ご存知ですか?認知症は予防できる
今すぐできる効果的な脳トレ方法を徹底解説

認知症は高齢者がなりやすく、どんな人でもかかる可能性のある病気です。しかし適切な対策をしていれば、認知症を予防できるといわれています。そこで今回は、認知症の予防に効果的な脳トレを紹介します!認知機能の確認方法や、認知症予防のためのサービスなども紹介しているので、参考にしてください。
早期発見のために!まずは認知機能を確認しよう

認知症を早期発見するためにはどういった初期症状が出るのか、どのような状態になるのかを知っておく必要があります。早い段階で認知症を発見して適切な対処を行えば、症状の進行を食い止められます。以下に初期症状や認知症のチェックリストをまとめているので、参考にしてみてください。
認知症の初期症状
認知症の初期に現れる症状は、人によってさまざまです。「年を取って性格が変わったのかも」「単なる物忘れだろう」と考えていると、認知症への対応が遅れてしまいます。
例えば探し物が増えたり、同じことを繰り返し話したりするようになれば、記憶力の低下が疑われます。趣味やニュースなどに意欲がなくなり無気力になった場合は、実行機能が低下していると考えられるでしょう。このように少しでもいつもと違う、様子が変わったと感じたら早めの対処が重要です。
認知症の初期に見られる主な症状
- 何回も同じことを話したり、聞いたりする
- 物を置き忘れることが増え、よく捜し物をしている
- 買い物や料理など、以前はできたことがスムーズにできなくなる
- お金の管理ができなくなった
- 周囲の出来事に関心を示さなくなる
- 無気力になり、趣味や活動をやめた
- 小さなことで怒ったり、疑い深くなったりする
認知症のチェックリスト
「もしかして認知症かも?」と思っても、判断基準がわからないという人も多いでしょう。そんな人は、認知症のチェックリストを使用してみてください。
5つ以上にチェックが入った場合、認知機能が低下しており日常生活に支障が出ていると考えられます。本人がチェックしてもよいですし、家族や身近にいる人がチェックしても問題ありません。またチェックが4つ以下でも、心配な場合は医療機関に相談してみてください。
- しまい忘れ・置き忘れが増えた
- よく知っている人の名前を忘れる
- さっきまで話していた相手の名前を忘れる
- 簡単な計算の間違いが多くなる、いつも大きなお金で支払いをする
- ものの名前が出てこず「あれ」「これ」などの指示語が増える
- 料理や運転などのミスや、蛇口・ガス栓の閉め忘れが増えた
- テレビ番組や雑誌の内容が理解できなくなった
- 薬の飲み忘れが多くなった
- 今日の日付・時間がわからない
- 慣れているはずの道に迷うことがある
- 約束の日時・場所を忘れたり間違えたりする
- 小さなことで怒るようになった
- 疑り深くなり、自分の失敗を人のせいにすることが増えた
- 趣味に興味を示さなくなった
- 身だしなみに気を使わなくなった
- 一人で外出することが減った
- 気分が落ち込みやすくなった
脳トレで脳機能を向上させることが重要
認知症を予防するためには、脳トレで脳機能を向上させることが大切です。脳機能は一旦衰えてしまうと、回復させることは非常に困難です。機能が衰えないよう、早めにトレーニングに着手することが重要になります。
日常生活でも簡単にできる!効果的な脳トレ方法

