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光熱費の平均はいくら?
世帯別の金額と節約する際の注意点も合わせて紹介

2022/06/14

水道光熱費の平均金額を知ることで、料金プランや日頃の使い方を見直すよい機会になります。また電力とガスの自由化を活用し、契約を変更するときにも役立つでしょう。この記事では、水道光熱費の平均金額を日本の総世帯と世帯人数別に解説します。

光熱費の基礎!利用地域やサービスにより差が出る

光熱費の基礎!利用地域やサービスにより差が出る

毎月支払っている光熱費の金額は、ライフスタイルや家族構成、住んでいる地域や契約先などに影響を受けます。

光熱費とは

電気やガス、水道など、生活に欠かせない資源やエネルギーの利用料金のことです。家族構成やライフスタイル、自宅設備の仕様などにより光熱費の金額は変わります。

以下は、光熱費に関わる要素の一例です。
・オール電化か電気とガス併用か
・浴室の乾燥機の有無
・太陽光パネルなど自家発電設備の有無
・家族構成
・自宅で過ごすことが多い時間帯
・テレワークの有無
・住んでいる地域
・気候

日本の光熱費平均はいくら?

総務省が毎年発表している「家計調査」をもとに、総世帯における水道光熱費の全国平均を算出しました。

水道光熱費の全国平均(総世帯・1ヶ月あたり)
  総世帯
光熱・水道(総額) 17,931円
電気代 8,601円
ガス代 4,063円
都市ガス 2,479円
プロパンガス 1,583円
他の光熱 976円
灯油 942円
上下水道料 4,291円

※「家計調査」年平均値を12ヶ月で割算して算出。小数点第一位を四捨五入。

出典:政府統計ポータルサイトe-Stat「家計調査 2021年(令和3年) 総世帯

これらは1年にかかった光熱費を均した金額なので、家族構成や季節などにより水道代や光熱費の月額支払額は変わります。

光熱費の平均金額には地域差がある

上記の光熱費は、ごく一般的な相場になります。実際にはさまざまな要因により、平均金額が異なるのです。

たとえば、住んでいるエリアは光熱費に影響します。次の表で自分の住む地域をチェックしてみましょう。

地域別の水道光熱費(総世帯・1ヶ月あたり)
  水道・光熱(総額) 電気代 ガス代 他の光熱費 灯油 上下水道
全国平均 17,931円 8,601円 4,063円 976円 942円 4,291円
北海道 23,053円 9,488円 3,770円 5,377円 5,327円 4,419円
東北 21,331円 9,415円 3,869円 3,007円 2,908円 5,040円
関東 17,014円 7,792円 4,346円 563円 539円 4,314円
北陸 20,655円 10,586円 3,593円 1,754円 1,694円 4,722円
東海 18,055円 9,046円 4,333円 577円 543円 4,098円
近畿 17,003円 8,299円 4,178円 367円 341円 4,159円
中国 18,367円 9,512円 3,670円 769円 740円 4,416円
四国 18,682円 10,466円 3,467円 914円 884円 3,836円
九州 16,787円 8,770円 3,454円 522円 491円 4,041円
沖縄 16,416円 8,760円 3,702円 332円 311円 3,621円

※「家計調査」年平均値を12ヶ月で割算して算出。小数点第一位を四捨五入。

出典:政府統計ポータルサイトe-Stat「家計調査 2021年(令和3年) 総世帯

水道・光熱費の平均金額が全国を下回る地域は関東、近畿、九州、沖縄の4エリアです。ガス代や上下水道代は、全体的に大きな差はありません。一方、電気代や他の光熱費、灯油は寒冷地が高めです。寒さの厳しさが、光熱費を左右する理由の一つだとわかります。

光熱費サービスを選択できる「電力・ガスの自由化」

電力や都市ガス、プロパンガスの小売り自由化により、消費者が契約先や料金メニューを選択できるようになりました。そのため同じ地域に住む人でも、契約会社により光熱費に差が出ます。割引やポイントサービスなども活用すれば、光熱費の節約になるでしょう。

賃貸住宅や集合住宅では利用できなかったり、小売事業者の事情で契約が終了したりした事例もあります。契約先を選ぶ際は、小売事業者やサービスの状況もしっかり確認しましょう。

【一人暮らし・世帯人数別】光熱費の平均額はいくら?

【一人暮らし・世帯人数別】光熱費の平均額はいくら?

