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ハウスメーカーの選び方がわからない方必見!
6つのチェックポイント

2023/08/17

家は一生のなかで一番大きなお買い物です。せっかくマイホームを建てるなら、予算内で希望条件を叶えてくれるハウスメーカーに依頼したいですよね。ただ数多くのハウスメーカーがあるため、選び方にはコツが要ります。今回はハウスメーカーの選び方と自分に合ったハウスメーカーを見極める6つのチェックポイントを解説します。ハウスメーカーの選び方がわからない方は、ぜひ参考にしてください。

ハウスメーカーの選び方

ハウスメーカーの選び方

ハウスメーカーの選び方は、以下の流れで進めます。

  1. 予算と希望条件を決める
  2. カタログ請求
  3. 住宅展示場・モデルハウス見学
  4. 見積もり
  5. 依頼するハウスメーカー決定

最初は複数のハウスメーカーを見て、徐々に選択肢を絞っていくのが選び方のコツです。次の項目からは、選び方の流れで押さえておくべきポイントを解説します。

予算と希望条件を決める

まずは予算と希望条件を決めることがポイントです。予算と希望条件はハウスメーカーを選ぶ際に欠かせない判断軸となります。数ある選択肢のなかから、自分に合ったハウスメーカーを絞り込みやすくなるでしょう。

予算の立て方は、自己資金と住宅ローンの借入額を合計して、全体の予算を導き出します。住宅を購入する際には住宅ローンの頭金や仲介手数料などの諸経費がかかり、自己資金から支出することが多いです。住宅ローンの借入額は、毎月無理なく返済できる額を設定しましょう。住宅ローンの返済には、金利が上乗せされる点にも注意が必要です。

住宅金融支援機構が発表した「2021年度フラット35利用者調査」によると、土地付注文住宅の所要資金は4,455万円となっています。すでに所有している土地に注文住宅を建てる場合の所要資金は3,572万円です。土地付注文住宅と注文住宅は、いずれも上昇傾向が続いています。

希望条件の決め方は、間取りや住宅性能、設備仕様、デザインなどのイメージを具体的に書き出すことです。家族の行動パターンを振り返ると、間取りを考える際のヒントになります。また「開放感」「高級感」など抽象的な希望条件は、写真など視覚的にわかる資料を用意しておくと伝えやすいです。ただし、こだわりを詰め込みすぎると予算オーバーになりかねません。希望条件を出したら、必ず優先順位を付けることが大切です。

カタログ請求

次に、ハウスメーカーのカタログを請求しましょう。カタログはハウスメーカーのホームページから請求することができます。複数のハウスメーカーのカタログを一括請求できるサービスもあります。ただ、手あたり次第にカタログを請求するのはおすすめしません。多くても10社程度に絞り込みましょう。「予算に合っているか」「希望条件を叶えてくれそうか」という視点で絞り込むことが大切です。

カタログを見ると、ハウスメーカーが採用している構造・工法や住宅性能などがわかります。間取りやデザインのイメージが記載されていることもあるため、希望条件を具体化できたり新しいアイディアが浮かんだりすることもあるでしょう。

取り寄せたカタログに目を通したら、直接話を聞きたいと思えるハウスメーカーを5社程度に絞り込みます。比較する際は、家づくりに対するコンセプトやハウスメーカーの強みを整理することが大切です。最初に整理した希望条件と照らし合わせると、自分に合ったハウスメーカーが見えてきます。

住宅展示場・モデルハウス見学

カタログで5社程度に絞り込んだハウスメーカーの住宅展示場やモデルハウスを見学します。住宅展示場は複数のハウスメーカーのモデルハウスをまとめて見学できるため、効率的です。ただしモデルハウス1棟を見学するのに、1〜2時間程度かかります。1日に回るハウスメーカー数は3社程度にとどめておくと、集中力を切らさずに検討できます。

住宅展示場やモデルハウスならではの魅力は、使い勝手や住み心地を体感できることです。特に生活動線や家事動線は、図面だけではわかりづらいものです。部屋の行き来をしてみて、使いづらい点がないかチェックするのがおすすめです。モデルハウスでは、ハウスメーカーの担当者に直接話を聞くことができます。あらかじめ質問リストをつくっておき、当日も気になることは積極的に聞きましょう。

