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住宅ローン控除とは?
基本知識から必要書類やポイントを紹介

2021/11/18
(提供元:全研本社

マイホームを購入する際、大半の方が住宅ローンを利用するでしょう。とはいえ、住宅ローンは借金の1つ。できるだけ、ローン返済の負担を減らしたいと考えるのも無理はありません。そんな住宅購入者の負担を軽減するのが、「住宅ローン控除」です。ここでは、「住宅ローン控除とはなにか」といった基本的な項目から、確定申告に必要な書類・申告の流れ、注意点まで紹介しています。住宅購入やリフォームを考えている方は、住宅ローン控除の仕組みを知って、負担を少なく新しい生活を迎えましょう。

目次

■住宅ローン控除とは?

・住宅ローン控除を受ける条件とは?

■確定申告ってなに?

■住宅ローン控除の確定申告に必要な書類は?

・確定申告書

・源泉徴収票

・マイナンバーが記されている書類の写し

・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書

・住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

・建物・土地の登記事項証明書

・建物・土地の売買契約書、請負契約書の写し

・特例要件(耐震改修や認定長期優良住宅など)を証明するための書類

■住宅ローン控除の確定申告手続きの流れ

・ステップ①:確定申告に必要な書類を集める

・ステップ②:税務署で確定申告書を受け取った後、必要項目を記載して提出

・ステップ③:還付金が振り込まれて完了(※還付金が発生した場合)

■2年目以降はどうすればいいの?

・会社員

・個人事業主

■住宅ローン控除の覚えておきたいポイントと注意点

・借り換えをしても控除が受けられる

・ふるさと納税をしているとメリットが減る可能性がある

・1年目に必ず確定申告をしなければいけない

■住宅ローン控除のほかにある住まい関連の制度「すまい給付金」ってなに?

・すまい給付金の対象者とは

・すまい給付金の対象住宅

・新築の場合

・中古の場合(個人売買の中古住宅は給付対象外)

・すまい給付金の実施対象期間

住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除の正式名称は、「住宅借入金等特別控除」と言います。住宅ローンを利用して住宅を新築した際や、中古住宅に省エネやバリアフリーなど特定のリフォームを行った際、年末のローン残高によって、所得税が還付されます。住宅ローン控除を受けるいちばんの利点は、節税になる点。所得税で控除できなかった部分は、住民税から差し引くことも可能です。住民税からの還付金は、所得税の課税総所得金額の最大136,500円までとなっています。

住宅ローン控除の控除額は、年末残高から1%(控除限度額40万円)で、さらに住宅ローン控除が受けられる期間は10年間なので、最大400万円が還付される計算です。なお、消費税が10%に引き上がった令和元年10月1日~令和2年12月31日の間に家を購入・入居した場合は、控除期間が13年間と3年間の延長がされています。

また、コロナ禍の経済対策として、控除期間が13年間となる措置は令和4年12月31日にまで延長されています。

住宅ローン控除を受ける条件とは?

  • 控除を受ける本人が住んでいる(家を購入した日以降6ヶ月以内に住み、かつ控除を受ける年の12月31日まで住み続けること)
  • 給与所得やほかの所得の合計が3,000万円以下であること
  • 床面積が50㎡以上で、2分の1以上を居住スペースとして使用していること
  • 住宅ローンの返済期間を10年以上で組んでいること
  • 居住の前後各2年、計5年間の間で長期譲渡所得といった特例の控除を受けていないこと

上記は、新築を始めとした中古住宅やリフォーム済の住宅が住宅ローン控除を受けられる共通条件となっています。しかし、中古住宅やリフォームの場合、「築年数が20年以下」といった個別の条件が追加されるので注意しましょう。

なお、ここで紹介している住宅ローン控除の条件などは2021年7月時点の情報です。住宅ローン減税制度の詳しい情報はこちらの国税庁ホームページでご参照いただくか、税務署にお問い合わせください。

確定申告ってなに?

確定申告とは、1月1日~12月31日の1年間の所得を申告し、納税または多く収めた所得税を還付申告するための報告書です。いつでも申告できる制度ではなく、翌年2月16日~3月15日の間に行われます。 収入を得ている人すべてが確定申告の対象ですが、会社員は原則必要ありません。会社員は毎月の給料から、会社を通して税金を支払っており、年末に行われる「年末調整」で申告手続きが完了するからです。しかし、住宅ローン控除の初年度は会社の年末調整での手続きではなく、確定申告が必要になりますので、注意が必要です。

住宅ローン控除の確定申告に必要な書類は?

