みかん選びはこれで完璧!
愛媛の代表的な品種と特徴をご紹介

愛媛といえば、なんといっても“みかん”ですよね! 「愛媛の海には貝殻や海藻ではなくみかんが打ち上げられている」「蛇口をひねればいつでもオレンジジュースが出てくる」など、まことしやかな噂が生まれるほど、愛媛はみかんのイメージが強いといえます。
それもそのはず、愛媛県のみかん(温州みかん)の収穫量は和歌山県に次ぐ第2位ですが、中晩柑類(温州みかん以外の柑橘類)では和歌山県を大きく引き離しての第1位で、温州みかんを足した柑橘類全体でも、生産量・品目数ともに日本一を誇っているのです。つまり、愛媛県では多種多様な柑橘類が収穫されているということになりますね!
そこで今回はいつもと少し趣向を変えて、愛媛県で生産されている柑橘の品種や食味を、試食してレポート形式でご紹介します。みかんの旬である冬を迎える前に人気の品種や好みの味を知って、これからのみかん選びの参考にしてみてはいかがでしょうか?
みかんのことならなんでもおまかせ! 冷凍みかん8種・16個入【のま果樹園】

さて今回は、実際にみかんの食べ比べをしてレポートをするため、みかんのことならなんでもおまかせというみかんのプロ「のま果樹園」の冷凍みかん8種16個入(送料込5,400円)をお取り寄せしました。
のま果樹園は愛媛のみかんを全国に出荷している「株式会社乃万青果(のませいか)」の産直ブランドです。愛媛産みかんのブランドイメージを一身に背負い、瀬戸内の恵みを全国に発信しているみかんのプロフェッショナルというわけです。そんな、のま果樹園のみかんなら、冷凍でも大いに期待出来るのではないでしょうか。
みかんの旬は冬から春にかけてで、多くの品種が出回るのもこの時期です。夏から秋にかけては本来食べられない品種を8種もセットにして、一度に楽しめるこちらの商品は味比べに最適!家族や親しい人と分け合うのもおすすめです。※通年商品ではないので、販売時期についてはお問い合わせください。
のま果樹園
住所:愛媛県今治市神宮甲844-5
電話:0120-566-007(注文専用フリーダイヤル)
公式HP:https://www.kajuen.co.jp/
オンライン注文:https://www.kajuen.co.jp/mikanshop/
のま果樹園ならではのおいしさ、「旬柑氷結®」とは

愛媛県で栽培されている40品目以上の品種の中から、みかん職人が甘さのピークである完熟を見極め、-30℃で瞬間冷凍させたものを、のま果樹園では「旬柑氷結®」とネーミング・ブランド化しています。食味や食感は冷凍前に勝るとも劣らないと言えそうです。
ではどんな品種が冷凍みかんに最適なのかというと、糖度が高く、種がほとんどない、内皮は薄くやわらか、そして外皮はむきやすいもの、なのだそう。これって……普段のみかん選びにも通じるものがあるのではないでしょうか? 冷凍にしておいしいみかんは、凍らせなくてもおいしいはず! 旬の時期じゃないときは冷凍でもおいしく食べられる、実に優れものの品種のようです。
冷凍みかんをおいしく味わうには
実食レポートの前に、まずは冷凍みかんをおいしく食べる方法を紹介します。
- 自然解凍で好みの溶け具合まで解凍する
キンキンに冷えたシャーベットの状態で食べたい方は、冷凍庫から室温に移して30分~1時間くらいで食べ頃になります。外皮は柔らかく、手で持ってみると中の方が少し固いくらいがちょうど良いです。この場合はナイフなどでカットしていただくのがおすすめです。
完全に解凍し芳醇な味わいを楽しみたい方は室温で1時間~2時間くらいが目安です。よりおいしくいただくためには冷蔵庫で一晩寝かせても良いでしょう。待ちきれないという方は外皮ごと水に漬けておくと早く解凍できます。
- 電子レンジでの解凍や再冷凍はしない
電子レンジの急速解凍や、一度解凍したものを再度冷凍するとドリップが出て味も香りも落ちてしまいます。一度に解凍すると食べきれなくて再冷凍するはめになってしまいますので、食べる分だけ解凍してくださいね!
8種のみかんをいよいよ実食!そのお味やいかに・・・?
それではいよいよ8品種の食味や特徴などをレポートします。みかんそのものの味をより強く感じられるよう、筆者は完全に解凍してから食べてみました。味の感じ方は人それぞれではありますが、最初に食べたみかん(温州みかん)を基準に、甘さ、酸味、苦みなどを★の数で比較したので、ぜひ参考にしてみてください!
①みかん(温州みかん)

