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DX(DHD)の取り組み

伊予銀行のDXは「DHD(Digital-Human-Digital)」というコンセプトのもと、デジタルで利便性と効率性を高めるとともに、ヒューマンで専門性を高めることも大切にしています。
「手のひらの伊予銀行」として開発されたアプリ、AGENT(エージェント)も、伊予銀行らしいDHDモデルです。デジタル技術を活用してお客さまの満足度向上に貢献することはもちろん、全国初のビデオチャット機能も搭載しており、お客さまの視点に立った「やさしいデジタル」の実現を目指しています。

MEMBER

DX戦略部

三好

営業店業務係

長田

株式会社いよぎんデジタルソリューションズ
代表取締役​

小野

たくさんの「うれしい」を生み出すデジタル変革​

AGENTの事務局としてプロジェクトの運営に携わるスタッフ、営業店でAGENTをお客さまにご提案するスタッフ、さらにデジタル技術を使った業務改善コンサルティングを提供するグループ会社のトップ、三者三様の立場からDXへの思いを語ります。

AGENTは口座開設、住所変更などの各種お手続きができるアプリなので、関係部署は多岐にわたります。そこで多くの人が参画するこのプロジェクトが円滑に進むよう調整をし、より良いサービスをお客さまに届けることが私の主な仕事です。

進化する技術にあわせて自分自身もアップデート​

事務局としてはお客さまからいただくご要望にお応えするために、機能の追加や改善などを企画しています。あるお客さまから「手続きの導線がわかりにくい」「文言がわかりにくい」といったご指摘があり、画面の流れや文章、ボタンの配置まで、どうすればより使いやすくなるかをメンバー全員で話し合いました。意見を取りまとめるのは大変でしたが、改善の結果お客さまから「手続きがスムーズになった」とお褒めの言葉をいただいたときは、お役に立っている喜びを実感しました。​
AGENTアプリは数カ月に一度のスパンで新機能をリリースしており、主要な銀行手続きの搭載は完了しました。現在は地域や銀行の未来を考えながら、お客さまに喜んでいただける機能は何か、より快適に使っていただくためにはどうすればよいかを企画しています。アプリの精度を高めるためには、生成AIなど進化する技術や巧妙化する脅威にも目を配り、自分自身をアップデートさせていかなければならないと思っています。

伊予銀行ではデジタルテクノロジーコースが新設され、IT人材の活躍の場も広がっています。大切なのは学び続ける姿勢です。入行後は研修やOJTなどスキルを身につける機会が多く、人を大切にする風土もあるので、文系出身でも意欲があればデジタル系の部署でしっかりと活躍できます。

お客さまと一緒にリテラシーを高めていく​

AGENTのリリース以来、「こんなに便利なものがあるんだ」というお客さまの声をよく聞きます。私たち行員にとっても、お手続きに関する時間が短縮されることでそれ以外の情報や価値のご提供に注力できるため、メリットが大きいです。​

AGENTでは相続のお手続きもできます。最初は正直「こんなことまで?」と驚きましたが、ご提案してみると「そのほうが助かる」という方は多く、今では自信を持っておすすめしています。
お客さまの声からAGENTに新たな機能やサービスが加わることもあります。例えば、以前ほかのアプリに付いていた飲食店などのクーポンを、AGENTにも付けてほしいというご要望がありました。現在はそのサービスも適用されています。
アプリが充実し、窓口の受付もタブレットになるなど利便性が増す一方で、お客さまには「一緒に進めていく」という感覚を持っていただきたいと思っています。店舗ではどうすればそのように感じていただけるかを意識した接客を心がけています。そのためデジタルツールを介して「お客さまとともにリテラシーを高めていく」というようなコミュニケーションスキルが身につきました。​

私は松山市出身ですが、大学は県外に進学しました。愛媛に戻って地域のために働きたいと考えたとき、伊予銀行を選びました。伊予銀行は人との関わりを大切にする会社です。デジタル化が進んでも人と人のつながりはなくならず、深化していくと思います。​

地域の発展にとってDXはなくてはならない

伊予銀行が持株会社化した目的の一つに、事業領域の拡大があります。いよぎんデジタルソリューションズはその第一弾として設立された会社で、いよぎんグループのお取引先企業に対してDXに関するコンサルティングを実施しています。会計、人事労務などバックヤードの業務改革から、生産性向上をかなえる現場の効率化まで、自社だけでなく場合によってはグループ間で連携してトータルサポートしています。

特に中小企業ではDXの必要性を感じておられないところも多く、改善の余地はたくさんあります。DXがいかに会社の発展にとって不可欠かを訴え、「何をすればいいかわからない」という会社にはヒアリングや課題抽出のお手伝いもしています。もちろん、これまでのやり方を変えるとなるとストレスが伴います。そこでお客さまと意見の食い違いが起きることもありますが、最終的によい形になり、喜んでいただけたときのうれしさはひとしおです。感謝のお手紙を頂戴したこともあり、今でも額縁に入れて飾っています。
伊予銀行の本来業務から見れば、当社のような非金融事業はまだ中心ではありません。グループ内に向けては、DXの普及が地域の活性化にとって重要であることを理解してもらえるよう、支援事例などの周知にも力を入れています。

私自身はもともと楽観的な性格なので、過度にプレッシャーを感じることなく、楽しんで仕事をしています。銀行員時代に外部の企業に出向した経験なども生かしながら、これからも多くの会社のDX化を通して、地域の発展に貢献できればと考えています。