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「リフォームローン」とは?
メリット・デメリット、住宅ローンとの違いまで解説

2023/01/05
(提供元:CyberKnot

住宅のリフォームを自己資金でまかないきれない場合、リフォームローンの利用は選択肢の1つです。リフォームローンは住宅ローンと同じ住まいにかかわるローンですが、住宅ローンとは異なる特色があります。この記事では、リフォームローンのメリット・デメリットや住宅ローンとの違いについて解説します。

リフォームローンとは?

リフォームローンとは?

住まいの増改築や修繕の費用が高額になった場合に利用できるのが、リフォームローンです。リフォームローンは、住居の購入目的では利用できません。リフォームローンには担保設定が不要な「無担保型」と、リフォームする物件を担保に入れる「有担保型」の2種類があります。まずは、それぞれの特徴を解説します。

無担保型リフォームローン

無担保型のリフォームローンは、抵当権の設定が不要なタイプです。そのため、審査がスピーディで、契約時に費用も多くかかりません。無担保なので借入限度額は少なく、返済期間も短い傾向があります。また、有担保型に比べて金利は高めです。急に修繕が必要になって資金が足りない場合などに適したローンです。

有担保型リフォームローン

有担保型のリフォームローンは、リフォームする自宅に抵当権設定が必要なタイプです。そのための費用がかかり、審査にも時間がかかります。その分、借入限度額が大きく、返済期間も長く設定でき、低金利です。大がかりなリフォームで高額の借入をしたい場合は、有担保型のローンの利用が適しています。

リフォームローンと住宅ローンの違い

リフォームローンと住宅ローンの違い

住宅に関するローンにはリフォームローンの他に、住宅ローンがあります。それぞれの違いを見ておきましょう。

リフォームローンと住宅ローンの主な違い

リフォームローンは住宅の増改築や修繕を目的としたローンで、住宅ローンは住宅の新築や購入のためのローンです。
リフォームローンと住宅ローンの違いは、以下のとおりです。

  リフォームローン 住宅ローン
担保設定 必要・不要のタイプあり 必要
審査 最短数日 事前審査:即日~1週間
本審査:1~2週間
借入限度額 10万~1,000万円など 30万~2億円など
金利 2~5%程度 0.5~2.5%程度
借入期間 1年以上15年以内など短め 最長35年が一般的
団体信用生命保険(団信)への加入 商品ごとに異なる 加入必須がほとんど

ほとんどの住宅ローンは、団体信用生命保険の加入が必須です。リフォームローンは団信について「加入が必要」「加入が不要」「加入できない」などのタイプがあります。団信が必須の場合、健康状態によって加入できない人はローンが契約できない点に注意が必要です。高額な借入の場合、団信に加入できたほうが安心です。

リフォームでも住宅ローンが利用できる可能性も

リフォームでも多額の資金が必要な場合、住宅ローン並みの低金利で長期間の借入をしたい人もいるでしょう。有担保型のリフォームローンを扱わない代わりに、住宅ローンをリフォーム目的で提供している金融機関もあります。条件のよいリフォームローンを探すなら、住宅ローンまで幅を広げてみましょう。

条件を満たせば住宅ローン控除の利用も可能

リフォームで住宅ローンを利用する場合、返済期間が10年以上、工事費用が100万円超などの条件を満たすと住宅ローン控除の対象になります。住宅ローン控除では、ローンの年末残高の0.7%を所得税額から控除できます。
ローンの借入金が多く、10年以上の返済期間を設定したい場合、住宅ローンを利用したほうが住宅ローン控除を適用できて有利です。

リフォームローンのメリット・デメリット

リフォームローンのメリット・デメリット

リフォームローンは住宅ローンより借りやすい点が主なメリットですが、デメリットもあります。

リフォームローンのメリット

リフォームローンには以下のようなメリットがあります。

少額から借入可能

リフォームローンの借入金額は10万円以上など、比較的少額でも借りられます。急に修繕が必要な場合や、階段に手すりを付けるなどの部分的なリフォームなら工期も短く、費用も数十万円で済む可能性があります。そのような場合は、手続きが簡単なリフォームローンの利用が便利です。

住宅ローン返済中も利用可能

リフォームローンでもローンの利用状況はチェックされますが、住宅ローン返済中でも利用可能です。すべてのケースで審査に通るとはかぎりませんが、返済可能と判断されれば借りられる可能性が高いといえます。その場合は二重ローンとなるため、計画的に返済していくことが重要です。リフォームローン申込みの際に借りすぎではないか、無理なく返済していけるかを十分に検討しましょう。

リフォームローンのデメリット

リフォームローンでは、以下のようなデメリットも押さえておきましょう。

借りられる金額が少ない

リフォームローンの借入限度額は住宅ローンより低く、無担保型であれば500万円程度の金融機関もあります。増築のような大規模リフォームでは、工事費が1,000万円以上かかるケースもよくあります。そのため、無担保型では必要資金をまかなえない場合もあるでしょう。リフォームローンは設備の一部を交換する程度の軽微なリフォームで、それほど高額でない借入に適しています。

金利が高い

住宅ローンの金利は固定金利でも1%台が多いですが、リフォームローンの金利は2〜5%と高めに設定されています。金利差の1%は、総返済額に大きな影響があります。返済のシミュレーションをすると、住宅ローンとの金利負担の違いに驚くかもしれません。
リフォームローンの金利は、金融機関ごとに差があります。また、金融機関によっては「バリアフリー改修」のようなリフォームの内容や、顧客の利用実績によって優遇金利が受けられるケースがあります。それらを比較検討して、有利な条件で契約するようにしましょう。

借入期間が短い

最長35年の返済が一般的な住宅ローンと比べ、リフォームローンの借入期間は無担保型では1〜15年と短めです。短期間での返済となるため、毎月の返済金額が高額になりがちです。特に無担保型のリフォームローンは、短期集中で返済できる範囲の借入額で設定しましょう。大がかりなリフォームでは、有担保型や住宅ローンの活用のほうが適しています。

まとめ

リフォームにかかる費用はケースバイケースで、大規模な増改築では自己資金だけでまかなうのが難しい場合もあります。そのようなときに検討したいのが、リフォームローンや住宅ローンの活用です。リフォームの金額が少なければリフォームローン、高額な場合はリフォームでも利用可能な住宅ローンと使い分けるとよいでしょう。



著者プロフィール

著者 松田 聡子

群馬FP事務所代表、CFP®、証券外務員二種、DCアドバイザー

国内生保で法人コンサルティング営業を経て2007年に独立系FPとして開業。企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在は法人向けには確定拠出年金の導入コンサル、個人向けにはiDeCoやNISAでの資産運用や確定拠出年金を有効活用したライフプランニング、リタイアメントプランニングを行っている。

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