つみたてNISA(積立NISA)とは?
メリットや新NISAとの違いも解説

NISAとは、毎年一定の投資金額の範囲内で株式や投資信託の売買益や配当金・分配金等、運用によって得た利益が非課税となる制度です。
本来であれば、株式や投資信託などに投資した場合、得た利益に約20%の税金がかかってしまいますが、NISAを利用すれば非課税となり、より多くの利益を受け取れる点が大きな特徴です。
出典元:金融庁「NISAを知る」
本記事では、NISAのなかでも2018年に開始された「つみたてNISA」と、2024年から開始された「新NISA」について詳しく解説いたします。
つみたてNISAとは?
旧NISA制度 | つみたてNISA |
---|---|
年間非課税投資枠 | 40万円 |
非課税保有期間 | 20年 |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した投資信託のみ |
つみたてNISAは、1年の非課税投資枠が40万円で、非課税保有期間が最大で20年あります。そのため20年間つみたてNISAを利用する想定では、最大800万円が非課税となります。
しかし、つみたてNISAは2023年度で制度が終了し、2024年から新しいNISA制度が始まりました。
出典元:金融庁「NISAを知る」
令和6年(2024年)1月に新しくなったNISA制度のポイント
2024年1月に新しくなったNISA制度のポイント
- 非課税保有期間が無期限化!
- 制度(口座開設期間)が恒久化!
- つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能!
- 年間投資枠が拡大!(最大で年間360万円)
- 非課税保有限度額(総枠)が新設!(最大1,800万円)
出典元:金融庁「NISAを知る」
上記について詳しく解説いたします。
非課税保有期間が無期限
以前のつみたてNISAは購入時から20年間非課税のまま保有できましたが、2024年からの新NISAは非課税保有期間が無制限となりました。これにより長期的な運用が可能となります。
NISA制度が恒久化
以前のNISA制度は保有できる期間が決まっていましたが、新NISA制度は恒久的な制度のため、いつでも始められます。
つみたて投資枠と成長投資枠が併用可能
新NISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠が併用できます。

出典元:金融庁「NISAを知る」をもとに筆者作成
以前のつみたてNISAは「つみたて投資枠」に引き継がれ、一般NISAは「成長投資枠」に引き継がれました。2種類の枠は併用可能であり、合計で年間360万円もの投資をしても非課税で保有できる点が大きなメリットです。
つみたて投資枠は長期間の分散投資による積立を目的とする枠で、成長投資枠は数多くの種類からさまざまな株式・投資信託などの商品を購入でき、コツコツ積み立てるのみでなく一括で購入することも可能です。
また以前のNISA制度は枠の再利用は出来ませんでしたが、新しいNISA制度では、非課税保有限度額は売却するとその分の枠を翌年以降に再利用することができる点も魅力の一つです。
NISAで「長期・積立・分散」投資を始めてみよう
新NISAでは、年間投資枠の拡大や非課税保有期間の無制限化など、従来のNISA制度と比較して非常に利用しやすくなりました。そして期間の定めのない恒久的な制度となったため、いつ始めても長期的な資産形成を目指せ、誰でも使いやすいことが特徴です。
これまでNISAを利用していた方のみでなく、これから初めて投資に挑戦する方も、新NISAで投資の基本である「長期・積立・分散」を意識した資産運用を行っていきましょう。