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NISA(ニーサ)とは?
メリット・デメリットや活用方法、投資効果まで徹底解説

2025/10/17
(提供元:Mattrz
NISA(ニーサ)とは?メリット・デメリットや活用方法、投資効果まで徹底解説

NISAとは、日本政府が資産形成を後押しするために作られた制度です。名前はよく聞くものの、実際にはどのようなメリット・デメリットがあるのかが分からず活用できていないという方も多いでしょう。本記事では、NISAの基本を分かりやすく解説します。

NISAとはどんな制度?

NISAとはどんな制度?

NISAは「少額投資非課税制度」の略で、日本政府が国民の資産形成を支援するために導入した制度です。通常、株式や投資信託の利益には約20%の税金がかかりますが、NISAを使えばその利益が非課税になります。銀行預金の金利が低い中、老後資金や教育資金の準備のために、近年NISAは注目されています。

制度の基本概要と目的

NISAは個人の資産形成を支援するために導入された制度で、一定額までの投資利益や配当が非課税になる仕組みです。NISAの目的は、個人の安定した資産形成を促し、長期・分散・積立投資を広げることです。NISAの普及により、低金利下でも資産を増やしやすくなることが期待されています。

2024年からは新NISAに移行し、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを組み合わせて利用でき、生涯投資枠も設定されました。

投資の対象

NISAで投資できる商品は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」で若干異なります。

「つみたて投資枠」では、金融庁が基準を定めた長期運用向けの投資信託やETFが対象です。信託報酬が低く、長期で安定して積み立てられる商品に限定されているのが特徴です。一方、「成長投資枠」では国内外の株式やETF、幅広い投資信託など自由度の高い商品を選べます。

「つみたて投資枠」でコツコツ投資を続ける、「成長投資枠」で積極的に資産を増やすなど、自分に合った柔軟な使い方ができます。

非課税となる金額や期間の仕組み

新NISAでは、年間最大360万円まで非課税で投資できます。内訳は「つみたて投資枠」が年間120万円、「成長投資枠」が年間240万円です。生涯の投資上限は1,800万円で、そのうち「つみたて投資枠」は最大1,200万円です。非課税の保有期間が無期限になったため、長期運用に適しています。

NISAのメリット

NISAのメリット

NISAの最大のメリットは、利益が非課税になることです。少額から始められ、長期運用の効果も得やすくなっています。NISAを利用するメリットを詳しく見ていきましょう。

投資利益が非課税になる

NISAでは、株式や投資信託の利益に税金がかからないこともメリットです。通常は利益から20.315%の税金が差し引かれますが、NISAではその分が手元に残ります。

例えば100万円の利益なら通常は約20万円が税金として引かれますが、NISAなら全額を資産として活用できます。

少額から資産形成ができる

NISAは毎月数千円から始められるため、投資初心者でも利用しやすいのが魅力です。銀行預金のようにコツコツ積み立てられ、収入や生活費に合わせて無理なく運用を続けられます。投資を始めたい人にも適した制度で、資産形成の意識づけにもつながるでしょう。

長期投資で得られる効果

NISAは非課税期間が無期限になったため、長期投資と相性がよい制度です。長くコツコツ投資を続ければ価格変動のリスクを抑えられ、相場の上下に振り回されず安定したリターンを期待できます。長期運用では複利効果が働き、資産が雪だるま式に増える可能性もあります。

NISAのデメリット

NISAのデメリット

NISAにはデメリットもあります。投資を始める前に詳しく見ていきましょう。

損失が出ても損益通算できない点

NISAは利益が非課税になる一方、損失が出てもほかの口座の利益と相殺する「損益通算」ができないデメリットがあります。例えば特定口座で得た利益と、NISAでの損失を差し引いて税金を軽減することはできません。利益は非課税で得られますが、損失リスクは自分で負担しなければなりません。

資金を自由に引き出せるが非課税枠を再利用できない

NISA口座の資金はいつでも自由に引き出せますが、その年に使った非課税枠は再利用できません。ただし、翌年以降の非課税枠としては利用できるため、計画的に投資を続ければ非課税のメリットを長く活かせます。

投資対象や金額に制限がある点

NISAは幅広く投資できますが、対象商品や投資額に制限があるのがデメリットです。「つみたて投資枠」では金融庁が指定した長期投資向けの投資信託やETFに限定され、個別株は買えません。また、1年間に投資できる上限は360万円で、一度に大きな金額を非課税で運用することはできません。

NISA口座の開設と活用方法

NISA口座の開設と活用方法

NISAを始めるには、NISA口座を開設する必要があります。どのような流れでNISAを始められるのか、詳しく見ていきましょう。

NISA口座開設の流れ

NISAを利用するには、金融機関で専用口座を開設する必要があります。証券会社や銀行を選び、本人確認書類とマイナンバーを提出して申し込みましょう。

口座は1人1つまでで、複数の金融機関で同時に持つことはできません。

資金計画を立てて投資を始める方法

NISAは長期的な資産形成を目的とした制度のため、まずは生活に支障のない範囲で投資額を決めることが大切です。月々の収支を把握し、余裕資金で無理のない積立額を設定しましょう。

「つみたて投資枠」を使う場合は毎月自動で積立を行う設定にすると、短期的な値動きに惑わされずに資産形成を続けやすくなります。

目的に合わせた活用のポイント

NISAを最大限に活用するには、目的に応じて枠を使い分けることがポイントです。将来の教育資金や老後資金を準備したい場合は、つみたて投資枠を活用して長期的に運用するのがおすすめです。

一方、資産を積極的に増やしたい人は、成長投資枠を使って個別株やETFを組み合わせるのもよいでしょう。

NISAを始める前に確認したいこと

NISAを始める前に確認したいこと

NISAを始める前には、制度を活用するために必要な手続きや目的、他の投資方法との比較をしておきましょう。それぞれのチェックすべきポイントを詳しく解説します。

制度の対象者と必要な手続き

NISAは、日本に住む18歳以上の個人であれば誰でも利用可能です。口座開設にはマイナンバーや本人確認書類の提出が必要であり、手続きの詳細は金融機関ごとに異なります。

すでに他の金融機関でNISA口座を開設している場合は、変更手続きをおこなわなければ新たに口座を開設できません。

資産運用の目的に合っているかどうか

NISAは長期的な資産形成に適した制度ですが、全ての人に適しているとは限りません。短期的な利益を重視したい場合や一度に大きな金額を投資したい場合は、他の制度や口座の方が適していることもあります。まずは自分の資産運用の目的を明確にし、長期的な目標を掲げるのか、中期的に資産を増やすのかをよく検討することが大切です。

他の投資制度との比較

NISAとよく比較されるのが、iDeCo(個人型確定拠出年金)です。iDeCoは掛金が全額所得控除の対象となる税制優遇がある一方、原則60歳まで引き出せない制約があります。

一方、NISAは資金をいつでも引き出せますが、掛金に対する所得控除はありません。どちらを優先すべきかは、資金の使い道や将来設計を踏まえて判断することが大切です。

まとめ

NISAとは、投資による利益が非課税となる制度です。少額から資産形成を始められる点もメリットであり、投資初心者にも適しています。NISAを始める際には、自分のライフプランや資産形成の目的を明確にすることが重要です。ほかの投資方法とも比較しながら、自分に合ったプランを立てましょう。



著者プロフィール

著者 古賀 清香

2級FP技能士

広告代理店勤務を経て、フリーライターとして6年以上活動。自身の投資経験をきっかけにFP資格を取得。投資・金融・不動産・ビジネス関連の記事を多数執筆。現在はフリーランスの働き方・生き方に関する情報も発信中。

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