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こどもNISAとは?
ジュニアNISAとの違いや対象年齢・非課税枠・引き出し条件などを解説

2026/10/15
(提供元:トビバコ)
こどもNISAとは?

2027年1月から、18歳以上が対象のNISAの「つみたて投資枠」を0~17歳でも利用できるようになります。

本記事では、一般的に「こどもNISA」と呼ばれるこの仕組みや、成人NISAとの違い、利用上の注意点をわかりやすく解説します。

※ 本記事では、一般的に「こどもNISA」と呼ばれる18歳未満向けのNISAについて、2026年9月時点の財務省・金融庁・日本証券業協会の公表資料をもとに説明しています。制度の基本的な内容は2026年3月末に成立した税制改正法で決まっていますが、2027年1月の開始までに、各金融機関の取扱商品や口座開設方法など、具体的な手続きやサービス内容が追加・変更される可能性があります。

こどもNISAとは?

こどもNISAとは?

2026年3月31日に成立・公布された令和8年度税制改正により、2027年からつみたて投資枠の対象が0~17歳にも広がります。(※成長投資枠は引き続き18歳以上が対象)

こどもNISAとは、2027年1月から0~17歳も利用できるようになる、NISAの「つみたて投資枠」を指す一般的な呼び方です。

「こどもNISA」という名称のまったく別の制度が新設されるわけではありません。

18歳以上の成人NISAとの違い

こどもNISAは、成人NISAのつみたて投資枠と同じNISA制度の中に設けられますが、年間投資枠や利用できる投資枠、払出し、金融機関の変更などに次表のような違いがあります。

項目 こどもNISA 成人NISA
つみたて投資枠 成長投資枠
開始 2027年1月~ 2024年1月~
対象年齢 0~17歳 18歳以上
年間投資枠 60万円 120万円 240万円
非課税保有
限度額
600万円 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
非課税保有
期間
無期限
主な
投資対象
長期・積立・分散投資に適した金融庁の要件を満たす一定の投資信託(成人NISAの「つみたて投資枠」と同様) 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託 上場株式、投資信託、ETF(上場投資信託)、REITなど幅広い商品
払出し制限 12歳以降、教育費や生活費など子どものために使う場合は、一定の手続きをすれば引き出し可能 制限なし
金融機関
変更
変更不可 年単位で金融機関変更可

こどもNISAへの関心は高い?

こどもNISAへの関心は高い?

日本証券業協会が2026年2月に公表した「新NISA開始後の利用動向に関する調査」では、2025年に新NISAで金融商品を購入した人のうち、子どもや孫がいる6,083人の43.0%が、18歳未満のNISA口座開設を子どもや孫に「勧めたい」と回答しました。

この結果から、少なくとも新NISAを利用している比較的若い世代を中心に、子どもや孫のNISA利用への関心が一定程度高いことがうかがえます。

出所:日本証券業協会「新NISA開始後の利用動向に関する調査(調査結果概要)」(2026年2月)

こどもNISAの主な利用条件

こどもNISAの主な利用条件

こどもNISAの主な利用条件は次表の通りです。

項目 こどもNISA
対象年齢 0~17歳
年間投資枠 60万円歳
非課税保有限度額 600万円
非課税保有期間 無期限
主な投資対象 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
払出し制限 資金の使途が子のためのものであり、子が払出しに同意したことを示す書面とともに、親権者等(口座管理者)が申出書を金融機関に提出することで、12歳以降は払出しが可能
18歳以降 自動的に「つみたて投資枠」に移行