世帯人数によっても光熱費は変わります。ここからは、一人暮らしやファミリーの光熱費平均額を見ていきましょう。

一人暮らしの光熱費平均

単身世帯の水道光熱費平均額(1ヶ月あたり)
  単身世帯
水道・光熱(総額) 11,358円
電気代 5,468円
ガス代 2,993円
都市ガス 1,660円
プロパンガス 1,333円
他の光熱 651円
灯油 631円
上下水道 2,246円

※「家計調査」年平均値を12ヶ月で割算して算出。小数点第一位を四捨五入。

出典:政府統計ポータルサイトe-Stat「家計調査 2021年(令和3年) 単身世帯

一人暮らしの場合、1ヶ月あたりの光熱費は平均で1万円ちょっとかかっています。実際は、在宅ワーカーか家を空けることが多いかなどで金額に大きな差が出るため、あくまでも平均値として捉えましょう。

カップル・ファミリー世帯の光熱費平均

世帯人数別の水道光熱費平均額(1ヶ月あたり)
  2人家族 3人家族 4人家族
水道・光熱(総額) 19,168円 22,503円 23,477円
電気代 9,183円 10,655円 11,376円
ガス代 4,330円 4,930円 4,882円
その他光熱 1,311円 1,169円 754円
上下水道 4,344円 5,749円 6,465円

出典:政府統計ポータルサイトe-Stat「家計調査 2021年(令和3年) 二人以上の世帯 詳細結果表

一人暮らしの光熱費を家族人数分で掛け算すれば、光熱費の目安が出るわけではありません。光熱費は世帯人数に関係なく基本料金が設定されており、使用料に応じた金額が加算されます。

家族の人数が増えれば光熱費自体は増えます。ただ、一人暮らしから二人暮らしへの変化時が最も増加金額は多いです。三人、四人家族になると、電気代の増加分は緩やかになります。上下水道は、人数増加がその都度しっかり反映されるのです。

光熱費の節約方法と注意点

光熱費の節約方法と注意点

利用シーンやスタイルの見直しは、光熱費の節約に直結します。ここからは、光熱費の節約方法や注意点について説明するので参考にしてください。

水道・電気・ガスの使い方

必要なときに、必要な分だけ使う

電化製品は開発が進み以前よりも待機電力が少なくなりましたが、日頃の積み重ねで高くなる可能性があります。電源のオンオフやコンセントの抜き差しなど、こまめに管理しましょう。

水道は流しっぱなしにしない、洗濯物はまとめて洗うなどの工夫が必要です。

こまめに手入れ・掃除する

空調家電や掃除機は、フィルター類をきれいにすると電力消費を減らせます。故障や火災を防ぐことにもつながるため、定期的に掃除しましょう。

水道光熱費を考慮した土地・物件選びをする

住む場所を選ぶときは、気候や地域等も光熱費に影響することを踏まえておきましょう。

建物の設備も確認し、オール電化と電気・ガス併用のどちらが得か検討することをおすすめします。

水道光熱費の支払い方

光熱費のサービスや料金プランの選択と支払い方を少し工夫すれば、節約につながります。

家庭のライフスタイルに合う料金プランを選ぶ

時間帯ごとに使用料金が変わるタイプの料金プランや、ネット回線と同時申し込みで割引を受けられるサービスなどを活用します。電力とガスの自由化により、多彩なプランが登場しています。

洗濯機や食洗機の稼働時間を、使用料金の安いタイムゾーンに合わせるのもよいアイデアです。

クレジットカードやポイントを活用する

クレジットカード払いやポイントサービスとの併用もおすすめです。支払い金額に応じて、ポイントなどの優遇を受けられます。

特に払込票で毎月支払っている人は、クレジットカードの引き落としにすることで支払い忘れも防げます。

まとめ

水道光熱費の平均金額は「家計調査」の統計データにより把握できますが、参考程度にしておきましょう。節約ばかりに舵を切ってしまうと、生活そのものが窮屈になってしまうからです。

平均金額と比較して日頃の使い方を見直し、改善策を実行することから始めてみましょう。



著者プロフィール

著者 もろふし ゆうこ

FP技能士2級、証券外務員会員一種

大手証券会社、銀行の個人営業職を経験した後、26歳で独立系ファイナンシャルプランナーとして独立。個人を対象に相談業務やセミナー・講演会の講師業、各種メディアへ出演し情報提供を行う。現在はFPの知識を活かした執筆活動を中心に活動している。

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