住宅ローン控除の確定申告を行うには、基本的な書類から住宅ローン控除を受けるための書類が必要です。以下に、控除に必要な書類と入手場所などをまとめています。

確定申告書

確定申告書には、AとBの2種類があり、確定申告をする人の職種によって入手する書類が変わります。確定申告書Aは会社員が使用する書類です。申請する所得の種類が、「給与所得」、「公的年金等の雑所得」、「配当所得」、「一時所得」のみとシンプルなので、比較的簡単に申告しやすくなっています。確定申告書Bは個人事業者向けの書類です。「事業所得」や「不動産所得」、「譲渡所得」がある場合はBを用いて申告します。

書類は、近くの税務署で直接入手するか、もしくは国税庁の公式ホームページからダウンロードする方法があります。国税庁のe-Taxを使って、ネットで作成・提出することも可能です。

源泉徴収票

住宅ローン控除を申請する年の源泉徴収票を用意します。年末から年明けにかけて勤務先から発行される書類です。万が一紛失した場合は、勤務先に再発行依頼をして取得します。

マイナンバーが記されている書類の写し

マイナンバーカードまたは通知カードのいずれかのコピーを準備しましょう。通知カードの場合は、運転免許証やパスポートなど、本人を証明する書類もセットにして提出します。また、マイナンバーが入った住民票のコピー・住民票記載事項証明書でも代用可能です。いずれも、居住している市町村役場から入手できます。

(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書

住宅借入金等特別控除額の計算明細書は、一言であらわすなら「住宅ローン控除を受けるための書類」です。住宅ローンの対象となる家の価格や広さ・年末残高など、必要事項を記入して控除額の計算をします。必要事項を記入する際には、売買契約書や登記事項証明書が参考になるでしょう。

もし、住宅ローンの債務が連帯債務にかかる場合は、「連帯債務がある場合の住宅借入金等の年末残高の計算明細書」も必要です。いずれの書類も、住んでいる地域の税務署で直接入手または郵送で取り寄せるか、国税庁の公式ホームページで、フォーマットをダウンロードして入手できます。

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

年末時点での住宅ローン残高が記載された書類のことです。基本的には、借り入れしている金融機関から送られてくるので、自ら受け取りに出向く必要はありません。しかし、12月末になっても証明書が届かない場合は、金融機関へ問い合わせる必要があります。さらに、複数の金融機関から住宅ローンを借り入れている場合は、対象の各金融機関の証明書が必要です。

建物・土地の登記事項証明書

登記事項証明書は、契約した土地の情報や契約内容を記した書類を指します。入手するには、土地を管理している法務局に赴くか、オンラインで申請をして交付を受けることも可能です。

建物・土地の売買契約書、請負契約書の写し

その名の通り、住宅を建築・購入を証明する契約書のことです。住宅ローン控除の確定申告では、「土地の売買契約書」と「建物の工事請負契約書」のコピーを用意しましょう。土地の購入や家の購入・建築を行った際、不動産会社や建築業者から入手しているものです。

特例要件(耐震改修や認定長期優良住宅など)を証明するための書類

年末残高等証明書や登記事項証明書などに含まれない、そのほかの申請書類です。例えば中古住宅での住宅ローン控除の場合は、「耐震基準適合証明書」もしくは「住宅性能評価書」のコピー、築年数・耐震基準を満たしているかの証明書が必要です。もし、長期優良住宅(長く安心して暮らせる家として認定された住宅のこと)や低炭素住宅(二酸化炭素の排出を抑えた環境に優しい住宅のこと)の認定を受けた場合は、その通知書も用意しておきましょう。

住宅ローン控除の確定申告手続きの流れ

ここでは、税務署で確定申告の手続きを行う際の流れを紹介します。

ステップ①:確定申告に必要な書類を集める

確定申告では、確定申告書や源泉徴収票以外にも年末残高等証明書や登記事項証明書など、必要書類は多岐に渡ります。また、書類によって、金融機関や勤務先を介すこともあり、必要書類を揃えるだけでも時間がかかるかもしれません。早めの準備がスムーズな申請のカギとなるでしょう。

ステップ②:税務署で確定申告書を受け取った後、必要項目を記載して提出

住宅借入金等特別控除額の計算明細書を参考に、割り出した控除額を確定申告書に記入しましょう。そして、必要書類を揃えたら税務署の窓口に提出します。確定申告に慣れていない場合、必要書類が届かなかったり、記入の仕方に迷ったり、一筋縄ではいかない場合がほとんど。迷ったらインターネットで記載例を探すのも一つの方法です。税務署に相談するのも可能ですが、確定申告の時期はほかの相談者で混み合う可能性があります。時間を無駄にしてしまわないためにも、わからないことは早めの解決がポイントです。

ステップ③:還付金が振り込まれて完了(※還付金が発生した場合)

還付金は、書類に記載した預貯金口座に振り込まれます。振り込まれるまでの期間は、1ヶ月~1ヶ月半。オンラインで申告(e-Tax)した場合は、3週間程度で振り込まれます。

2年目以降はどうすればいいの?