また、モデルハウスの設備にはオプション仕様も多く含まれているため、理想が高くなりすぎるのが注意点です。見学する際はハウスメーカーの担当者に、どれがオプション仕様なのか確認するようにしましょう。オプション仕様が多い場合、モデルハウスと同水準の家を建てると予算が足りなくなる可能性があります。

見積もり

住宅展示場を見学して気に入ったハウスメーカーを2〜3社に絞り込み、相見積もりを依頼します。相見積もりを依頼する際は、同じ条件の間取りとデザインで見積もりをとることがポイントです。また、他社にも見積もりを依頼していることを伝えておきましょう。

見積書には、概算見積もりと詳細見積もりの2種類があります。相見積もりを依頼してハウスメーカーから出てくるのは概算見積もりで、おおまかな費用を把握するために利用される見積書です。まずは概算見積もりで2〜3社を比較し、依頼するハウスメーカーを決めた段階で詳細見積もりをとります。

ハウスメーカーによって見積書の記載方法は異なりますが、詳細でわかりやすい見積書のほうが信用度が高いです。わからない項目があれば担当者に質問し、不明点を解消しましょう。特に「一式」と記載されている項目は内訳がわからないため、詳細を確認します。質問したときに、親身になって対応してくれるかどうかもハウスメーカー選びの重要なポイントです。

依頼するハウスメーカー決定

見積もりを比較したうえで、最終的に依頼するハウスメーカーを1社に決定します。最終比較では、建築後のアフターサービスや保証制度、修繕費についても確認しておきましょう。

ハウスメーカーが決まったら、工事請負契約を結びます。契約後にプランを変更する場合は追加費用がかかる場合があります。追加費用がかからないように、契約内容をしっかりと確認することが大切です。

工事請負契約を締結した時点で、手付金が必要になる場合もあります。手付金は最高で建築費の10%です。キャンセルした場合の手付金の扱いがどうなるのか、担当者に確認しておきましょう。

工事請負契約を締結した後は、さらに打ち合わせを重ね、詳細なプランを詰めていきます。プラン決定までの段階で、土地の地盤調査や住宅ローンの事前審査なども済ませておきます。プランが固まったら、市区町村に建築確認を申請し、建築確認が下りた後に住宅ローンの本審査を受ける流れです。

ハウスメーカーを選ぶときのチェックポイント

ハウスメーカーを選ぶときのチェックポイント

ハウスメーカーを選ぶ時のチェックポイントは以下の通りです。

  • デザインの得意分野
  • 対応している構造・工法
  • 価格帯
  • アフターサービスの充実度
  • 大工さん・施工会社の質
  • 営業担当者の信頼度

次の項目からは、各チェックポイントについて詳しく解説します。

デザインの得意分野

ハウスメーカーはそれぞれデザインの得意分野を持っています。おしゃれに感じるデザインは人それぞれ異なるため、自分の好みのデザインを実現できるハウスメーカーを選びましょう。デザインにはさまざまなテイストがありますが、代表的なテイストと特徴は以下の通りです。

テイストの種類 テイストの特徴
シンプルモダン 都会的で洗練されたデザイン
直線的な形状
装飾は控えめ
ナチュラルモダン 自然に調和するデザイン
自然素材による風合い
基調はアースカラー
和モダン 現代的で落ち着いたデザイン
直線的な形状
自然素材による風合い
南欧風 爽やかなデザイン
基調はアースカラー
レンガ・スパニッシュ瓦
アメリカン 素朴なデザイン
屋根付きベランダ・廻り縁
ライトカラーの外壁・ダークカラーの屋根

ハウスメーカーのカタログや過去の施工事例を見ると、各社のデザインの特徴がわかります。住宅展示場やモデルルームを訪問して、実物のデザインまで確かめてみるのがおすすめです。

対応している構造・工法

ハウスメーカーが採用している構造・工法も重要なチェックポイントになります。家の構造を大きく分けると、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の3種類です。さらに木造は木造軸組工法か2×4(ツーバイフォー)工法か、鉄骨造は軽量鉄骨か重量鉄骨かで違いがあります。構造・工法ごとの特徴を整理すると以下の通りです。

