Lesson5
金融トラブル

契約には様々なルールがあり、知識がないまま安易に契約を交わすと、トラブルに巻き込まれる可能性があります。
金融トラブルに巻き込まれないよう、しっかりと金融リテラシー(知識)を身につけておくことが大切です。

1成年になると、一人で有効な契約ができる

*2022年4月1日に成年年齢が18歳に引き下げられました。

未成年が契約を結ぶ場合は親権者の同意が必要ですが、成年に達すると、親の同意を得なくても、自分の意思で様々な契約ができるようになります。例えば、携帯電話の契約やクレジットカードの作成、一人暮らしの部屋を借りる契約や、高額な商品を購入した時にローンを組む契約などが一人でできます。

もし、未成年者が親の同意を得ずに契約した場合には、民法で定められた「未成年者取消権」によって、その契約を取り消すことができますが、成年に達すると、未成年者取消権は行使できません。

未成年は親の同意が必要 親の同意なしに契約した場合「未成年者取消権」で親などが契約を白紙にできる 成年(18歳〜)契約を結ぶ場合一人で契約できる 契約の取り消しは「未成年者取消権」行使できない

契約を結ぶかどうかを自分で決められる代わりに、その契約に責任を負わなければならない。

2どんな金融トラブルがあるの?

悪質な架空請求やフィッシング詐欺など、パソコンや携帯電話の利用の際にトラブルに巻き込まれ被害にあうケースが多くあります。

金融トラブル例

クレジットカードのトラブル
  • カードで支払った金額の管理をしていないと、使い過ぎてカード会社への支払いができなくなる。
  • 分割払いやリボルビング払いを多用すると、手数料が多くなり、最終的に支払総額が高くなる。
  • 盗難やスキミングなどで不正利用される。
多重債務

複数の金融機関や消費者金融などから借金を重ねて、自分の収入や資産では返済が困難な状態

消費者金融とは、一般的にノンバンク(貸金業者)による消費者への小口の無担保融資のことを言う。銀行より融資の審査が早く、借りたお金に使い道の制限もない。金利を法律上限の年20%くらいに設定しているところが多い。

オンラインゲームの課金

スマートフォンやパソコンで遊ぶゲームは、無料で遊べるものも多いが、中には課金すれば優位に進められるゲームもある。

ゲームに課金するときの支払いは…
①先払い: コンビニ等で買えるプリペイドカード など
②後払い: 電話料金と同時請求、クレジットカード請求 など

使い過ぎに注意!

架空請求詐欺

メールや電話、はがき等で身に覚えのないお金を請求されるもの。

対策

◎身に覚えのないものは無視する

◎消費生活センターへ相談する など

フィッシング詐欺

偽のメールやSNSで偽のホームページへ誘導し、個人情報を入力させて盗み取り、預金やクレジットカードなどを不正に利用されるもの。

対策

◎心当たりのないメールは開かない

◎セキュリティ対策ソフトを利用する など

おいしい話にご用心

困ったときは・・・

困ったとき、おかしいなと思ったときには、信頼できる人に相談することが大事です。

「契約は守らなければならない」のが原則ですが、消費者トラブルになりやすい取引については、消費者を守る特別な制度としてクーリング・オフがあります。クーリング・オフ制度とは、特定の取引を契約した後で、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度です。
なお、ネットショッピングなどの通信販売には法律上のクーリング・オフ制度がありません。各ネットショップが独自に、返品の可否や、その条件についてのルールを定めているため、注文前に必ず確認しましょう。

「解約できるかな?」「あれ?困った!」と思ったら、消費者ホットライン「188」に電話してみましょう。近くの消費生活センターにつながり、トラブルの解決のためのアドバイスや解約交渉の手助けをしてもらえます。クーリング・オフ期間が過ぎてしまっても、また、通信販売でのトラブルでも、まずは相談してみましょう。

一人で悩まずにすぐに相談しよう!

消費者ホットライン

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