安心して使える?
デビットカードを使うメリット・デメリット

口座を開設したときなどに銀行窓口で、デビットカードについて聞いたことはありませんか?
デビットカードは、「即時引き落とし」・「口座の残高以上は使えない」・「利用通知サービスがある」・「補償がある」などのメリットがあり、キャッシュレスに不慣れな方でも安心して使えるカードです。
その一方で、「分割払いができない」・「毎月の定期的なお支払いには使えない」など不便な一面も。
この記事では、デビットカードのメリット・デメリット、利用に向いている人などをわかりやすくご紹介します。
目次
デビットカードとは?デビットカードが向いている人
デビットカードとは、即時決済のカードです。各銀行から発行され、キャッシュカードと一体型のものもあります。
会計時には、お支払い金額が口座から即時引き落としされるため、こんな人に向いています。
- キャッシュレスだとついついお金を使いすぎてしまう人
- お金を引き出しにいくのが面倒な人
- クレジットカードは支払いまでタイムラグがあり、お金の管理がしにくいと感じている人
デビットカードなら、出金されると通帳に記録が残るため、家計簿をつけるのが面倒な人にもおすすめです。
またデビットカードの発行には審査がないため、18歳未満などクレジットカードが持てない人にもおすすめの1枚といえるでしょう。
審査がなく、使える金額は口座残高の範囲内のため、お子さまのキャッシュレスデビューにも最適です。
デビットカードを使う7つのメリット

日々のお支払い方法にデビットカードを選ぶ7つのメリットをご紹介します。
1. 口座があればOK!基本的に審査はなし
「ここでデビットカードを作りたい」と思う銀行に口座があれば、基本的に審査なしで作れます。
デビットカードは、使える金額が口座内の預金額のみなので、クレジットカードのように与信枠を定めたり、支払い能力を確認したりする必要がないのです。そのため、比較的スピーディに発行されます。
さらに、デビットカードは、中学生や高校生など低年齢から作れます。(12歳以上や15歳以上など、カードや銀行による)
お子さまのキャッシュレスの導入には、支払い能力を超えた買い物ができないデビットカードが安心ですね。
2. ATMに並ぶ頻度が減る
「わざわざATMに並んでお金を下ろすのは面倒だなぁ」と思ったことはありませんか?
デビットカードなら、現金を引き出すのにわざわざATMに並ぶ必要がありません。利用と同時に即時に引き落としされるので、口座がそのままお財布になるイメージで利用できますね。
ATMの利用頻度が減るため、利用手数料の節約にも。時間もお金も節約したい場合は、デビットカードがおすすめです。
3. お金をうっかり使いすぎない
「カード払いだとお金を使った感覚がないから、ついつい使いすぎそう…」と不安で、ずっと現金払いを続けてきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。デビットカードなら、その心配は無用です。
デビットカードで利用できるのは口座の預金額まで、あるいは自身で設定した利用限度額までです。
クレジットカードのように「今月の予算以上にお金を使ってしまった!」と焦る事態を避けられます。
今月使う予定額だけ口座に入れておけば、使いすぎを防げるので、安心ですね。
4. お得なサービスがあるものも
クレジットカードには、その月の利用金額に合わせてポイント還元やキャッシュバックが受けられるサービスがあります。デビットカードにも、同じようにポイント還元・キャッシュバック制度が設けられているタイプがあります。
還元率はクレジットカードより低い傾向があるものの、現金払いよりお得に買い物ができます。
「お得に買い物をしたいけど、クレジットカードには慣れていなくて不安だな」と思われる方はぜひデビットカードを活用ください。
5. ブランドデビットなら海外でも使える
デビットカードには2種類あり、一つはキャッシュカードをそのままデビットカードとしても使うタイプの「J-Debit」。国内の22,305の加盟店でのみ利用できます。(加盟店数は2021年9月現在)
もう一つはVISA・JCBなど国際ブランドと提携した「ブランドデビット」です。ブランドデビットはVISA・JCBなど国際ブランドの加盟店で決済できるため、海外でも利用できます。国内でもJ-Debitより利用できる店舗が圧倒的に多く、便利です。
海外旅行や海外出張を予定されている方は、ブランドデビットを選んでおくと安心ですね。
6. 利用通知メールで不正利用対策ができる
デビットカードには、アプリのプッシュ通知や通知メールの設定ができるものもあります。利用の度に決済内容や利用時刻を記載したメールが届くため、支出把握や家計管理にも便利です。
利用と同時にメールが届くことで、カードの不正利用があった場合に早期発見ができ、すぐにカードの利用停止手続きができます。
キャッシュレスだと不正利用が心配、という方にも安心ですね。
7. 万が一のときは保険・補償が利用できる
自身で利用の上限金額を決められる、利用通知メールが設定できる、など不正利用対策もできるデビットカード。
しかし「上限金額を設定していなかった」「通知がたまるのが嫌でメール通知設定をしていなかった」などが原因で、知らない間に不正利用に遭ってしまう可能性もゼロではありません。
また、デビットカードを使って購入したものが盗難に遭う、破損するなどのトラブルも起こりえます。
そんな万が一の事態が発生した場合、デビットカードのショッピング保険・不正利用補償などの制度を利用できます。購入した物品が盗難に遭った場合はショッピング保険、カードを不正利用された場合は不正利用補償が利用可能です。
ただし、補償の条件は銀行・カードによって異なりますので、ご自身が作成予定のデビットカードに付帯されている補償の範囲を事前にチェックしておきましょう。
デビットカードを使う5つのデメリット

