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建売のメリット&デメリットとは?
注文住宅との違いを押さえて自分に合った選択を

2022/05/26

建売住宅は土地と建物をセットで購入できるもので、注文住宅とどちらにするか迷っている人もいるのではないでしょうか。この記事では、注文住宅と比べて建売住宅にどのようなメリットとデメリットがあるかを紹介します。建売住宅ならではの注意点もあわせて紹介しているので、参考にしてください。

建売住宅のメリット

建売住宅のメリット

建売住宅のメリットは、コスト面や手軽さにあります。注文住宅は費用が高くなりやすく、住宅の引き渡しまでに決めなければいけないことも多いです。建売住宅であれば、金銭的・時間的負担を軽減できるのが魅力です。まずは、具体的なメリットについて見ていきましょう。

手頃な価格設定になっている

建売住宅はさまざまなコストを削減しやすいので、注文住宅に比べて価格設定が手頃になっています。例えば、建売住宅では同じような間取りの家をたくさん作るため、資材をまとめて安く仕入れられます。また、工事期間が短いため人件費も抑えやすいのです。できるだけ安い予算で住宅を購入したい場合は、建売住宅がおすすめです。

良い土地に建てられる傾向がある

注文住宅は自分で土地探しをする必要がありますが、建売住宅では建売会社が土地を選んで購入します。建売住宅は間取りや家自体のクオリティーを高められないため、その分立地が重要といえます。そのため、建てた物件が売れるように良い土地を仕入れるのです。良い土地は市場に出回る前に建売会社に確保されることも多いため、注文住宅では出会えない立地に住める可能性もあるでしょう。

実際の建物を見てから購入できる

建築済みの建売住宅へ足を運び、実際に見てから購入できます。家づくりでよくある失敗が「思っていたのと違う」というイメージの相違です。人生でマイホームを建てることは、何度も経験するものではありません。頭の中では具体的にイメージしているつもりでも、いざ住宅を見ると細かい部分に納得がいかないことも起こり得ます。その点、建売住宅であれば部屋の広さや雰囲気などを自分で直接体感できるため、イメージと大きく異なることを防げます。

購入から入居までがスピーディ

建売住宅は購入から入居までの期間が短く、1ヶ月ほどで入居することも可能です。注文住宅の場合は建築期間を要し、一般的に入居まで1年前後かかります。なお、住宅ローンを申し込む場合は審査に時間が必要なため、現金購入の方がより早く入居可能です。建売会社によっては最短2週間で入居可能なこともあるため、なるべく早く住みたい人は相談してみましょう。

建売住宅のデメリット

建売住宅のデメリット

低コストや立地にメリットがある一方で、デメリットも存在します。特に、理想のマイホーム像がある人や住宅の安全面が気になる人は、建売住宅にするかよく考える必要があります。ここからは、建売住宅のデメリットを見ていきましょう。

間取りやデザインにこだわれない

建売住宅は設計と建築がすべて終わった状態のため、間取りやデザインを自分好みにはできません。万人受けするシンプルな間取りや、周囲の家と同じような外観の建売住宅が多いです。また、収納スペースが少なかったり、コスト削減のためグレードが低めの設備を使っていたりします。床の素材や壁紙の色、リビングの大きさや部屋数など自分の暮らしやすさにこだわりたい人は注文住宅が向いています。

建築過程をチェックできない

建売住宅は、基本的に建築が終わってから売りに出されます。そのため、建築されている様子をリアルタイムで確認できません。ただし、中には未完成の状態で売りに出される物件もあります。その場合は、施工状況をチェックできないか建売会社に相談してみるのもおすすめです。

建売住宅と注文住宅・分譲住宅の違い

建売住宅と注文住宅・分譲住宅の違い

マイホーム購入は建売住宅だけでなく、注文住宅や分譲住宅といった選択肢もあります。それぞれの住宅の特徴を理解したうえで、比較検討することが大切です。それでは、これらの住宅にはどのような違いがあるのでしょうか。

建売住宅と注文住宅の違いは大きく4つ

建売住宅と注文住宅は、いわば正反対の特徴を持っています。大きく4つの違いがあるため、以下にまとめました。

  建売住宅 注文住宅
土地探し 建売会社が探す 自分で探す
設計の自由度 自由に決められない 自由に決められる
価格設定 安め 高め
入居までの期間 短い 長い

どちらの住宅を選ぶべきかは、家づくりにおいて何を重視するかによります。「費用はなるべく抑えたい」「とにかく早くマイホームに住みたい」という人は、建売住宅が向いているでしょう。一方で「費用や入居までの期間を譲歩しても、間取りや住み心地にこだわりたい」という場合は注文住宅がおすすめです。

建売住宅と分譲住宅の違いは「分譲地かどうか」

建売住宅と分譲住宅は、どちらも土地と建物をセットで購入する住宅です。唯一異なる点は、住宅が建てられた土地が分譲地かどうかです。分譲地に建てられた住宅であれば、分譲住宅となります。とはいえ、分譲地でも建売住宅として売り出している場合もあります。そのため、この2つは同じ意味の言葉として捉えて問題ありません。どちらを購入しても大差はないため、両者の違いをそこまで気にする必要はないでしょう。

建売住宅を購入する際の注意点

建売住宅を購入する際の注意点

マイホーム購入は、人生でもっとも大きな買い物になるかもしれません。購入後に後悔しないためにも、検討を重ねるのがおすすめです。ここでは、建売住宅を購入する際の注意点を紹介します。

どこまで価格に含まれるか確認する

注文住宅よりもお手頃な建売住宅ですが、価格にどこまで含まれているかよく確認することが大切です。住宅にはさまざまな諸費用が掛かるため、チラシに載っている価格のみで購入できることはほぼありません。諸費用の一例としては、手付金や仲介手数料、登記費用などがあります。また、オプション工事費用や門まわりの外構費用なども加算されます。

オプション工事の対応について確認する

建売住宅は必要最低限の仕様で建てられているため、オプション工事が必要になる場合が多いです。「家にこだわりはないからオプション工事は必要ない」と考えるかもしれませんが、標準仕様の建売住宅では生活しにくいでしょう。例えば、網戸やカーテンレール、エアコン用の穴などの設置費用はオプション工事になります。このように、日常生活に欠かせない設備もオプション工事に含まれるため、詳しくは建売会社に確認してみましょう。

未完成物件の引き渡しはしない

建売住宅の中には、建築中に売り出される物件もあります。注意したいのは、未完成のまま物件引き渡しを受けないことです。悪徳業者の手口として未完成の物件を引き渡し、そのままお金を持ち逃げしたり手抜き工事をしたりする場合があります。信頼している業者であっても安易に未完成物件の引き渡しは受けず、よく検討しましょう。

まとめ

建売住宅は金銭的・時間的なコストを抑えてマイホームを手に入れられます。その一方で、間取りやデザインにこだわれないことや、建築過程をチェックできないのがデメリットです。理想のマイホーム像が特にない人や、費用を抑えることを優先したい人は建売住宅を検討してみましょう。



著者プロフィール

著者 澤田 真里奈

2級FP技能士

地方銀行へ入社し、貯金・ローンなど金融商品の販売に従事。 その後、不動産業界へ転職して社会保険や労務管理を担当しながらFP資格を取得。自身の経験から“お金を無駄にしないための”アドバイスをおこなう。

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