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ボーナスの平均手取り額は?
年代や業種による違いをわかりやすく解説

2025/08/21
(提供元:Mattrz
ボーナスの平均手取り額は?年代や業種による違いをわかりやすく解説

「ボーナスの平均手取りってどれくらい?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。自分の年代や業種のボーナスが平均と比べて高いのか低いのか、気になる人も少なくないでしょう。本記事ではボーナスの手取り額の計算方法や、年代・業種・地域ごとの平均支給額を紹介します。

ボーナスの手取りを計算する方法

ボーナスの手取りを計算する方法

ボーナスにも給与と同じく、支給額と手取り額があります。まずは、ボーナスの手取りを計算する方法を紹介します。

支給額と手取りの違い

支給額から社会保険料と所得税が差し引かれたものが、ボーナスの手取り額です。控除の割合は、収入や地域によって異なります。一般的には、支給額の6〜8割程度が手取りになることが多いとされています。

ボーナスから引かれる社会保険料と税金

ボーナスから引かれる社会保険料と税金は、以下のとおりです。

ボーナスから引かれる社会保険料と税金

【社会保険料】
 ・社会保険料
 ・健康保険料
 ・厚生年金保険料
 ・雇用保険料
 ・介護保険料(40歳以上の方)

【税金】
 ・所得税

このように、さまざまな保険料がボーナスから差し引かれます。40代になると介護保険料が引かれることも念頭に置いておきましょう。

一方で、税金は所得税のみが引かれます。住民税は引かれないので、ぜひ覚えておきましょう。

ボーナスの手取りの計算方法

ボーナスの手取りは、以下の計算方法で求められます。
 ・ボーナスの手取り額=総支給額ー(社会保険料+所得税)

転職した場合は保険や税率が変わる可能性があるため、再計算することをおすすめします。

ボーナスの手取り額シミュレーション

ボーナスの手取りの計算方法

ここからは、さまざまなパターンでの手取り額シミュレーションを紹介します。

まずは、ボーナスの総支給額が50万円の場合の手取り額を確認していきましょう。

年齢 社会保険料 所得税 手取り額
40歳未満 73,275円 69,709円 357,016円
40歳~64歳 77,250円 69,060円 353,690円
65歳以上 73,275円 69,709円 357,016円

続いて、ボーナス総支給額60万円の場合の手取りシミュレーションを紹介します。

年齢 社会保険料 所得税 手取り額
40歳未満 87,930円 83,651円 428,419円
40歳~64歳 92,700円 82,872円 424,428円
65歳以上 87,930円 83,651円 428,419円

続いて、ボーナス総支給額70万円の場合の手取りシミュレーションを紹介します。

年齢 社会保険料 所得税 手取り額
40歳未満 102,585円 97,593円 499,822円
40歳~64歳 108,150円 96,684円 495,166円
65歳以上 102,585円 97,593円 499,822円

このように、総支給額が多くなるほど、差し引かれる社会保険料も多くなるのが特徴です。

また、40〜64歳は介護保険料が引かれるため、30代・65歳以上よりも手取りが少なくなるのが一般的です。

ボーナスの平均支給額データ

ボーナスの平均支給額データ

ここからは、ボーナスの平均支給額を確認していきましょう。

年代別・業種別・夏と冬のボーナスの比較を行い、前年比の推移も紹介します。

年代別のボーナスの平均支給額

e-Stat政府統計の総合窓口による、年代別のボーナスの平均年間支給額は以下のとおりです。

年代 年間ボーナス平均支給額
~19歳 156,900円
20~24歳 396,800円
25~29歳 686,200円
30~34歳 830,700円
35~39歳 991,000円
40~44歳 1,110,000円
45~49歳 1,186,400円
50~54歳 1,237,100円
55~59歳 1,267,700円
60~64歳 787,200円
65~69歳 398,700円
70歳以上 249,900円

参考元:e-Stat 政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査(1 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額)

30代、40代からボーナス支給額が高くなり、55~59歳でピークを迎えます。

ただし、同じ年代であっても転職後の初回ボーナスの金額は低くなることが予想されます。

【業種別】夏と冬のボーナスの平均支給額

厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」によると、業種別のボーナス平均支給額は以下のとおりです。

