2025年の年金支給日はいつ?
必要な書類などを知って手続きをスムーズに進めよう

年金が支給される日は決まっていますが、実際の入金日や初めて年金を受給する方の申請には注意が必要です。この記事では2025年の具体的な年金支給日や手続き方法、さらに年金額を増やすヒントまでわかりやすく解説します。スムーズに年金受給を始めるための参考にしてみてください。
2025年の年金支給日一覧

国民年金や厚生年金といった公的年金を受け取るうえで気になるのが、実際に振り込まれるタイミングです。支給日を見逃さないよう、具体的な日付を把握しておきましょう。
2025年支給日一覧表
2025年の年金支給日は以下のとおりです。「2月分と3月分」は2月の支給日にまとめて入金されるなど、支給対象月と振り込み月にズレがある点に注意が必要です。
支給対象月 | 支給予定日 | 備考 |
---|---|---|
2024年12月分・2025年1月分 | 2025年2月14日(金) | 15日が土曜のため前倒し |
2025年2月分・2025年3月分 | 2025年4月15日(火) | 平日のため変更なし |
2025年4月分・2025年5月分 | 2025年6月13日(金) | 15日が日曜のため前倒し |
2025年6月分・2025年7月分 | 2025年8月15日(金) | 平日のため変更なし |
2025年8月分・2025年9月分 | 2025年10月15日(水) | 平日のため変更なし |
2025年10月分・2025年11月分 | 2025年12月15日(月) | 平日のため変更なし |
参考:日本年金機構「Q.年金はいつ支払われますか。」
年金の受給日は「偶数月の15日」
国民年金や厚生年金は、偶数月の15日に2ヶ月分まとめて振り込まれます。ただし、手続きのタイミングによっては、初回支給日に限り奇数月の15日に支給されることがあります。初回支給日は必ずしも偶数月ではないことを知っておきましょう。
支給日が土日祝の場合は前倒しで支給
支給日が土日祝日に当たる場合は、直前の平日に振り込まれます。休日が絡む際は「いつもより早く入金がある」と覚えておくといいでしょう。
入金タイミングは金融機関ごとに異なる
同じ支給日でも、金融機関によって口座への反映時間が異なります。午前中に入金される場合が多い一方、ゆうちょ銀行などでは夕方になることもあります。支給日当日にすぐ引き落としがある方は、余裕を持って口座残高をチェックしましょう。
初回支給日は申請時期で決まる

公的年金は誕生日を迎えても自動で振り込まれるわけではなく、申請手続きが必要です。
支給開始が遅れる原因
年金は、申請が遅れると実際の支給開始も遅れる可能性があります。
初回支給が遅れる主な原因
- 申請の遅れ:誕生日が来ても手続きを後回しにしてしまう
- 書類の不備:提出漏れや誤記入があると再審査が必要
- 加入履歴の確認:転職・引っ越しなどで年金事務所のチェックに時間がかかる場合
こうしたトラブルを避けるため、2025年に初回受給を迎える予定の方は、誕生日が近づいた時点で早めに手続きを進めると安心です。
65歳の誕生日の3ヶ月前までに申請を
国民年金や厚生年金の受給が開始される年齢は、原則65歳です。65歳の誕生日の約3ヶ月前になると、日本年金機構から書類が送られてきます。
このタイミングで必要書類をそろえて申請すれば、最短で受給可能です。一方で、この時期に手続きをせず後回しにしてしまうと、初回支給が数ヶ月ずれ込む可能性があります。
年金を受け取る方法

