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地域四国の人は現金主義?

統計から見えてきた意外な地域性

2019/10/10

統計データから、さまざまなことが読み取れる。例えば、総務省の5年に一度行われる「全国消費実態調査」では国民がどれだけ貯蓄をして財産を保有しているのか、どれだけ負債を抱えているのかを都道府県別で公開している。
2014年の同調査によると、全国の総世帯の平均負債額は412万4,000円だった。これを都道府県別で見ると、四国4県の県民の負債額は全国平均を大きく下回っていることがわかった。

これらのことから、四国の地域性が見えてくる。統計でわかる四国民のお金に対する考え方について考察する。

■全国の平均負債額

前述の通り、2014年の調査時点で全国の平均負債額は412万4,000円。地域別で見ると、負債額トップが関東で512万4,000円、次いで東海が414万6,000円だった。負債額が少ない地域のトップは四国で、268万9,000円と関東の約半分しかない。

都道府県別で見た負債額は、以下の通りだ。

●負債額が多い都道府県

1.東京都607万4,000円
2.神奈川県535万9,000円
3.滋賀県493万5,000円
4.埼玉県489万7,000円
5.千葉県455万6,000円

●負債額が少ない都道府県

1.長崎県190万6,000円
2.香川県220万6,000円
3.島根県232万2,000円
4.徳島県233万円
5.高知県258万4,000円

■統計から見える四国四県の県民の思考

これらの調査結果から、一つの事実が見えてくる。それは、四国ではローンを利用して何かを購入する人が少ないということだ。

負債額だけでなく、貯蓄額も見ていこう。実は四国は、負債は少ないが貯蓄もそれほど多くない。同じく2014年の「全国消費実態調査」によると、関東の平均貯蓄残高は1,638万9,000円、東海では1,612万5,000円であるのに対し、四国は1,294万6,000円にとどまっている。

このことから、四国では何かを購入する際に現金で支払う人が多いのではないかと考えられる。ローンを組まず現金で支払うため、負債は増えないが手元の現金(貯蓄)は減ることになる。負債額の多い関東や東海では、ローンの支払いと貯蓄を同時に行っているのではないだろうか。

貯蓄から現金で支払うと、ローンを組む必要はないが貯蓄高も減少する。一方でローンを組んで毎月無理のない範囲で支払うスタイルなら、支払いながら貯蓄も可能になる。

●ローンのメリット

例えば、土地と建物の価格を合わせて5,000万円でマイホームを手に入れようとする場合、5,000万円を貯蓄してから購入するのは、ほとんどの人にとっては難しいはずだ。マイホームを買おうと思った時から毎月10万円を貯蓄したとすると、5,000万円貯まるまでに40年以上かかってしまう。

30歳から貯蓄を始めて、70歳を超えてから貯蓄をすべてはたいてマイホームを買うのは現実的ではない。働き盛りのうちにローンを組んで住宅を購入し、老後までに返済を終えるのが一般的だ。

このように、貯蓄額以上の物を購入できるのもローンのメリットだ。ただし、負債額が資産額を上回ってしまう点は気になる。その場合は頭金を入れると、その分だけ負債が減って資産となるため、負債と資産のバランスを改善できる。保有している預貯金や有価証券、不動産の価値が負債額を上回っていれば、いつでもローンを一括返済できるので安心だ。

また、貯蓄などをある程度残しつつローンを利用することで、急な出費にも慌てず対応できるようになるのも利点だろう。

●ローンの注意点

これらのメリットがある一方で、いくつか注意しておきたい点もある。ローンには金利があるので、ローンで何かを購入すると支払総額は金利の分だけ増えてしまう。

例えば、200万円の車を購入してローンで支払ったとしよう。金利2.4%、返済期間5年の場合、ローンの総返済額は212万4,360円だ。全額現金で支払えば、金利分の12万4,360円は当然支払わなくて済む。

また、銀行のカードローンはさまざまなものに利用できるので便利だが、使い過ぎには注意が必要だ。家計を把握せずにローンを利用してしまうと、ローンの支払いが生活を圧迫してしまうこともある。利用する際は支出と収入のバランスをしっかりと考えておきたい。

■ローンも活用次第で夢を叶える一歩となる

現金一括払いであれば金利負担はないが、何かを購入する度に手元の現金が減ることも避けられない。

ローンを賢く使うことで現金を必要以上に減らすことなく、夢と資産形成の両方を手に入れることもできるのではないだろうか。

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