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iDeCoの掛金は平均いくら?
上限と下限の範囲と目安を知っておこう

2024/2/6
(提供元:CyberKnot
iDeCoの掛金は平均いくら?上限と下限の範囲と目安を知っておこう

加入者自身が掛金を積み立てて、60歳以降に年金や一時金を受け取れる制度がiDeCoです。iDeCoを始めたいと思っているものの、掛金をいくらにすべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。 本記事では、iDeCoの掛金の平均を各区分別に解説します。

iDeCoの掛金の平均を区分別にチェック

iDeCoの掛金の平均を区分別にチェック

iDeCoの掛金の平均は、全体で16,155円です。iDeCoは毎月5,000円から1,000円単位で掛金を設定できますが、加入者の区分によって上限金額が異なるため、平均額も変動します。
平均金額はあくまでも目安としてとらえ、自分に合った金額を設定することが大切です。 各区分の上限金額と条件、平均金額などの特徴を詳しく見ていきましょう。

全体平均 16,155円
第一号平均 28,551円
第二号平均 14,548円
第三号平均 15,315円

参考元:iDeCo公式サイト「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況(2023年3月)

第一号被保険者の特徴

第一号被保険者は、20~60歳で自営業者やフリーランスなど、会社に雇用されずに収入を得ている人、またはその家族や学生などが該当します。
定年時に企業から受け取れる退職金がなく、iDeCoを退職金の準備として利用する人も多いため、掛金の平均金額は28,551円と全体のなかでも高い金額になっています。

第二号被保険者の特徴

第二号被保険者とは、会社員や公務員など、厚生年金に加入している人のことです。
掛金の平均金額は14,548円で、各区分の平均金額は以下のとおりです。自分が該当する区分の平均金額を目安にして、月々の掛金を考えてみましょう。

企業年金無 16,833円
企業年金有 11,361円
共済組合員 11,030円

第三号被保険者の特徴

第三号被保険者は、専業主婦のような第二号被保険者に扶養されている20~60歳の人が該当します。掛金の平均は15,315円です。
第三号被保険者は第一号被保険者と同様に、会社員のように定年時の退職金などは用意されていません。老後資金の準備として、iDeCoを利用する第三号被保険者もいます。

iDeCoの掛金の上限と下限の範囲を解説

iDeCoの掛金の上限と下限の範囲を解説

iDeCoの掛金の下限は毎月5,000円、年間60,000円ですが、上限は各区分ごとに違います。それぞれの上限を詳しく見てみましょう。

第一号被保険者の掛金の上限

第一号被保険者の掛金の上限は、毎月68,000円、毎年最大816,000円です。これは、第一号被保険者が加入できる国民年金基金や国民年金の付加保険料と合算した金額です。
個人事業主は退職金が用意されないため、老後資金対策にも活用できるよう上限は高めに設定されています。

第二号被保険者の掛金の上限

第二号被保険者の掛金の上限は、勤務している会社の制度や加入している年金などによって変わります。

第二号被保険者の掛金の上限

● 公務員:月12,000円(年144,000円)

● 企業年金無の会社員:月23,000円(年276,000円)

● 企業型確定拠出年金有の会社員:月20,000円(年240,000円)

● 確定給付企業年金のみ、または確定給付企業年金と企業型確定拠出年金の両方に加入の会社員:月12,000円(年144,000円)


2024年12月から掛金上限が変更される

上記のとおり第二号被保険者の掛金の上限は違いがありますが、2024年12月から一部の限度額が上がります。
これまで掛金が月12,000円だった確定給付企業年金に加入している会社員、確定給付企業年金と企業型確定拠出年金に加入している会社員、そして公務員が対象です。上限は毎月12,000円から20,000円に引き上げられます。
これらに該当する人で毎月の収入にまだ余裕がある、または老後資金を増やしたい場合は、忘れずに掛金を変更しましょう。

第三号被保険者の掛金の上限

第三号被保険者の掛金の上限は、毎月23,000円、毎年最大276,000円です。年金制度が充実している公務員などに比べると、掛金の上限は多めに設定されています。
iDeCoは税制上の優遇が受けられるため、専業主婦(夫)であってもお金は銀行に預けておくより運用したほうがメリットが大きいと考える人も多いです。

iDeCoの掛金を考える際のポイント

iDeCoの掛金を考える際のポイント

iDeCoの掛金は区分によって上限が違い、平均金額にも違いがあるものの、実際に運用する際は自分に合った掛金を設定することが大切です。
iDeCoの掛金を考える際に意識したいポイントや上手な運用のやり方を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

掛金を定期的に見直す

iDeCoの掛金は定期的に見直し、適切な金額を設定しましょう。無理のない金額に設定することで、60歳まで加入し続けることが可能です。
結婚、出産、マイホームの購入など支出が増えたら掛金を減らす、昇進や転職で収入が増えたら掛金も増やすなど、適切な方法でiDeCoの制度を利用しましょう。
掛金の金額は年に一度変更できます。一度変更すると翌年まで再度変更はできないので、しっかりライフプランを立てておくことも大切です。

目標金額や運用期間を明確にする

毎月の掛金をいくらにすればいいか悩んだら、目標金額や運用期間を明確にしたうえで積立額を決定する方法がおすすめです。何年後にいくら必要なのか、そのお金を何に使うのかを明らかにすると、逆算して月々の積立額を考えやすくなります。
例えば30歳の人が60歳時点で老後資金として1,000万円受け取りたい場合、毎月20,000円を利回り3%で運用すれば目標を達成することが可能です。
iDeCoのシミュレーションサイトも活用して、将来の目標金額から掛金を考えていきましょう。

参考元:ろうきん「iDeCoシミュレーション

NISAや各種保険との併用も検討する

NISAや各種保険を組み合わせ、老後資金対策を盤石にすることも考えましょう。運用益が非課税のNISA、満期返戻金を受け取れる生命保険などを併用すれば、より効率的に資産運用をしやすくなります。
iDeCoは原則、60歳まで引き出せません。教育費や医療費など急な出費が必要になったときに備え、NISAや保険などでiDeCoのデメリットを補う方法を考えることも大切です。
iDeCo以外でも資産運用をする場合は、それぞれの金額もふまえて支払える範囲内で掛金を設定しましょう。

まとめ

iDeCoは毎月5,000円から1,000円単位で任意の掛金を設定できる制度です。下限は決まっているものの、上限金額や平均金額は働き方などの区分によって異なります。
掛金を決定する際は、平均金額も参考にしつつ、自身が無理なく続けられる金額を見極めましょう。



著者プロフィール

著者 古賀 清香

2級FP技能士

広告代理店勤務を経て、フリーライターとして6年以上活動。自身の投資経験をきっかけにFP資格を取得。投資・金融・不動産・ビジネス関連の記事を多数執筆。現在はフリーランスの働き方・生き方に関する情報も発信中。

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