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500万円を預けるならどこ?
タイプの選び方から運用方法までしっかり解説

2023/11/24
(提供元:CyberKnot

手元に500万円の資金がある場合、その預け先や運用方法を選ぶ際の選択肢は多岐にわたります。資金の運用に伴うリスクや将来的な資金の使途に応じて、最適な選択が異なるため、各選択肢のメリットとデメリットを慎重に比較・検討することが重要です。本記事では、500万円の資金をどのように運用すべきか、そして資産の種類や運用の方法について具体的に解説していきます。

500万円の運用をシミュレーション

500万円の運用をシミュレーション

まずは、500万円の運用結果について、利回りや運用年数でのシミュレーションを解説します。

想定利回りでシミュレーション

想定利回りを0.05~5%の各段階で設定し、10年間運用した場合の結果が以下の表とグラフです。

500万円の想定利回りごとの運用結果

想定利回り(年率) 0.05% 1.00% 2.00% 3.00% 4.00% 5.00%
運用結果 503万円 552万円 609万円 672万円 740万円 814万円

※1,000円以下を四捨五入、運用益に対する税金等は考慮しない。

500万円を想定利回りで10年運用した結果

500万円を想定利回りで10年運用した結果

出典元:著者作成

※特定の商品の運用成果を保証、示唆するものではありません。

シミュレーションの結果では、0.05%と5%の運用結果の差は311万円となりました。運用方法によっては当初想定した利回りを下回る可能性がありますので、注意しましょう。

また、運用益に対する税金は、運用方法や受け取る資金の種類によって異なります。投資信託や株式の場合、運用によって得た利益に対して20.315%の税金が課されます。生命保険で受け取る金額は、保険料の負担者や満期金の受取人などによって税の種類が決まります。

運用年数でシミュレーション

500万円を運用して600万円になるまでにかかる期間を想定利回りごとでシミュレーションした結果が、以下の表とグラフです。

500万円を運用して600万円になるまでの期間

想定利回り(年率) 0.05% 1.00% 2.00% 3.00% 4.00% 5.00%
運用期間(初めて600万円を超えた月まで) 364年8ヶ月 18年3ヶ月 9年2ヶ月 6年2ヶ月 4年7ヶ月 3年8ヶ月

500万円を運用して600万円になるまでの期間

500万円を運用して600万円になるまでの期間

出典元:著者作成

※特定の商品の運用成果を保証、示唆するものではありません。

シミュレーションの結果、500万円が600万円を超えるまでの期間は想定利回り5%で最短の3年8ヶ月となりました。想定利回りが1%の場合が最長で、18年3ヶ月かかります。想定利回りが0.05%の場合だと、なんと364年8ヶ月もの時間が必要となってしまいます。運用後に資金を使うタイミングに合わせて想定利回りを決めるための参考にしてください。

ただし、シミュレーションでは期間中の利回りを指定して計算しているため、実際の運用でのリスクは考慮されていません。運用方法によっては、年間の利回りは変動する可能性があります。そのため、シミュレーションどおりの期間にならない可能性がある点に注意しましょう。

500万円の運用方法

500万円の運用方法

ここからは、500万円を運用する方法について解説します。

定期預金・外貨預金

定期預金は元本保証があってリスクは最も低いため、安心して対応できる運用方法です。金融機関が破綻した場合でも、預金保険制度によって預金は保護されます。1金融機関で1人あたり元本1,000万円と、破綻日までの利息が保護の対象です。

外貨預金は、米ドルやユーロといった海外の通貨で預金する方法です。日本の定期預金より高い利率の通貨で預金すると、運用利回りは高くなります。ただし、為替の状況によっては損失が生じる場合もあるため、リスクをともなう運用方法です。

国債

国債は国が発行する債券で、年2回利子を受け取る運用方法です。銀行や証券会社で個人向け国債を購入でき、固定金利型3年・5年、変動金利型10年の3種類あります。国債は最低0.05%の金利が保証されているため、損失となることはありません。

生命保険

生命保険で運用するには、個人年金や養老保険、学資保険などの貯蓄型の商品を購入します。途中で解約すると元本割れする場合がある他、為替リスクを伴うものや、運用実績によって元本割れが生じるものもありますので注意しましょう。

投資信託

ファンドが運用する商品に資金を投資する運用方法です。投資信託の商品によってリスクとリターンが異なるため、自分の目的にあった商品を選ぶための知識が必要になります。

投資信託は購入手数料や信託報酬などの費用が発生するため、利回りだけでなく運用期間中のコストも事前に確認しておきましょう。

不動産投資

500万円で不動産を購入して運用するのは難しいですが、REITという投資信託で投資できます。REITは不動産を対象にした投資信託で、500万円でも投資できる運用方法です。

REITで投資する不動産は商業ビルやオフィス、マンション、ホテルなど、さまざまな物件からファンドの専門家が選定します。

株式投資

証券取引所に上場している企業の株を購入し、配当や売買益で運用するのが株式投資です。株式は証券会社を通じて購入するため、取り引きを始めるには口座開設が必要になります。株式は売買単位が決められていて、企業によっては高額な資金が必要です。少額から始めたい場合は、単元未満株に対応している銘柄を選ぶと取り引きできます。

500万円を運用するタイプの選び方

500万円を運用するタイプの選び方

ここからは、500万円を預けるならどこがいいか、運用するタイプの選び方について解説します。

リスクとリターンで選ぶ

ローリスクローリターンの運用で500万円を預けるなら、定期預金や国債がおすすめです。損失となる可能性が低く、運用期間を通して少額だけでも増えていくため安心して対応できる運用方法でしょう。

ミドルリスクミドルリターンの運用で500万円を預けるなら、投資信託や生命保険、不動産(REIT)、外貨預金がおすすめです。リスクはなるべく抑えて、ある程度のリターンは狙いたい場合に最適な運用方法となります。

ハイリスクハイリターンの運用で500万円を預けるなら、株式投資が考えられます。高い利回りを短期間で運用して利益を出すためには、高いリスクを取る必要があります。しかし、時間をかけてじっくり投資を行えば、目標とするリターンを比較的低いリスクで得られます。大切な資産をまもるためには時間に余裕をもって、特定の金融商品に偏らず分散して投資を行うことがおすすめです。

資金の流動性で選ぶ

運用中に現金としてすぐに引き出せる流動性の高い運用方法は定期預金になります。運用期間中に資金が必要となった場合、流動性が高い運用方法だと対応しやすいです。運用期間中の他の資産状況や支出などを確認したうえで、流動性の高さが必要か検討しておきましょう。

組み合わせて運用する

ハイリスクハイリターンで500万円を全て預けるのではなく、ローリスクローリターンを組み合わせる方法があります。また、流動性の高い定期預金と低い投資信託などを組み合わせて、万が一現金が必要となった場合に備えておく方法も効果的でしょう。

まとめ

500万円を預けるなら、安全に守りながら確実に増やしたいというニーズは多いでしょう。どこの金融機関でどんな商品へ預けるのか検討するためには、運用方法について理解しておくことが大切です。500万円をどこに預けるか検討する際に、運用方法やタイプの選び方の参考にしてみてください。



著者プロフィール

著者 岩崎 祐二

FP技能士2級、AFP(日本FP協会)

ライフとキャリアを総合した視点で、人生設計をマンツーマンでサポート。日々の家計管理から、数十年先に向けた資産設計まで実行支援しています。

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