでリスク分散ができます。
「どの銘柄を選ぶべきか」という判断は、プロの投資家やファンドマネージャーでも悩みどころです。特に同業界の似通った企業の銘柄を購入する場合、「分散せず一つに絞ったほうがよいのでは」と考えることもあるでしょう。どちらの企業にするか決めきれない場合、銘柄を無理に絞る必要はありません。安定性を重視するのであれば、複数の銘柄を保有することでリスク・リターンを分散させるのも一つの選択肢です。

種類3|地域の分散

国内や海外など投資対象の地域を分散する方法です。一般的に、同じ金融商品でも国内の方がリスクは低く、海外の方がリスクは高めとなります。さらに、海外でも先進国なら比較的リスクを抑えられ、新興国だとハイリスク・ハイリターンの傾向にあります。
値動きには、投資対象地域の景気や性質が反映されやすいです。経済成長が著しい国の金融商品を保有していればリターンを期待できる分、リスクもあります。国内債券などは大きく損するリスクは低いですが、リターンもそれなりにしか得られないこともあるでしょう。異なる地域(国)や通貨に分散投資することで、リスク・リターンを補完し合えます。

種類4|時間の分散

金融商品を購入するタイミングを分散する手法です。一度に多額の金融商品を購入せず、毎月一定額を購入していくなどの分散方法があります。時間の分散において有名なのは、「ドル・コスト平均法」です。ドル・コスト平均法は一定額を継続して購入することで、平均購入単価を抑える効果を期待できます。
例えば、毎月の購入額を10,000円とします。1月目は単価が100円で100株を、2月目は単価が500円で20株購入できます。20,000円で120株を購入した場合、1株あたりの単価は約166円です。2月目だけみると単価は500円ですが、安い月にたくさん購入できたおかげで平均単価を安く抑えられています。
積立投信は、ドル・コスト平均法に基づいた投資手法です。このように時間分散をしておけば、単価の変動があった場合でもトータルの損失を軽減できます。

分散投資をする際に気をつけるべき注意点

分散投資をする際に気をつけるべき注意点

分散投資はリスク低減につながるため、主流の投資法として浸透しています。分散投資の注意点も知っておくと、より安心して運用できるでしょう。以下2つの注意点について、詳しく説明します。

定期的にポートフォリオを見直す

複数の金融商品や銘柄を分散投資して、何年もそのまま放っておくのはあまり得策ではありません。保有資産のバランスや成績を考慮し、ポートフォリオを見直すことが大切です。ポートフォリオを見直すことを、投資用語でリバランスといいます。
銘柄を分散するときは、似通った業界ばかり保有していないか確認するのもポイントです。同じ業界だと社会情勢や景気から受ける影響が重なりやすく、銘柄を分散しても一様にリスクが高くなる可能性も考えられます。バランスよく分散させることが、リスク低減につながるでしょう。
ポートフォリオの見直しは、一定期間ごとにおこなうのがおすすめです。また、バランスが1割以上ずれたら見直すなど、基準値をあらかじめ設けておくのもよいでしょう。

リスクが減ればリターンも少なくなる

分散投資はリスク軽減に役立ちますが、リターンが減る可能性も否めません。集中投資であれば、リスクを負うからこそ得られるリターンにも期待できます。
基本的に、リスクとリターンは連動する関係です。リスクが低くなればリターンも低く、逆も然りです。「ローリスク・ローリターン」「ハイリスク・ハイリターン」が投資の原則といえるでしょう。
リスクを抑えて安定性を重視するなら、分散投資は欠かせない手法です。とはいえ、負ったリスクに応じてリターンが変動するという原則は覚えておきましょう。

まとめ

今回は、資産運用で重要な分散投資の考え方について紹介しました。分散投資には4種類の分散方法があります。資産・銘柄・地域・時間を分散して投資することで、いざ損失が生じた場合でもほかの利益でカバーできます。
分散投資をする際は、定期的にポートフォリオを見直すことと、リターンが減る可能性があることに注意してください。分散投資で安定した運用を目指しましょう。

著者プロフィール

著者 澤田 真里奈

2級FP技能士

地方銀行へ入社し、貯金・ローンなど金融商品の販売に従事。 その後、不動産業界へ転職して社会保険や労務管理を担当しながらFP資格を取得。自身の経験から“お金を無駄にしないための”アドバイスをおこなう。

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