甘さ:★★★☆☆ 酸味:★★☆☆☆ 苦み:☆☆☆☆☆
一般的にみかんと言えば「温州みかん」のことで、愛媛県でも一番多く生産されているそう。温室みかんを含めるとほぼ1年中出回っているのだとか。いわゆる昔ながらのみかんの味で、クセのない味わい。ホテルの朝食に出てくるオレンジジュースのように十分な甘さと程よい酸味のみかんです。
②甘平(かんぺい)

甘さ:★★★★☆ 酸味:★☆☆☆☆ 苦み:☆☆☆☆☆
愛媛県生まれのオリジナル品種。内皮(果肉を房のように分けている白い袋状の皮)は非常に薄く、口に入れてもほとんど感じないほど。内果皮(皮を向くと付いている白い繊維状の筋)もほとんどないので、苦みやえぐみといったものがまったくなく、すっきりとした後味。名前の通り口いっぱいに甘さが広がります。
③清見(きよみ)タンゴール

甘さ:★★★☆☆ 酸味:★★★★☆ 苦み:★☆☆☆☆
温州みかんとオレンジを掛け合わせた品種で、爽やかな柑橘特有の香りが強いのが特徴。温州みかんや甘平に比べると甘さより酸味が際立っており、外皮は固めで内皮も若干口に残ったため、そのまま食べるよりナイフなどでカットしてスムージーやジュース、ゼリーなどに利用した方が食べやすいかも!
④はるみ

甘さ:★★☆☆☆ 酸味:★☆☆☆☆ 苦み:★★★☆☆
外皮・内皮ともに非常にやわらかく、手で簡単に剥ける食べやすい品種。これまで食べた中では1番あっさりとしており、後味はグレープフルーツのようなほのかな苦みが。果肉1粒1粒が大きくしっかりとしていて、プチプチと弾けるような食感が魅力。市場にはあまり出回らない稀少な品種だそう。
⑤ブラッドオレンジ

甘さ:★★★★★ 酸味:★★★☆☆ 苦み:★★★☆☆
真っ赤な果肉と芳醇な香りが特徴的なイタリア原産の稀少種。ジュースの原料として使われることも多く、ブラッド(血)の名の通り真っ赤な色がインパクト大。アントシアニンと呼ばれる抗酸化作用のあるポリフェノール由来だそう。豊かな風味とコクのある味わいはどのみかんにも劣らない濃厚さで、柑橘好きなら一度は味わってもらいたい品種です!
⑥デコタンゴール

甘さ:★★☆☆☆ 酸味:★★★★☆ 苦み:☆☆☆☆☆
デコポンの名で知られることも多いこちらのみかんはポンカンと清美タンゴールを掛け合わせたもの。デコポンは熊本県果実連の登録商標のため、のま果樹園ではデコタンゴールと呼んでいます。控えめな甘さと酸味のバランスがよく、朝食のフルーツにぴったりなさっぱりとした味わい。てっぺんの特徴的な形がチャームポイントです。
⑦せとか

甘さ:★★★☆☆ 酸味:★★★☆☆ 苦み:★★★☆☆
香りや食味の良い柑橘をさまざまに掛け合わせて生まれた良いとこ取りの新品種。薄い内皮の中にはとろりととろけるようなやわらかな果肉がぎっしりと詰まっており、非常に口当たりが良いため柑橘の大トロと言われることも。程よい甘さと酸味の後、口に残るほのかな苦みは、柑橘が本当に好きなちょっぴり大人な味です。
⑧媛(ひめ)まどんな(紅まどんな)

甘さ:★★★★☆ 酸味:★☆☆☆☆ 苦み:☆☆☆☆☆
せとか同様、外皮・内皮ともに非常に薄くやわらか。手で剥くより、ナイフでカットして食べるのがおすすめ。切った瞬間に果汁があふれ出るような、みずみずしくジューシーな果肉が特徴的です。ほのかな酸味はあるものの甘みが強く、まるでゼリーのようにぷるんぷるんの食感は万人に好かれる味。ここ数年で一気に知名度を上げている人気急上昇中のみかんです!
まだまだある! 愛媛みかんの奥深さ

愛媛では現在、約40品目以上の柑橘が栽培されているそうです。収穫量全体では年々減少しているそうですが、一方で媛まどんな、せとか、甘平といった口当たりや食味の良い優良品種が次々と誕生しているそうです。フルーツのブランド化も激しくなっている今の日本、当たれば全国から注文が殺到するので、愛媛産みかんのこれからにも目が離せません!
さて最後に、愛媛のみかんがおいしいと言われている理由をご紹介しましょう。それは「3つの太陽がある」と言われているからなのだそうです。1つは南国の空にさんさんと輝く太陽、2つめはおだやかな瀬戸の海に反射する太陽、そして3つめはみかんの段々畑に築かれた石垣に反射する太陽です。これら3つの太陽から日の光をたっぷりと浴びた愛媛の柑橘は、ことのほか甘くジューシーな味わいになるのでしょうね! いろいろな柑橘を試してみて、ぜひお気に入りの品種を見つけてみてください。