構造・工法 おもな特徴
木造 木造軸組工法 木材で柱と梁を組む工法
間取りの自由度が高い
2×4(ツーバイ
フォー)工法
角材とパネルによる面材で建物を支える工法
耐震性・気密性が高い
鉄骨造 軽量鉄骨 厚さ6mm未満の鉄骨を組む工法
品質が安定している
重量鉄骨 厚さ6mm以上の鉄骨を組む工法
間取りの自由度が高い
鉄筋コンクリート造 鉄骨で組んだ枠の中にコンクリートを流し込む工法
耐震性・防音性・耐火性に優れる

構造・工法によって費用や性能が大きく異なります。何を重視するのか考えて、希望する構造・工法に対応しているハウスメーカーを選びましょう。たとえば耐火性や耐震性を重視する場合は、高額な費用をかけて鉄筋コンクリート造の家を建てるのも手です。

価格帯

予算内に抑えるためには、価格帯を意識してハウスメーカーを選びましょう。大手ハウスメーカー・工務店・ローコストハウスメーカーでは、価格帯に大きな違いがあります。

大手ハウスメーカーは全国展開していて知名度が高いハウスメーカーです。構造が鉄骨造だったり、完全自由設計を採用していたりするため、費用は高額になります。

ローコストハウスメーカーは価格の安さを売りにしているハウスメーカーです。間取りや設備仕様が規格化されていることが多いですが、低価格で家を建てられます。

工務店は地元密着型で中小規模の会社です。広告費をかけていないことが多く、こだわりがなければ安価に抑えられます。

依頼した時点では価格帯がちょうど良かったのに、着工後の変更ができなかったり、追加費用を請求されたりするのは避けたいところです。着工後にプランを変更した場合の追加費用の有無や、追加費用の目安まで事前に確認しておくと、安心して任せられるでしょう。

アフターサービスの充実度

ハウスメーカー選びの際は、アフターサービスの充実度もチェックしておきましょう。いざ点検や修理が必要になったときに、アフターサービスが手薄だと高額な費用がかかってしまいます。できるだけ長い期間アフターサービスが続き、丁寧に対応してくれるハウスメーカーを選びましょう。

アフターサービスの充実度を図るためには、保証期間や窓口体制についてチェックしてお久野が大事です。新築住宅は住宅品質確保の促進等に関する法律により、10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。したがって、最低10年間保証される点はどのハウスメーカーを選んでも変わりません。

法律で定められた10年間の保証期間に加えて、独自の保証期間を設けているハウスメーカーもあります。20年、30年と長い期間保証してくれるハウスメーカーに依頼すれば、時間が経っても家を良い状態に保つことができるでしょう。将来、何らかの理由で手放すことになっても、売却を有利に進められる可能性もあります。

窓口体制については、アフターメンテナンス部門の有無を確認しておきましょう。家を引き渡した後に、アフターメンテナンス専門の担当者を付けるハウスメーカーもあります。アフターメンテナンスは専門的な技術を要するため、専門の担当者がいると安心です。

大工さん・施工会社の質

実際に工事をおこなうのは、ハウスメーカーと契約している大工さんや施工会社です。工事請負契約を結ぶ前に、大工さんや施工会社の質を確認しておきましょう。

施工現場の見学に行くと、大工さんを確認できます。ハウスメーカーの担当者に現場見学ができないか相談してみましょう。現場では以下のポイントをチェックすると良いです。

  • 安全対策が徹底されているか
  • 整理整頓されているか
  • 活気がある雰囲気か
  • 内部まで細かく見学させてもらえるか
  • 質問に応じてもらえるか

施工会社の場合は、ハウスメーカーが指定工事店制度を設けているか確認します。指定工事店制度を設けていない場合は、施工会社の質がわからないため、あまりおすすめできません。指定工事店制度を設けている場合は、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 選定基準を設けているか
  • 選定基準をクリアした施工会社と契約しているか

