目指せ「住んでよし、訪れてよし」のまちづくり
2018年、産官金連携により「愛媛県大洲市の町家・古民家等の歴史的資源を活用した観光まちづくりにおける連携協定」が締結。事業の中核となる一般社団法人キタ・マネジメントが設立されました。同社に出向してプロジェクトを推進したスタッフと、現在出向中のスタッフが、大洲への強い思いや未来に向けたビジョンを語ります。
髙松
私は2018年8月に、異動で大洲支店に着任しました。ちょうどキタ・マネジメントが設立され、総額12億円の古民家再生プロジェクトが5年かけて行われるというタイミングで、そのうちの6億円の融資に支店の担当者として携わったのが、最初の関わりです。基本的に古民家に担保価値はありませんから、あくまで事業性評価に対する融資となります。担当者として苦労はありましたが、貴重な経験でした。
中島
私は2022年4月に、大洲支店の融資係に着任し、すでに出向していた髙松さんと連携することが多くありましたが、2024年8月に髙松さんの後任としてキタ・マネジメントに出向する機会をいただきました。現在は、少しでも髙松さんの背中に追いつけるように日々奮闘しています。
髙松
このプロジェクトには多くのステークホルダーがいるので、いろんな関係者とコミュニケーションを取る必要があり、ファシリテーターとしてのスキルも求められますが、その能力の高い中島くんが来てくれたことで、安心して任せることができています。
中島
髙松さんが出向していたときは、まさにプロジェクトの中心に据えられた古民家ホテルの改修が動いている状況で、それを円滑に進めるのが大きなテーマだったと思います。私が来たときは、改修は終わっている状況だったので、これから大洲をより発展させていくためにはどうすればいいかを考える仕組みづくりがミッションでした。
髙松
ホテルだけではまちは機能しないため、飲食店や物販店に入ってもらわなければなりません。そのテナントリーシング(誘致)も同時並行で進めていました。忘れられないのは、空き家だった古民家のホテルへのリノベーションが完成し、暗かった夜の大洲にホテルの灯がやわらかにともったあの瞬間です。それを見て地元の方たちが「こんないいまちづくりをしていたのね」と言ってくださいました。そういう住民のみなさんの意識の変化を常に感じながら仕事をしていた気がします。