ここからは、年金を受け取る方法を解説します。「受給資格を得たら、どのような手続きで年金が振り込まれるのか」を事前に知っておくと安心です。
年金請求手続きの流れ
年金受給には「請求手続き」が欠かせません。大まかな流れは以下のとおりです。
年金請求手続きの流れ
- 案内を受け取る:65歳の誕生日の約3ヶ月前に、「年金請求書類」が届く
- 必要書類の準備:案内に沿って年金手帳・戸籍謄本(または住民票)・金融機関口座情報などをそろえる
- 申請書類を提出:年金事務所の窓口、郵送、またはオンライン(ねんきんネット)で手続き可能
- 審査・決定:不備がなければ1~2ヶ月程度で「年金証書」が届く
- 年金受給開始:審査後、次の支給日に年金が振り込まれる
必要な書類
申請には、以下の書類が必要です。
年金支給申請の必要書類
- 年金請求書(届いた書類に同封)
- 戸籍謄本または住民票(マイナンバーにより省略可の場合あり)
- 年金手帳や基礎年金番号通知書
- 本人名義の金融機関口座情報(通帳やキャッシュカードの写しなど)
- マイナンバーカード(もしくは本人確認書類一式)
申請方法は窓口・郵送・オンラインで
状況に応じて、年金事務所の窓口・郵送・オンライン(ねんきんネット)という3種類の方法で提出できます。
方法 | 特徴 |
---|---|
年金事務所の窓口 | その場で担当者に書類をチェックしてもらえる |
郵送 | 多忙で窓口に行けない方や、遠方の方でも簡単に手続きを進められる |
オンライン申請 (ねんきんネット) |
24時間いつでも操作できるため利便性が高いが、電子証明書などの事前準備が必要 |
初回支給は申請から約1~2ヶ月後
一般的に、書類を提出し年金受給の権利を得てから1~2ヶ月後に初回支給となります。ただし、混み合う時期や書類不備がある場合はさらに時間がかかることもあるでしょう。年金を受け取る権利を確実に行使するためにも、誕生日が来る前から必要書類のチェックをしておくと安心です。
年金の受け取り方法
多くの場合、銀行口座やゆうちょ銀行口座に自動で振込されます。また、海外在住者の方は海外送金という形で受け取りが可能です。
振込先の変更方法
引っ越しや転勤などで口座を変更したい場合は、日本年金機構のWebサイトから「年金受給権者 住所・支払機関変更届」を入手し、必要事項を記入して提出します。反映には1ヶ月ほどかかることがあるため、早めの手続きを心がけましょう。
請求を忘れてしまったときの対処法
年金は自動的に振り込まれる制度ではないため、請求を忘れていると支給されません。ただし、過去5年分まではさかのぼって受給が可能です。5年を超える部分は受け取れなくなるので、気づいたら早めに年金事務所へ相談しましょう。
年金はいくらもらえる?

保険料を納めた期間や加入していた年金の種類によって、受給額は人それぞれ異なります。
年金見込み額は「ねんきんネット」などで確認する
将来の受給額を知るには、以下のサービスがおすすめです。
年金受給額の確認方法
- ねんきんネット:インターネット上で24時間いつでも見込み額をチェックできる
- 年金定期便:毎年誕生月に送付される書類で確認できる
特に「ねんきんネット」は、繰り上げ受給や繰り下げ受給によって、受給年齢を変更した際のシミュレーションも簡単に行えるため便利です。早めに自分の受給額を把握しておくと安心につながります。
年金を増やす方法
老後資金に不安がある場合は、以下の制度を活用して将来の年金を上乗せ・補完できます。
年金を増やす方法
- 付加年金:国民年金に月400円を上乗せし、年金額を増やす
- 国民年金基金:自営業やフリーランスの方が任意で加入して年金を上乗せ
- iDeCo(個人型確定拠出年金):掛金が全額所得控除になり、非課税で運用可能
- 企業型確定拠出年金(企業DC):勤務先で導入されている場合、マッチング拠出を利用できる場合がある
- その他の資産形成:NISAや投資信託なども検討し、公的年金以外の収入源を確保するのがおすすめ
まずはねんきんネットなどで現状を把握しつつ、余裕資金がある方は投資や積立を活用してバランスよく老後資金を備えていくのが理想的です。65歳という年齢を迎える前に計画的な準備を進めましょう。
まとめ
2025年の年金支給日は「偶数月の15日」が基本です。特に2025年に初めて受給する方は、65歳の誕生日前にしっかり申請手続きを行うことで、スムーズに支給開始を迎えられます。まずは支給日を正しく知り、そのうえで付加年金やiDeCoなどの制度を上手に組み合わせて年金額を増やす対策をとるなど、自身に合った準備を始めていきましょう。

12年間の医療事務勤務を経てフリーライターとして活動。資産形成や家計管理をテーマに、専門用語をかみ砕いたわかりやすい金融記事を執筆。NISAとiDeCoを活用した資産運用経験は7年目。整理収納アドバイザーとしての知見も活かし「お金と暮らしを整え、心にゆとりを生み出す」情報を発信している。