大工さんや施工会社の技術によって、家の品質が決まるといっても過言ではありません。家の品質を確保するために、ハウスメーカー選びの時点で必ずチェックしておきましょう。

営業担当者の信頼度

信頼できる営業担当者がいると、家づくりをスムーズに進めることができます。ハウスメーカーを選ぶ際は、営業担当者の能力や相性をチェックしましょう。特に重要なチェックポイントは、知識・提案力・人柄の3つです。

知識は、「質問したときに的確に答えてくれるか」「専門資格を持っているか」という点をチェックします。気になることや疑問に感じることがあれば、営業担当者に何でも質問してみましょう。良い営業担当者は、税金や補助金など資金計画に関する知識も豊富です。専門資格は名刺などで確認できます。

提案力は「過去の提案実績が豊富か」「ヒアリング能力が高いか」といったチェックポイントで見極めましょう。提案実績が豊富な担当者は、過去の経験を活かすことができます。たとえば、成功事例に基づく提案をしてくれたり、こちらが見落としている点を確認してくれたりします。ヒアリング能力が高い担当者は、希望条件をしっかりと理解して提案に落とし込んでくれるのがメリットです。

人柄は「親身になって対応してくれるか」「身だしなみが整っているか」などがチェックポイントです。家を建てるにあたって、営業担当者とは何度もやりとりをすることになります。営業担当者の人柄に問題があると、ストレスを感じてしまうでしょう。営業担当者が契約を急かしたり、良い面しか説明してくれなかったりする場合は、要注意です。

ハウスメーカー選びの失敗事例

ハウスメーカー選びの失敗事例

ハウスメーカーを選ぶ際には、実際に起こった失敗事例を知ることが重要です。特に注意しなければならないのが、以下のような失敗事例です。

  • 知名度だけで選んでしまった
  • 住宅展示場と実際の住宅のイメージが違った
  • 予算をオーバーしてしまった

次の項目からは、ハウスメーカー選びの失敗事例について詳しく解説します。

知名度だけで選んでしまった

知名度の高さだけでハウスメーカーを選ぶのはリスクがあります。確かにテレビCMや広告で見かける大手ハウスメーカーは、ブランド力やネームバリューがあって魅力的です。しかし知名度の高いハウスメーカーが、自分の理想を叶えてくれるとは限りません。

ハウスメーカー選びで重要な視点は、自分の予算と希望条件に合っているかどうかです。ローコストハウスメーカーを選べば、価格を抑えることができます。地元密着で融通が利く工務店を選ぶのも手です。知名度以外のさまざまな視点から検討した結果、大手ハウスメーカーを選ぶのは問題ありません。

住宅展示場と実際の住宅のイメージが違った

住宅展示場はハウスメーカーの商品を体感できる施設ですが、実際の住宅との違いに注意しなければなりません。住宅展示場のモデルハウスは、通常よりも大きく建てられることが多いです。実際に建てる土地が狭いと、モデルハウスのイメージとはかけ離れた家になってしまいます。

対策としては、完成住宅見学会や入居後見学会に行くのが有効です。現実的な規模感の住宅を見ることができます。

予算をオーバーしてしまった

予算オーバーしてしまうと住宅ローンの返済が厳しくなり、家計が大きなダメージを受けます。予算オーバーになる原因として考えられるのが、こだわりを詰め込みすぎることです。予算内に収めるためには、ハウスメーカー選びを始める前に予算と希望条件を固めておくことが大切になります。

坪単価だけでハウスメーカーを選んでしまい、予算オーバーに陥る事例も少なくありません。坪単価は便利な指標ですが、付帯工事や諸費用が含まれないため、想定していた金額を大幅に超過してしまうリスクがあります。

まとめ

ハウスメーカーの選び方は最初に予算と希望条件を決めて、カタログや住宅展示場などで情報収集を進めながら、徐々に選択肢を絞っていくのがポイントです。自分に合ったハウスメーカーを見極める際は、チェックポイントを参考にしてみてください。

住まいに関する相談所は、ハウスメーカーの選び方や予算の立て方など、家づくりに関するお悩みをサポート・解決します。中立的な立場で、お客様に合った建築会社を紹介することもできるため、ぜひお気軽にご相談ください。


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