iyomemo(いよめも)
見つかる、つながる。伊予銀行のWebメディア

ドライアイの対策に有効な食べ物は?
ドライアイの原因や目にいい栄養素など解説

2023/07/27
(提供元:CyberKnot

スマートフォンの見過ぎやコンタクトレンズの使用など、現代の生活にはドライアイを引き起こす原因が多くあります。ドライアイの予防・改善のため、目の潤いに役立つ食べ物を取り入れましょう。この記事では、ドライアイ対策に役立つとされる栄養素と、それらが多く含まれる食べ物について解説します。

ドライアイの症状と原因

ドライアイの症状と原因

ドライアイとは、涙が不足することで目が乾燥し、目の表面に傷や障害が生じる病気です。目が乾く感覚だけでなく、さまざまな自覚症状が起こります。まずは、ドライアイの症状と原因について解説します。

ドライアイの症状

目の表面は涙によって潤され、守られています。涙の量が減ったり、量は十分でも質が低下したりすることで、目の表面が十分に潤っていない状態がドライアイです。ドライアイになると、目の表面に傷ができやすくなります。そのまま目を酷使し続けると、視力が低下する恐れがあるのです。
目が乾く以外にも、目がゴロゴロする、疲れるなどと感じることもあります。また、圧迫感、異物感、ヒリヒリ感などの不快感が生じます。10秒以上目を開けていられない場合は、ドライアイの可能性が高いです。

ドライアイの原因

ドライアイには、さまざまな要因があります。ここでは、代表的なものを解説します。

パソコンやスマホの画面の見過ぎ

何かの作業に集中するとまばたきが減り、涙が蒸発しやすくなるためドライアイを引き起こします。読書や車の運転なども原因になりますが、最近特に多いのは、パソコンやスマートフォンの操作によるものです。長時間にわたって画面を見ることに集中したり、視線を激しく移動したりすることで、目に負担がかかります。目を酷使するほど、ドライアイの症状は重くなります。
ドライアイの予防のためには、目を休めるケアが効果的です。1時間おきに1分目を閉じて目を休める時間を作るなど、意識して目を酷使しないよう注意しましょう。

コンタクトレンズの使用

コンタクトレンズは水をはじくため、涙が目の表面に維持されにくくなります。また、まばたきをしたときにまぶたが完全に閉じにくくなることも、ドライアイの原因の一つです。まばたきによって目の表面全体に涙が行き渡りますが、まばたきが不完全だと、覆われなかった部分が潤わずに乾燥してしまいます。
コンタクトレンズの使用中にドライアイの症状が出た場合は、使用を中止するか、短時間の使用に留めてメガネと併用しましょう。

空気の乾燥

空気が乾燥することで、目の表面から涙が蒸発しやすくなります。特に秋から冬にかけての季節の変わり目や、クーラーによって乾燥しやすい夏の室内は特に注意が必要です。加湿器を利用する、クーラーの風が当たらないようにするなどの対策で、目をケアすることも大切です。

病気によるもの

花粉症などによって起こるアレルギー性結膜炎や、中年の女性に多いシェーグレン症候群(涙腺や唾液腺などの臓器を中心に炎症を起こす自己免疫疾患)など、病気によって涙の成分の分泌が減り、ドライアイを引き起こす場合もあります。疲れ目や不快感が続く場合は、眼科を受診することをおすすめします。

ドライアイの対策に役立つ栄養素

ドライアイの対策に役立つ栄養素

ドライアイを改善するには、眼科での診断や検査、点眼薬などでの適切な治療も大切です。それに加えて食事から目を守る栄養素を取り入れることで、ドライアイの症状改善や予防につながります。ここでは、ドライアイ対策に役立つとされる栄養素を紹介します。

n-3系脂肪酸

涙に含まれる水分や油分を増やし、涙の質を向上させる働きがあります。n-3系脂肪酸は、目を乾燥から守るために大切な栄養素です。また、目の表面の神経を保護して炎症を抑え、目の乾きや痛みなどの自覚症状も改善させる効果が期待されています。

