固定費を節約する見直しの方法は?
毎月の家計を助ける改善案を3つ紹介

住居費や水道光熱費、通信費といった固定費は、数万~数十万円程度かかることが多い支出になります。固定費を毎月1万円だけでも節約できると年間で12万円の余裕が生まれるため、見直しのメリットが大きいです。この記事では固定費を節約する見直し方法と、家計を助ける改善案を3つ紹介します。
固定費の種類と見直し方法

「固定費」は毎月定期的に支出する費用で、食費や交際費といった金額や時期が不定期なものを「変動費」といいます。固定費は大きく分けると住居費、水道光熱費、自動車の維持費、通信費、サブスクリプションサービス、医療費と生命保険料です。まずは、固定費の種類と見直し方法について解説します。
住居費
賃貸では毎月の家賃、持ち家では住宅ローンの返済が住居費になります。住居費は固定費のなかでも金額が大きいので、節約するために見直しは重要です。住居費の見直し方法は賃貸と持ち家に分けて解説します。
賃貸
賃貸で家賃を節約するには、賃料が安い住居へ引越すことが効果的です。賃料を安くすると駅から遠くなったり部屋が狭くなったり、築年数が長くなったりします。
通勤や通学、日々の暮らしに支障のない範囲で、賃料の安い物件があるか調べてみましょう。引越しにかかるコストについても検討したうえで、家賃を節約したほうがいいか試算してみると安心です。
持ち家
持ち家での節約は住宅ローンを繰り上げ返済して、返済総額を減額させる方法があります。住宅ローンの繰り上げ返済の方法は、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類です。ローンの利息を減らしたり完済時期を早めたりしたい場合は、期間短縮型になります。毎月の返済額を減額したい場合は返済額軽減型です。
まとまった資金の金額、数年以内での大きな支出の状況などを含めて検討しましょう。
水道光熱費
暮らしに欠かせない水道、電気、ガスの料金を節約するのは、日々の小さな積み重ねが必要になります。水の出しっぱなしや電気のつけっぱなしなどの無駄使いがある場合は、節約するための使い方に切り替えましょう。
ただし、水道光熱費は頑張って節約したつもりでも、減った金額があまり大きくならず長続きしにくいです。供給会社を変えたり安いプランに変更したりすると、1度の手続きで節約できて簡単です。
また、省エネ対応の家電を使うと、消費電力が抑えられて電気代が節約できます。古くなった家電を買い替えるときには、省エネ対応のものを検討しましょう。
自動車の維持費
自動車の維持費には車検費用や税金、駐車場、ガソリン代などが含まれます。車検費用や税金を安くするためには、普通車から軽自動車に替えるなど、車種の変更が必要です。自動車の利用状況を確認して、車種を変えられる場合は軽自動車にすると大きな節約になります。
ガソリン代を節約するためには燃費性能の高い車を選んだり、急発進・急ブレーキをしない運転に気をつけたりしましょう。ガソリンスタンドの割引制度を活用して、指定のクレジットカードで支払ったり会員になったりすると安くなります。
通信費
スマートフォンや自宅のインターネットなどの通信費は、契約会社やプランを変更すると節約できることが多いです。スマートフォンを大手キャリアにしている場合、格安SIMや格安プランにすると大幅に節約できるでしょう。
家族で同じキャリアのスマートフォンにして家族割引を受けられるものもあります。自宅のインターネットとセットにして割引できるプランがあれば、あわせて検討してみましょう。
サブスクリプションサービス
動画や音楽配信、アプリ、ゲームといったサブスクリプションサービスを契約している場合、利用状況を確認しましょう。それほど活用していないサービスで毎月課金されていると、無駄な出費になってしまいます。
契約しているサービスの年額を計算してみて、高いと感じる場合は不要なものを解約できないか検討しましょう。
医療費と生命保険料
定期的な通院に医療費がかかっている場合は、年間の合計額を計算してみましょう。節約の範囲からは外れてしまいますが、医療費が年間10万円を超えると医療費控除として節税できます。
生命保険に加入している場合、保障の内容や毎月の保険料が適切か確認しましょう。必要以上の保障がないか、保険料が家計を圧迫する原因になっていないか、十分に検討することが大切です。不要な生命保険を解約したり安い保険に切り替えたりすると、保険料の節約になります。
家計の改善案を3つ紹介

ここからは、家計の改善案を3つ紹介します。
家計簿で無駄な支出を見つける
固定費を節約するには、1つ1つの項目を確認しつつ家計簿で全体を把握すると、無駄な支出が見つけやすいです。1ヶ月単位だけでなく年間の家計簿を作って、想定より支出額が大きいもの、不要な支出になっているものがないか確認しましょう。
家計簿は支出額を記録するだけでなく、支出する予定の金額を予算として設定しておくと見直しやすくなります。
収入に見合った金額か確認する
住居費や自動車の維持費などは、収入に見合った金額か確認しましょう。年収に対する住居費の割合が大きいと、他の支出で節約を頑張っても家計は改善しにくいです。
家賃や住宅ローンの返済額は、毎月の支払いが可能かどうかだけでなく、収入に見合った金額であることの確認も重要になります。
固定費の優先順位をつける
契約を切り替えたり解約したりする前に、各固定費の重要性について優先順位をつけておきましょう。固定費の種類には、仕事や日々の暮らしに欠かせないものから多少なくなっても問題のないものまで広範囲に渡ります。
必要なものを解約したり低価格版に替えたりして不便になり、再契約や買い直しで余計な出費になると本末転倒です。固定費の優先順位をつけたうえで、順番に見直していきましょう。
節約するときの注意点

ここからは、節約するときの注意点について解説します。
節約のために我慢しすぎない
節約するためには我慢が必要というイメージを持っていることが多いです。無駄な支出を減らすために一定期間我慢するのは必要ですが、過剰になると疲弊したり反動で浪費につながったりします。
コストを下げるために長期間地道に続けることが楽しいと感じる場合は大丈夫です。節約するときには我慢しすぎていないか定期的に確認しておきましょう。
クーポンやキャンペーンを使う前に考えること
クーポンやキャンペーンは安くなったりポイントがもらえたりしてお得ですが、必要のない支出になってしまう場合があります。もともと購入や契約の予定があったもので、クーポンやキャンペーンを利用するのは問題ありません。
クーポンやキャンペーンを使うために、本来必要のなかった契約を追加したり、購入したりしていないか事前に考えましょう。
改善案を試す前後を比較する
固定費を見直して節約した結果、前より支出額が減っていることを数字で確認しましょう。見直した固定費の金額だけでなく、家計全体の収支も確認することが大切です。節約した固定費の影響で他の費用が増えていないか確認しましょう。
また、節約した結果、暮らしの快適さや幸福感に変化があるか比較することも大切です。節約によって不快になりすぎたり幸福感が下がったりすると、長続きしなくなります。可能な限り快適さや幸福感に影響しない範囲で節約するようにしましょう。
まとめ
固定費は1度見直すと一定期間はそのまま続くため、節約すると年単位で支出を減らせます。固定費となっている費用と金額を把握し、家計を見直して節約することが大切です。固定費の見直しや節約の改善案の参考にしてみてください。

ライフとキャリアを総合した視点で、人生設計をマンツーマンでサポート。日々の家計管理から、数十年先に向けた資産設計まで実行支援しています。