対象年齢

こどもNISAの対象となるのは、基本的に0~17歳です。

正確には、2027年以降の各年について「その年の1月1日時点で18歳未満の人」に加え、「その年に生まれた子ども」も対象となります。

そのため、2027年以降に生まれた子どもは、出生した年から制度を利用できます。

非課税枠

0~17歳のこどもNISAでは、年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円です。

毎月均等に積み立てる場合は月5万円が目安になります。

600万円は資産価値の上限ではなく、商品を購入したときの金額をもとに管理されます。

そのため、値上がりして資産価値が600万円を超えても、それだけで課税されることはありません。

非課税保有期間は無期限です。

払出し制限

こどもNISAは、未成年の間いつでも自由に引き出せる制度ではありません。

原則として12歳になる年以降、教育費や生活費など子どものために使う場合は、本人の同意や親権者等による手続きを経て引き出せます。

12歳になる前でも、災害など一定のやむを得ない事情がある場合は例外的に引き出せますが、保有商品や金銭をすべて払い出すなど、成人NISAとは取扱いが異なります。

投資できる商品

こどもNISAで投資できるのは、基本的に成人NISAのつみたて投資枠と同じ、長期的に積み立てながら、投資先を分散して運用するのに適した一定の投資信託です。

18歳未満では成長投資枠を利用できないため、成長投資枠を使って個別株などへ投資することはできません。

対象となる投資信託は、金融庁が「つみたて投資枠対象商品」として一覧を公表しています。

【参考】金融庁「つみたて投資対象対象商品」

ただし、金融庁が対象としている商品を、すべての金融機関が取り扱っているとは限りません。

実際にこどもNISAを利用する際は、金融庁の対象商品一覧に加えて、口座を開設する金融機関で購入できる商品も確認しておきましょう。

こどもNISAを利用するメリット・デメリット

こどもNISAを利用するメリット・デメリット

こどもNISAのメリットは、子ども本人名義の非課税枠を使い、早い時期から長期の資産形成に取り組めることです。

運用期間を長く確保しやすく、複利の効果も期待できます。

【参考】投資の「複利」とは?効果のある運用方法や注意点もあわせて解説

一方で、デメリットは未成年の間は資金の引き出しに制限があることでしょう。

近いうちに必要な教育費などは預貯金で確保し、長期間使う予定のない資金と分けて考えることが大切です。

こどもNISAを利用する際の注意点

こどもNISAを利用する際の注意点

こどもNISAには、成人NISAとは異なる注意点があります。

成人NISAで可能な金融機関変更ができない点に注意

成人NISAは年単位で金融機関を変更できますが、こどもNISAではできません。

口座を廃止して別の金融機関で新たに開設することは可能ですが、通常の金融機関変更とは手続きや税務上の取扱いが異なります。

そのため、取扱商品や手数料などを確認して金融機関を選びましょう。

成人向けNISAへ移行した後は、通常の金融機関変更が可能です。

元本保証ではないことに注意

NISAは投資による利益を非課税にする制度であり、元本を保証するものではありません。

金融庁も、株式や投資信託には元本割れのおそれがあると説明しています。

株式や投資信託などの運用商品に投資することで、預貯金よりも高いリターンを期待することはできますが、元本割れのおそれもあります。

引用元:金融庁「資産形成の基本」

また、NISA口座の損失は、ほかの課税口座の利益との「損益通算」や「繰越控除」ができません。

教育費など近い将来に必要な資金は預貯金で確保するなど、使う時期に応じて資金を分けましょう。

こどもNISAの運用シミュレーション

こどもNISAの運用シミュレーション

こどもNISAを利用して積み立てを続けると、将来どのくらいの資産になる可能性があるのでしょうか。

ここでは仮に、年利3%で一定、毎月末に積み立て、運用によって得た利益もそのまま再投資するものとしてシミュレーションしてどれぐらい増えるのかを見てみましょう。

※ 年利3%が毎月均等に得られると仮定して複利で計算し、手数料や実際の値動きなどは考慮していません。また、0歳から18歳までを便宜上18年間として計算しています。実際の運用利回りは一定ではなく、年利3%で運用できることを保証するものではありません。

【参考】金利と年利の違いとは?利息の仕組みや計算方法、ローン利用時の注意点を解説

毎月積立てる金額によってどう変わる?