デビットカードには、使いすぎを防止できる、利用通知メールが届くなど、メリットが多くあることがわかりました。その一方で、デビットカードで支払うデメリットはどういったものがあるでしょうか。
ここでは、デメリットを5つご紹介します。気にならないデメリットか、避けたいデメリットか、検討してみてください。
1. ポイントの還元率が低め
デビットカードは、クレジットカードに比べポイントの還元率が低めの傾向があります。
例えばクレジットカードはポイント還元率0.5%~(200円で1ポイント)のものが多いのに対し、デビットカードでは0.2%~(500円で1ポイント)のものも。
なかには還元率1%とクレジットカード並みの高還元が受けられるデビットカードもありますが、あまり多くはありません。ポイント還元率を重視される方には、クレジットカードの方がおすすめです。
2. 分割払いができない
デビットカードは、全額即時引き落としが特徴です。そのため、クレジットカードのように分割払い・リボ払い・ボーナス払いなどはできません。
「この買い物をしたいけど、一括で支払うと生活に支障が出てしまう…」そんな場合はクレジットカードを利用しましょう。
3. ETCやガソリンスタンドで使えない
デビットカードは基本的に、ETCやガソリンスタンドでは利用できません。
ETCやガソリンスタンドでの給油は支払い方法を指定したのちに走行量や給油量に比例して支払額が変動していくサービスであり、支払い方法を指定した時点では「支払えるだけのお金が口座にあるか」を確認できないからです。
ETCやガソリンスタンドでも使えるデビットカードも一部ありますが、あまり多くありません。
ETCやガソリンスタンドを利用する場合は、クレジットカードか現金を用意しましょう。
4. 月々のお支払いに使えないことも
毎月一定金額が継続して引き落とされるお支払いには、デビットカードが利用できないことがあります。サービスを契約して半年後や一年後も、引き落とせる金額が口座に入っているとは確約できないためです。
ただし、すべてのデビットカードで月々のお支払いができないわけではなく、一部利用できるものもあるので、カードを作る時に確認してみましょう。
5. キャッシングができない
クレジットカードにはお金を借りる「キャッシング機能」が付帯されていますが、デビットカードにはそれがありません。
キャッシングとはお金を借りること、すなわち借金です。借金をするには、確実に返済ができることを確認する各種審査が必要となります。デビットカードは審査を行わずに発行されるため、口座からの支払いにしか使えません。
まとめ
デビットカードは口座直結型・即時決済が特徴のカードです。
基本的に審査がなく、学生でも利用できる・お金を使いすぎることがないなど、メリットが多くあります。一方で、ポイント還元率が低め・キャッシングが利用できないなど「不便だ」と感じるポイントも。
重視するポイントを見定めて、ご自身にぴったりのカードを選んでくださいね。