業種 ボーナス平均支給額(夏季) ボーナス平均支給額(冬季)
調査産業計 414,515円 413,277円
鉱業・採石業等 558,769円 612,066円
建設業 543,670円 540,595円
製造業 547,928円 558,186円
電気・ガス業 881,533円 943,474円
情報通信業 739,621円 707,303円
運輸業・郵便業 395,736円 398,540円
卸売業・小売業 382,412円 373,565円
金融業・保険業 703,753円 641,032円
不動産・物品賃貸業 588,824円 551,281円
学術研究等 645,387円 588,937円
飲食サービス業等 75,897円 83,199円
生活関連サービス等 186,504円 184,277円
教育・学習支援業 567,828円 589,333円
医療・福祉 282,874円 308,846円
複合サービス事業 429,741円 455,496円
その他のサービス業 241,311円 236,048円

参考元:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和6年9月分結果速報等≪特別集計≫令和6年夏季賞与(一人平均)」「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等≪特別集計≫令和6年年末賞与(一人平均)

業種別に見ると、電気・ガス業が最も高く、飲食サービスが最も低いことがわかります。

また、夏季・冬季のボーナス平均支給額は、企業や業種によって異なります。

ボーナスの前年比の推移

2025年夏季ボーナスは、前年と比較して約8割の業種がプラスになりました。

一方で、前年より悪化している業種もあり、業種・企業によって差が出ているのが現状です。

令和2年~令和6年夏季までの推移を以下の表で確認しましょう。

  令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年
夏季ボーナス -1.0 0.4 3.1 2.1 4.2
夏季ボーナス -3.4 0.3 3.7 0.9 4.5

出典元:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等≪特別集計≫令和6年年末賞与(一人平均)

都道府県別のボーナス平均支給額

都道府県別のボーナス平均支給額

ここからは、都道府県別のボーナス平均年間支給額を紹介します。

都道府県別のボーナス平均支給額

政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別」を参考に、都道府県ごとのボーナス平均支給額をランキング形式で紹介します。

順位 都道府県名 ボーナス
平均支給額
順位 都道府県名 ボーナス
平均支給額
1 東京都 1,232,200円 25 香川県 807,500円
2 神奈川県 1,106,300円 26 山梨県 794,700円
3 愛知県 1,065,900円 27 岡山県 791,200円
4 大阪府 1,040,900円 28 奈良県 783,300円
5 兵庫県 940,800円 29 新潟県 770,400円
6 静岡県 920,800円 30 熊本県 765,500円
7 滋賀県 917,100円 31 大分県 758,600円
8 京都府 909,300円 32 島根県 757,200円
9 茨城県 906,400円 33 岐阜県 754,100円
10 長野県 901,800円 34 愛媛県 752,300円
11 広島県 895,600円 35 山形県 733,300円
12 三重県 890,400円 36 佐賀県 727,100円
13 山口県 886,500円 37 北海道 722,500円
14 福岡県 871,600円 38 鹿児島県 722,300円
15 石川県 866,100円 39 岩手県 717,500円
16 埼玉県 859,100円 40 長崎県 715,100円
17 群馬県 848,500円 41 福島県 705,800円
18 徳島県 839,700円 42 高知県 678,200円
19 福井県 835,700円 43 秋田県 662,800円
20 宮城県 829,200円 44 宮崎県 653,800円
21 栃木県 825,300円 45 青森県 642,800円
22 千葉県 820,900円 46 鳥取県 592,900円
23 和歌山県 812,100円 47 沖縄県 535,400円
24 富山県 811,300円      

参考元:e-Stat 政府統計の総合窓口「賃金構造基本統計調査 令和6年賃金構造基本統計調査(sanko1(参考表)都道府県別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(47都道府県一覧))

第1位は東京都の1,232,200円、最下位は沖縄県の535,400円となっており、約70万円の差があることがわかりました。

四国各県のボーナス平均支給額

四国各県のボーナス平均支給額は、以下のとおりです。

愛媛県 752,300円
高知県 678,200円
徳島県 839,700円
香川県 807,500円

まとめ

ボーナスの手取り額は、社会保険料や税金が控除されるため、額面よりも少なくなります。年代や業種、地域によって支給額には大きな差があり、自身のボーナスが平均と比べてどの位置にあるのかを知ることは、今後のキャリアや生活設計を考えるうえでも参考になります。この記事をきっかけに、自身のボーナスの内容を見直してみてはいかがでしょうか。



著者プロフィール

著者 一谷 千春

2級FP技能士

大手生命保険の営業を5年間経験し、FP2級を取得。現在は金融ライターとして資産運用、保険、節税に関する記事を執筆。200記事以上を手掛け、読者に信頼される情報提供を目指す。金融業界の知識と実務経験を活かし、わかりやすく実践的な内容を提供。

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