0歳から積み立てを始めた場合について、毎月1万円・3万円・5万円を積み立てたケースを比較してみましょう。

こどもNISAの非課税保有限度額は600万円のため、毎月3万円・5万円の場合は、途中で買付額が600万円に達した時点で新たな積み立てを停止し、その後は18歳まで保有を続けるものとします。

毎月の積立額 積立期間 投資元本 18歳時点の資産額 運用による増加分
1万円 18年間 216万円 約286万円 約70万円
3万円 16年8か月 600万円 約809万円 約209万円
5万円 10年間 600万円 約888万円 約288万円

毎月1万円の場合は18年間積み立てても投資元本が216万円のため、600万円の非課税保有限度額には達しません。

一方、毎月3万円では約16年8か月、毎月5万円では10年間で投資元本が600万円に達します。

始める年齢によってどう変わる?

毎月1万円を積み立て、18歳まで年利3%で運用した場合を、積み立てを始める年齢ごとに比較してみましょう。

開始年齢 運用期間 投資元本 18歳時点の資産額 運用による増加分
0歳 18年間 216万円 約286万円 約70万円
6歳 12年間 144万円 約173万円 約29万円
12歳 6年間 72万円 約79万円 約7万円
15歳 3年間 36万円 約38万円 約2万円

同じ毎月1万円でも、早く始めるほど積立期間と複利の効果を得られる期間が長くなります。

ただし、これは年利3%が続くと仮定した試算です。

実際の運用成果を保証するものではありません。

こどもNISAについてのよくある質問

こどもNISAについてのよくある質問

こどもNISAについて特に疑問になりやすい点をQ&A形式で解説します。

親が子どもの代わりに運用できる?

はい。こどもNISAは子ども本人名義の口座ですが、未成年者本人だけですべての手続きを行う制度ではありません。

口座開設などの手続きは、原則として親権者など、法律上子どもの代わりに手続きできる人(法定代理人)が代理して行うことが想定されています。

また、運用を管理できる人は、子どもの法定代理人、または法定代理人から書面で委任を受けた一定の範囲の親族(二親等以内)などに限られます。

ただし、口座内の資金や金融商品はあくまで子ども本人に帰属します。親自身のお金を運用する目的で、子どもの名義を利用することはできません。

なお、子ども本人が注文できる年齢や、親が行える操作、必要な手続きなどは金融機関によって異なる場合があります。

実際に利用する際は、口座を開設する金融機関の案内を確認しましょう。

18歳になったらこどもNISAはどうなる?

その年の1月1日時点で18歳となる年から、こどもNISAは特別な移行手続きをすることなく、次表のような成人向けのNISAへ自動的に移行します。

年齢 利用するNISA 年間投資枠
0~17歳 こどもNISA(つみたて投資枠) 60万円
18歳~ 成人向けつみたて投資枠 120万円
成長投資枠 240万円

なお、こどもNISAで利用した600万円とは別に、新たに1,800万円が追加されて合計2,400万円になるわけではない点には注意しましょう。

成人向けNISAへの移行に伴い、NISA口座全体の非課税保有限度額が1,800万円になる仕組みです。

子どもが生まれたらすぐに始められる?

制度上は、子どもが生まれた年からこどもNISAの対象になります。

財務省の「令和8年度税制改正大綱」では、未成年者向けのつみたて投資枠を設けられる年について、「その年の1月1日時点で18歳未満である年」に加えて、「出生した日の属する年」も対象とされています。

たとえば2027年中に生まれた子どもは、2027年分からこどもNISAを利用できます。

ただし、「生まれたその日からすぐに投資できる」という意味ではありません。

出生後に、本人確認や個人番号の確認など、金融機関所定の口座開設手続きを行う必要があります。

したがって、実際にいつから積み立てを始められるかは、利用する金融機関の受付開始時期や必要な手続きを確認しておくとよいでしょう。

ジュニアNISAとは何が違うの?