2年目以降の手続きは、会社員か個人事業主で対応が異なります。双方の2年目以降の住宅ローン控除手続きについて紹介します。

会社員

会社員なら2年目以降は確定申告をしなくても、年末調整のみで住宅ローン控除が受けられます。しかし、控除を受けるための手続きが必要です。必要書類は、「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」、「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」の2種類と、金融機関から送られる「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」です。

「特別控除申告書」と「特別控除証明書」は、税務署から送られてきます。送付時期は、確定申告をした年の10月頃で、9年分の書類が入っています。初年度を含めて10年分の控除申請ができるというわけです。また、消費税率10%で住宅を購入またはその他の条件を満たす場合は12年分の書類が届きます。これら書類は、一度に提出ではなく毎年の年末調整時に提出の必要があるため、無くさないように必ず保管しておきましょう。

個人事業主

年末調整を行わない個人事業主は、2年目以降も確定申告が必要です。しかし、初年度と比べて必要書類が少なく、提出の負担が減るのがポイントです。必要書類は、「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」と「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」の2種類になります。

会社員・個人事業主、どちらも初年度に比べれば2年目以降の手続きは楽になります。ただし、住宅ローン控除を受けている期間に、繰り上げ返済や借り換えを行う場合は要注意。実際のローン残高と住宅取得資金にかかる借入金の年末残高等証明書の内容が異なる可能性があるからです。正確な控除額の計算ができないため、すぐに金融機関へ連絡して、正しい数字で再発行してもらう必要があります。

住宅ローン控除の覚えておきたいポイントと注意点

借り換えをしても控除が受けられる

住宅ローン控除の条件を満たしていれば、控除を継続できます。条件とは、「返済期間が10年以上」と「借り換え目的が、住宅ローン返済にかかっている」こと。もし、返済効率を高めるために借り換える場合、条件から外れない程度であれば実行して問題ありません。

ふるさと納税をしているとメリットが減る可能性がある

ふるさと納税と併用して住宅ローン控除を申請している場合、ふるさと納税で控除される所得税と住民税が重複する可能性があります。その場合、ふるさと納税で受けられるメリット、住宅ローン控除で受けられるメリットが半分になり、満足がいかないケースも考えられるので注意しましょう。

1年目に必ず確定申告をしなければいけない

1年目に確定申告を怠った場合、もちろん住宅ローン控除は受けられません。しかし、初年度の確定申告が間に合わなかった場合は、控除が発生する翌年の1月1日以降の5年以内に手続きをすれば、控除を受けられます。

住宅ローン控除のほかにある住まい関連の制度「すまい給付金」ってなに?

すまい給付金とは、新築時に最高50万円の給付金が得られる制度を言います。この制度が導入された目的は、消費税率が上がったことによる消費者の支出負担を減らすため。ふるさと納税のように、住宅ローン控除と併用可能で「どちらも最大の恩恵が受けられない」といったデメリットはありません。

ただし、住宅ローン控除のように毎年申請する制度ではなく、申請期間が定められています。ほかにも、給付対象者や対象住宅も定められているため、自宅が対象かチェックが必要です。

すまい給付金の対象者とは

  • 住宅を所有済であること、住宅の所有者であり居住者であること
  • 住宅ローンを利用しない場合、年齢が50歳以上であること(※1)
  • 収入が定められた金額以下であること、消費税率8%の場合は収入額が510万円以下・消費税率10%の場合は775万円以下

(※1)年齢が50歳以上の場合、収入額の目安は650万円以下(消費税率10%)になります。

すまい給付金の対象住宅

  • 新築・中古住宅ともに床面積が50㎡以上であること(※2)
  • 第三者機関の検査を受けて、定められた基準値を合格していること

(※2)契約期間によって給付対象の床面積が50㎡から40㎡に緩和されます。
新築の契約期間:令和2年10月1日~令和3年9月30日まで
分譲・中古の契約期間:令和2年12月1日~令和3年11月30日まで

新築の場合

  • 住宅瑕疵担保責任者保険に入っていること
  • 建設住宅性能表示を利用していること
  • 住宅瑕疵担保責任保険法人によって、保険と同レベルの検査が行われた住宅であること
  • 住宅ローンを利用していない場合は、フラット35S(省エネ・耐震性・耐久性・バリアフリー性)と同レベルの基準をクリアしていること

中古の場合(個人売買の中古住宅は給付対象外)

  • 既存住宅売買瑕疵保険に入っていること
  • 既存住宅性能表示制度を利用していること(耐震等級1以上)
  • 建設から10年以内でかつ住宅瑕疵担保責任保険に入っている、もしくは建設住宅性能表示を利用していること

すまい給付金の実施対象期間

消費税が引き上げられた平成26年の4月1日~令和3年12月31日までに引渡し・入居まで完了している住宅。
しかし、新築なら2021年9月、中古なら2021年11月までに契約した住宅は、令和4年12月31日までに期間が延長されています。

出典: すまい給付金とは|すまい給付金

所得税から控除額が還ってくる住宅ローン控除は、「家を建てたい」と願う購入者と、「事業を活性化させたい」と願う建築事業、どちらの思いもサポートしてくれる制度と言っていいでしょう。しかし、制度を受けるには、確定申告が必要で用意する書類もかなりの数になります。将来家を建てたいと考えている場合は、いまのうちに住宅ローン控除への知識を深めて、早めの準備を心がけていきましょう。

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