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ETFとインデックスファンドの違いとは?
それぞれの運用方法やメリットなどを解説

2024/09/12
(提供元:CyberKnot
ETFとインデックスファンドの違いとは?それぞれの運用方法やメリットなどを解説

投資では、分散によってリスクを下げながら利益の最大化を目指す考え方があります。分散投資として人気が高いのが、ETFとインデックスファンドです。この記事では、ETFとインデックスファンドの違いや運用方法、メリットについて解説します。

ETFとインデックスファンドの違い

ETFとインデックスファンドの違い

株式や債券などの証券を組み合わせて1つの商品にした投資信託という点で、ETFとインデックスファンドは同じものです。まずは、ETFとインデックスファンドの違いについて、それぞれの特徴や運用方法から解説します。

ETF

ETFとは「Exchange-Traded Fund」の略称で、上場投資信託とも呼ばれるものです。まずは、ETFの特徴や運用方法について解説します。

上場投資信託

ETFは、東京証券取引所やプライム市場といった金融商品取引所に上場している株式を主な対象とする投資信託です。国内で上場しているものを対象とする国内籍ETF、海外で組成されている外国籍ETFの2種類があります。
ETFは上場している銘柄に投資できるため値動きが分かりやすく、いつでも売買できるのが特徴です。株式へ直接投資するにはまとまった資金が必要ですが、ETFでは数万円程度から投資できるものがあります。
また、投資信託として複数の銘柄を組み合わせた商品に投資するため、分散効果が生まれてリスクを低減できるのが特徴です。

指数への連動を目指す投資信託

ETFのインデックス型は特定の指数への連動を目指した商品で、市場の上下による変動が把握しやすく運用の透明性が高いです。連動を目指すのは株式、債券、REIT、為替などさまざまな指数があります。
ETFでは、連動する対象の指数を定めずに運用するアクティブ型の商品への投資も可能です。投資の目的や予算、商品の手数料などを参考に商品を選びましょう。

取引方法はオークション方式とマーケットメイク方式

ETFのオークション方式は、買い手と売り手の提示した価格のうち最も良い価格で注文を成立させる方法です。買い手の希望する最も低い価格と売り手の希望する最も高い価格のなかで決定されるため、個別株の取引と同様の方式になります。
マーケットメイク方式は指定された業者がマーケットメイカーとなり、売りと買いの気配値を提示して売買する方式です。マーケットメイク方式は、流動化を目的として採用される方式になります。

インデックスファンド

ここからは、インデックスファンドの特徴や運用方法について解説します。

非上場の投資信託

インデックスファンドは、非上場の株式や債券などで運用する投資信託です。ETFとの大きな違いは、非上場のものが対象となる点になります。
また、インデックスファンドは日中の取引終了後、一定の価格のみで取引されるのが特徴です。インデックスファンドは大型の株式や債券といった市場に対して幅広く投資対象を持つため、分散によりリスクを抑えられる運用方法になります。

対象の運用成績に連動する投資信託

インデックスファンドは、対象とする指数の運用成績と連動するよう運用される投資信託です。個別の株式では価格変動の影響を受けやすいですが、指数に連動するインデックスファンドでは長期的に上昇する傾向にあります。長期的にみると運用成績が上昇すると見込まれるため、リスクを抑えやすい運用方法といえるのです。
インデックスファンドは特定の指数に連動するため、投資初心者でも値動きが分かりやすい運用方法になります。

取引方法はブラインド方式

インデックスファンドの取引方法はブラインド方式が採用されていて、申し込みの締め切り後に基準価額が決まります。ブラインド方式は注文の段階では価格が分からないため、投資家に不公平が生じない方式です。
基準価額が公開されているとすでに商品を保有する投資家の損得で売買されるため、不公平な取引が起きてしまいます。基準価額は市場が終わった後に運用会社などによって発表されるのです。ブラインド方式での投資は注文時に口数か金額を指定し、基準価額の決定後に購入を確定します。

ETFのメリット

ETFのメリット

ここからは、ETFのメリットについて解説します。

運用コストが安い

ETFの運用コストがインデックスファンドより低い傾向にあるのは、メリットといえます。信託報酬はETFとインデックスファンドに共通する運用コストで、投資信託を管理したり運用したりしている会社へ支払うものです。
ETFは市場に上場している投資信託のため、すでに自由に取引されているものを購入するのみになります。インデックスファンドでは販売会社、受託会社、運用会社の3社に対して信託報酬が発生するため、ETFより運用コストが高いのです。インデックスファンドよりも運用コストがかからない点がメリットといえます。

リアルタイムで売買できる

ETFは上場している投資信託を購入するため、取引所が開いているタイミングではいつでも売買できます。市場の価格は常に変動するため、株式の取引と同様に指値や成り行き注文で購入できるのです。
インデックスファンドは市場が閉じてから基準価額と購入する口数や金額が決定するため、リアルタイムでの売買はできません。指数などを参考にしながらリアルタイムで売買できるのは、ETFのメリットです。

インデックスファンドのメリット

インデックスファンドのメリット

ここからは、インデックスファンドのメリットについて解説します。

少額投資に向いている

インデックスファンドは一般の投資信託で商品を購入するため、簡単に少額投資ができます。ネット証券などの投資信託では100円から投資できるものがあり、少額から資産運用を始められるのはメリットです。
ETFは上場している投資信託となるため、非上場のインデックスファンドと比較すると投資額は高くなる傾向にあります。商品の選び方で少額を重視する場合、インデックスファンドを選ぶのがメリットを生かせる投資になるでしょう。

売買のコストが安い

インデックスファンドは購入時と売却時の手数料が低い、あるいは無料となる商品が多いです。ETFの信託報酬はインデックスファンドより安いですが、売買には株式と同等の手数料がかかります。長期運用する際には信託報酬が重視されやすいですが、売買のコストも含めるとインデックスファンドのメリットが大きいです。

まとめ

ETFとインデックスファンドでは、取り扱う商品の種類や運用方法に大きな違いがあります。財産を増やしていくための投資として、それぞれの利益の出しやすさだけでなくリスクやコストを考慮することが大切です。ETFとインデックスファンドの違いについて理解を深め、投資する商品を選ぶ参考にしてみてください。



著者プロフィール

著者 岩崎 祐二

FP技能士2級、AFP(日本FP協会)

ライフとキャリアを総合した視点で、人生設計をマンツーマンでサポート。日々の家計管理から、数十年先に向けた資産設計まで実行支援しています。

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