こどもNISAは、2023年末で新規投資が終了したジュニアNISAをそのまま復活させた制度ではありません。

ジュニアNISAは、未成年者向けに設けられた独立したNISA制度で、2016年4月から2023年末まで新規投資が行われていました。

一方、2027年から始まるこどもNISAは、現在のNISAの「つみたて投資枠」を0~17歳にも拡大する仕組みです。

年 未成年のNISA制度の主な変遷
2016年4月 ジュニアNISA開始
2023年末 ジュニアNISAの新規口座開設・新規買付け終了
2024年1月 現在のNISA開始。原則18歳以上が対象
2027年1月 NISAの「つみたて投資枠」を0~17歳に拡大(※いわゆる「こどもNISA」開始)

両制度の主な違いは以下のとおりです。

比較項目 こどもNISA ジュニアNISA
開始/終了 2027年1月~/未定 2016年4月~/2023年末
対象年齢 0~17歳 未成年者(※2022年4月1に日から成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたことから、対象年齢が途中で変更されている)
非課税投資額 60万円 80万円(※未使用枠は翌年以降繰越不可)
非課税投資総額 600万円 最大400万円(80万円×5年間)
保有期間 無期限 原則最長5年間
主な投資対象 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 上場株式・ETF・公募株式投資信託の受益権など
払出し制限 資金の使途が子のためのものであり、子が払出しに同意したことを示す書面とともに、親権者等(口座管理者)が申出書を金融機関に提出することで、12歳以降は払出しが可能 その年3月31日において18歳である年の前年12月31日までは原則として未成年者口座及び課税未成年者口座からの払出しは不可
18歳以降 自動的に「つみたて投資枠」に移行
  • 非課税期間(5年)終了後、自動的に継続管理勘定に移管され、18歳になるまで非課税で保有することが可能
  • 2024年以降は、ジュニアNISA 口座で保有している株式や投資信託等および金銭の全額について、年齢や事由に関係なく、非課税での払い出しが可能

特に大きな違いは、投資できる商品と非課税保有期間です。

ジュニアNISAでは個別株などにも投資できましたが、こどもNISAはつみたて投資枠の対象商品に限られます。

一方、非課税保有期間は原則5年間だったジュニアNISAに対して、こどもNISAでは無期限となっています。

現在保有しているジュニアNISAはどうなる?

2023年までにジュニアNISAで購入した商品は、2027年にこどもNISAが始まっても、こどもNISAへ移し替える必要はありません。

ジュニアNISAで購入した商品の非課税保有期間は原則5年間ですが、その期間が終了した時点で18歳未満の場合は、18歳になるまで非課税で保有を続けるための専用枠である「継続管理勘定」へ自動的に移されます。

継続管理勘定では、新たに商品を購入することはできません。

また、2024年以降は、ジュニアNISA口座で保有している株式や投資信託、金銭について、年齢や理由を問わず非課税で払い出すことができます。

ただし、一部だけを払い出すことはできず、口座内の商品や金銭をすべて払い出したうえで、ジュニアNISA口座を廃止する必要があります。

そのため、現在ジュニアNISAで保有している資産は旧制度のルールに沿って管理し、2027年から新たに利用できるこどもNISAとは別に考えるとわかりやすいでしょう。

こどもNISAの仕組みを理解して、子どもの資産形成を検討しよう

子どもの資産形成を検討しよう

こどもNISAは2027年1月からNISAのつみたて投資枠を0~17歳にも広げる仕組みです。

利用する際は、制度の非課税メリットだけで判断するのではなく、教育費などを使う時期や預貯金として確保しておく資金、家計全体の状況なども踏まえ、無理なく続けられる範囲で検討することが大切です。



著者プロフィール

著者 相川 賢太郎

ライター

書籍・メディアの取材・執筆・編集の業務経験を経て、2015年にフリーライターとして独立。これまで30以上のジャンル、計5,000記事以上の企画・執筆・編集を手掛ける。現在はコンテンツマーケティングの会社経営の傍、「取材・調査は足で」を信条に、読者に信頼される情報の提供を目指すライターとしても活動。豊富な記事執筆経験を活かし、読者にとって役立つ情報を分かりやすく提供。

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