認知症を予防するためには、脳の機能を向上させるトレーニングが必要です。しかしどのような脳トレをするべきなのか、迷ってしまう人も多いでしょう。そこで以下に、簡単にできる脳トレ方法についてまとめました。紹介している脳トレを参考にしながら、認知症予防に取り組んでみてください。
コグニサイズ
国立長寿医療センターによって提案された認知症予防への取り組みです。認知課題を意味する「コグニション」と、運動を意味する「エクササイズ」を組み合わせた造語です。
左右にステップしながら数字を数えて3の倍数で手を叩いたり、ウォーキング中にしりとりをしたりといったものがあります。運動と認知課題を同時に行うことで、判断力や注意力の機能を鍛えられるといわれています。
コグニサイズの効果を高めるには、毎日続けて取り組むことが大切です。せっかく強度の高いトレーニングを行っても、週に1回程度の頻度では効果は薄れてしまいます。一人で続けるのが難しい場合は、複数人のグループで取り組むようにするとよいでしょう。
散歩をしながら出来事を思い出す
日常生活で手軽にできるのが、散歩をしながら出来事を思い出すという脳トレです。何かを思い出すという行為には、記憶力や注意力を司る部位を刺激する効果があります。
思い出す内容によって、少しずつ脳トレの効果が変わってきます。誰かと話したことを思い出した場合は、その人の名前や声、会話の内容といった長期記憶する部位を鍛えられます。また食べ物のことを思い出せば、食感や味、匂いなどの五感が刺激され、脳のさまざまな部位が刺激されるのです。
さらに散歩で体を動かしているときは、座っているときよりも脳が活発に動いています。「歩く」と「思い出す」を組み合わせて、認知症を予防しましょう。
買い物をしながら合計金額を計算する
毎日の買い物でも、脳を効率よく鍛えられます。商品をカゴに入れながら、合計金額を計算していきましょう。計算力や注意力だけでなく、計算した数字を覚えておくための記憶力を効率よく鍛えられます。
また買い物をしたときは、なるべく小銭で支払いを済ませるようにするとよいでしょう。小銭を数えて合計金額に近いお金を出すだけでも、脳を刺激できます。
日記を書く
日常生活でできる脳トレとして、日記を書くことが挙げられます。スマホやパソコンとは異なり、文字を書く時は「漢字やひらがなを思い出す」という作業が必要です。「文字を思い出して、実際に自分の手で書く」という作業を繰り返せば、脳が刺激されてトレーニングにつながります。
また「今日何が起こったか」「何をしたのか」を思い出すことで、脳の短期記憶を司る部位が刺激されます。書いた日記を声に出して読むのもおすすめです。長期記憶と短期記憶を同時に刺激できるトレーニングなので、ぜひ取り組んでみてください。
ラジオを聞きながら料理を作る
認知症の予防には、料理を作ることが有効だといわれています。料理を作るときは、どんな食材を買うか考えたり複数の作業を同時にこなしたりしなくてはいけません。これらの一連の流れで、判断力や記憶力、計画力の3つが効率よく鍛えられるのです。
料理をするだけでもよいのですが、ラジオを聞くという作業を組み込むと更に効果がアップします。ラジオを聞くことで内容を理解する力や、注意力などが刺激されるのです。一緒に会話をしながら料理をするのもおすすめです。
認知症を予防するために活用したいサービス

市町村が運営している介護予防教室
介護予防教室は、高齢者の社会活動への参加を促進したり、生活機能を高めたりする目的で開かれている事業です。厚労省が認知症予防の活動を推進していることもあり、介護予防教室を開く市町村が多くなっています。またこれらの介護予防教室は、基本的には無料で受けられます。
介護予防教室の対象者は、その市町村に住んでいる65歳以上の高齢者全員です。認知症の症状がない場合や要介護認定を受けていない人でも、誰でも参加できます。体操教室やサークル活動、講演会などと自治体によって活動内容は違うので、住んでいる市町村に問い合わせてみましょう。
スポーツクラブの介護予防教室
介護保険の改正や高齢者の利用増加を受けて、介護予防教室を運営するスポーツクラブが増えてきています。ストレッチや運動のサポートだけでなく、食事のアドバイスや認知症予防などのクラスが展開されています。
中には自治体と連携し、管理栄養士や健康運動指導士が直接指導をする介護予防プログラムを展開しているスポーツクラブもあります。習い事の一環になるので、外部との交流や外出の機会が増やせるのもポイントです。
学習塾が運営している健康教室
子どもを対象に事業を展開している学習塾の中には、高齢者向けの教室を開いているところもあります。教室のサポーターによる学習支援だけでなく、教室に通う高齢者との交流増加や、ボランティアなどの社会参加の支援も行われています。
まとめ
認知症は誰でも発症する可能性があり、一度悪化すると回復が難しい病気です。認知症になる前からトレーニングを行い、脳の機能を鍛えておくことが大切になります。今回紹介した認知機能をチェックする方法や、日常でできる脳トレを参考にしながら、認知症の予防に努めましょう。
九州在住の20代女性です。文章を書くことで誰かの役に立ちたいと考え、記事のライティングを始めました。現在はコスメや恋愛心理、食品関連の記事を中心に、執筆活動を行っています。