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子どものお小遣い相場が知りたい!
お金の管理能力を習得させる渡し方も合わせて解説

2021/12/21
(提供元:ペリプラス

子どもが小学生になると、「そろそろお小遣いを渡した方がよいのでは」と考える人が多いでしょう。お小遣いの金額や渡し方は、子どもの金銭感覚を左右します。今回は、子どものお小遣いの相場と金銭教育に役立つ渡し方を説明しますので、参考にしてみてください。

子どものお小遣い事情はどうなっている?

子どものお小遣い事情はどうなっている?

金融広報中央委員会による「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度(平成27年度)」の結果にもとづき、説明します。

お小遣いをもらっている子どもの割合

みんながお小遣いをもらっているわけではなく、もらっていない子どももいます。お小遣いをもらっている子どもの割合は、小学生が約7割、中学生と高校生は約8割です。お小遣いをもらっている割合は年齢が上がると増えますが、高校生はアルバイトする子がいるため中学生よりもやや少なめです。

【図表1】おこづかいの有無

出典:子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度

お小遣いのもらい方

小学生で定期的にお小遣いをもらっているケースは、それほど多くありません。低学年では「ときどき」もらっている子どもが57.3%と、最も多くなっています。学年が上がると定期的にお小遣いをもらっている子どもが増え、高学年では45.0%が「月に1回」と回答しています。

【図表4】小学生のおこづかいのもらい方

出典:子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度

お小遣いの使い方

お小遣いの使い道については、小学生は「おかしやジュース」と回答した子どもが最も多く、「ゲームをする」「ゲームソフトやおもちゃ類」も上位に入っています。中学生と高校生は、どちらも「友達との外食・軽食代」が1位、続いて2位が「おやつなどの飲食物」となっています。

お小遣いは貯金している?

貯蓄が「ある」と回答した子どもは、小学生(中学年、高学年)と中学生の約4割、高校生の約5割です。なお、いずれも「あるようだが、家の人が管理している」と回答した子どもが2~3割程度となっています。

【図表12】自分の貯蓄の有無

出典:子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度

年代別の平均的なお小遣いの金額はいくら?

年代別の平均的なお小遣いの金額はいくら?

次に、気になるお小遣いの金額です。「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」の調査結果から、全国的な相場を解説します。

小学生の学年別平均額

月に1回もらっている子どものお小遣い額の平均値は、低学年が1,004円、中学年が864円、高学年が1,085円です。ただし、最頻値はいずれの学年とも500円となっています。小学生は「月に1回500円のお小遣いをもらう」のが、標準的なスタイルといえるでしょう。なお、小学生で「ときどき」お小遣いをもらっている子どもは、低学年と中学年では100円、高学年では1,000円をもらっている子が最も多くなっています。

愛媛県のお小遣い額の相場は?

フコク生命が47都道府県の20~50代の既婚男女100名ずつに行ったアンケートによると、小学生のお小遣い額の全国平均は1,370円です。愛媛県の平均である1,000円は全国ランキングでは39位で、やや低めになっています。

出典:47LIFE(フコク生命)

中学生の平均額

中学生の1か月のお小遣い額の平均は2,536円ですが、最頻値は1,000円です。中学生になると、小学生の2倍の月1,000円が一般的といえるでしょう。

高校生の平均額

高校生の1ヶ月のお小遣い額の平均は5,114円です。最頻値も5,000円で、平均値とあまり変わりません。高校生になると、1ヶ月5,000円程度のお小遣いが必要といえるでしょう。

お年玉の相場はどれくらい?

子どもにとってのボーナスともいえるのが、お年玉です。それでは、お年玉の金額もみてみましょう。

小学生のお年玉の総額

低学年では、「10,000円くらい」と答えた子どもが24.0%と最多です。中学年以降では「10,000~19,999円」の回答が最も多くなり、中学年の30.5%、高学年の26.5%と約3割を占めます。

中学生のお年玉の総額

中学生では、64.7%が「10,000~50,000円未満」と過半数にのぼります。50,000円以上のお年玉をもらっている子どもは15.8%と、10,000円未満の8.7%よりも多くなっています。

高校生のお年玉の総額

高校生も、「10,000~50,000円未満」が64.7%と最多です。50,000円以上が19%、10,000円未満が6.9%となっており、お年玉の相場は中学生とそれほど変わりません。

お金の管理能力を養う方法とは

お金の管理能力を養う方法とは

親は子どもが大きくなってくると、どのようにしてお小遣いを渡せばよいのか悩むものです。大人になって上手にお金と付き合うには、子どものうちから金銭感覚や管理能力を養っておく必要があります。お小遣いを渡すときには、子どもの金銭教育になる方法を選びましょう。

定額制と報酬制、どちらの渡し方がよい?

子どもにお小遣いを渡すときには、月1回決まった額を渡す定額制にしている家庭が多いでしょう。一方で、「1つお手伝いをしたらごほうびとして100円」などと決め、報酬制で渡している家庭もあります。どちらがよいかは、子どもの性格や親の考え方にもよります。以下を参考に、親子で話し合ってみてください。

定額制のメリット

お小遣いを定額制にすると、計画的にお金を使う力が身につきます。欲しいものがあってもすぐ買わず、我慢することを覚えるでしょう。月に1回定額をもらうのは、会社員の給料と同じ形式です。子どもに将来会社員になってほしい場合には、定額制がよいでしょう。

報酬制のメリット

報酬制でお小遣いを渡せば、お金が労働の対価であるというビジネスの基本を学べます。子どもがお手伝いを積極的にするようになり、家事能力も養われます。上手にできれば金額が上がるルールを作っておけば、自分でいろいろ工夫するようにもなるでしょう。子どもに将来起業家になってほしいなら、報酬制がおすすめです。

定額制と報酬制を組み合わせることも

毎月定額を渡したうえで、お手伝いのごほうびとして追加で報酬を渡す方法もあります。基本的には定額制にしたいけれど自分でお金を稼ぐことも覚えさせたい場合には、両方を組み合わせてみましょう。

お小遣い帳をつけさせよう

お小遣いを渡した後、子どもが自分できちんと管理できるように、お小遣い帳もつけさせましょう。何にいくら使ったのか記録を残し、後で振り返る習慣をつけさせることが大切です。無駄遣いがないか、親子で一緒にチェックするのがおすすめです。

まとめ

子どもの1ヶ月のお小遣いの相場は、小学生500円、中学生1,000円、高校生5,000円です。子どもに月1回定額を渡す以外に、報酬制にしてお小遣いを渡す方法もあります。子どもがお金とうまく付き合えるよう、お小遣い帳をつけてお金を管理させましょう。

著者プロフィール

著者 森本 由紀

AFP(日本FP 協会認定)、行政書士、夫婦カウンセラー

大学卒業後、複数の法律事務所に勤務。30代で結婚、出産した後、5年間の専業主婦経験を経て仕事復帰。現在はAFP、行政書士、夫婦カウンセラーとして活動中。夫婦問題に悩む幅広い世代の男女にカウンセリングを行っており、離婚を考える人には手続きのサポート、生活設計や子育てについてのアドバイス、自分らしい生き方を見つけるコーチングを行っている。

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