ビタミンA

目の粘膜の健康を維持する働きがあります。また、目で得た情報を脳に送る視神経の働きを促すことから、視力にも関わっています。目の働きにとって、さまざまな角度から大切なビタミンです。
涙の質を改善することから、ドライアイの症状緩和にも役立つ可能性が期待されています。

ビタミンB12

神経を作るのに必要な栄養素で、視神経の働きにもかかわっています。ドライアイは目の表面に神経障害が起こり、痛みを感じやすい状態です。ビタミンB12が神経を保護する作用によって、痛みの改善が期待できます。

ビタミンC

強い抗酸化作用を持つ栄養素です。目の酸化ストレスを軽減し、涙腺の機能を高め、涙の分泌を増やす働きがあります。また目の粘膜に多数存在する毛細血管を強くする働きがあり、目の粘膜の健康維持に役立っています。

ビタミンD

免疫機能の調節に関わり、目の表面のバリア機能を高める働きのあるビタミンです。また、涙に含まれる油分の分泌を増やす作用もあります。目の乾燥を防ぎ、ドライアイの症状を和らげる効果が期待できます。

アントシアニン

ベリー類に多い紫色の色素成分です。目の働きをサポートし、視力を回復させる効果が期待されています。涙の量を増やす作用も知られており、ドライアイ改善にも役立つと考えられます。

ドライアイ対策に取り入れたい食べ物

ドライアイ対策に取り入れたい食べ物

ドライアイ対策に役立つと言われる栄養素は多くありますが、効率良く摂取するにはどの食べ物を選んだら良いでしょうか。
ここでは、紹介した栄養素を多く含む食べ物を紹介します。ドライアイの予防や改善のため、これらの食べ物を積極的に取り入れ、体の内側から目をケアしましょう。

魚類

n-3系脂肪酸、ビタミンD、ビタミンB12が豊富に含まれます。特にさば、さんま、ぶりなど、脂質を多く含む青魚がおすすめです。また、うなぎはビタミンAも多く摂取できます。

レバー

レバーは、ビタミンAが特に多く含まれる食べ物です。
ただし、ビタミンAは過剰症もあることが知られている栄養素です。とりすぎると頭痛や皮膚の乾燥、脱毛、食欲不振、肝障害などを引き起こす恐れがあります。レバー串1本でも、毎日食べ続けると過剰症のリスクがある量です。摂取は週1回までにとどめると良いでしょう。

野菜類

ビタミンCを豊富に含みます。特にパプリカやピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、水菜などに多く含まれます。
また、緑黄色野菜からはβ-カロテンもとれます。β-カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換される栄養素です。レバーに含まれるビタミンAと異なり、過剰症はありません。にんじんやほうれん草、かぼちゃ、小松菜などに特に多く含まれます。

果物類

ビタミンCの摂取に役立ちます。特にビタミンCが多い果物は、キウイやいちご、オレンジなどです。また、ベリー類にはアントシアニンも含まれます。ブルーベリーに多い成分ですが、いちごやカシスなど他のベリー類からもとれます。

きのこ類

ビタミンDが多くとれる食べ物の一つです。特にきくらげやまいたけに多く含まれます。日光に当てると量が増えるため、生より干したものを選ぶとより多く摂取できます。

まとめ

ドライアイ対策の予防・改善のため、魚や野菜、きのこ、果物を食事に取り入れ、バランスの良い食事を目指しましょう。食べ物は薬と異なり即効性はないため、毎日続けることが大切です。症状が気になる場合は眼科も受診し、治療も受けながら食事改善に取り組みましょう。



著者 成松 由佳

大学院修士課程修了後、製薬会社での勤務を経て、特定保健指導に従事。併せてフリーのライターとして健康・栄養コラムを執筆している。またパーソナル栄養相談やレシピ開発、ラジオ出演など幅広く活動。食事に悩む時間や精神的なストレスを減らし、前向きに暮らせるようサポートしている。

  • facebookでシェア
  • ツイッターでシェア

RECOMMENDATION

RANKING

TAG LIST

    • Digital-Human-Digital
    • 地元愛
    • LIFE PALETTE
    • IYOCA