愛媛の地場産業

地元で盛んな産業を「地場産業」と言います。また、自然環境や暮らしから生まれた産物を「特産品」と言います。
ここでは、愛媛県ならではの地場産業や特産品を調べてみましょう。愛媛には、日本や世界でトップクラスの地場産業があり、日本一の特産品も数多くあります。

海面養殖業（1）

おだやかなリアス式海岸の宇和海、その気候と自然環境をいかした宇和島市周辺ではマダイやブリなどの養殖を行う海面養殖業が盛んです。愛媛県では愛媛で育てた魚を「愛育フィッシュ」として、マダイやブリのほか、クロマグロやマハタ、ヒラメなど多くの魚が養殖されています。愛媛県は海面養殖生産額全国1位の水産王国なんです。

海面養殖業（2）

おだやかなリアス式海岸の宇和海、その気候と自然環境を活かした宇和島市周辺では、真珠の養殖が盛んです。アコヤ貝を母貝として育て、核入れをし、養殖いかだで育てた後、沖の養殖いかだで育てられます。選ばれた真珠はアクセサリーや飾りなどに使われ、その美しさは世界中で人気となっています。

水産加工業

伊予市周辺ではけずりぶしやめんつゆ、珍味など水産加工業が盛んです。様々な水産加工品がつくられ全国に販売されています。 また、松前町の珍味は瀬戸内海の小魚を主原料としてつくられ全国的に知られています。近年ではカルシウム食品として全国の学校給食にも使われています。

タオル業

今治市地域ではタオル地やタオル商品などのタオル業が盛んです。独自の品質基準に合格した「今治タオル」は優れた吸水性と高い安全性が最大の特徴で全国的に知られています。また、近年では台湾やシンガポール、中国、アメリカなどにも数多く輸出され、「今治タオル」の品質の高さが海外でも良く知られています。

造船業（1）

今治市周辺ではカーフェリーやタンカーなど小型船から超大型船までを開発・建造する造船業が盛んです。建造量は日本一、世界でもトップクラスに入っています。
写真：造船所全景（今治造船）

造船業（2）

現在、船をつくるために、最先端の技術開発や安全、安心、環境への対応が取られています。ばら積み運搬船やタンカー、自動車運搬船など様々な船がつくられており、世界中で活躍しています。
写真：14000個積みコンテナ運搬船（今治造船）

鉄工業（1）

別子銅山を起こりとする鉄工業。新居浜市や西条市の沿岸地域では鉄工業が盛んです。大手の工場のほか、それらを支える工場など様々な企業や工場が海岸線を中心に立ちならんでおり、瀬戸内有数の工業地帯となっています。優れた工業製品や技術の集まる「ものづくり企業」が多数あり、ものづくりの強さを誇っています。
写真：新居浜市の工場群

鉄工業（2）

江戸時代に開かれた別子銅山は新居浜市の工業都市への発展の基になっています。山間の東平（とうなる）には、大正から昭和にかけて鉱山の採鉱本部や小学校、劇場などがあり多くの人が暮らし大変な賑わいを見せていました。今も旧保安本部や索道停車場跡、貯鉱庫跡など貴重な産業遺産が残っています。昭和43年に休止し現在は「東洋のマチュピチュ東平」として多くの観光客が訪れています。
写真：新居浜市東平地区の歴史遺産

製紙業

四国中央市では印刷用紙やトイレットペーパーなどの製紙業が盛んです。映画「書道ガールズ！」で知られるように書道用紙を始め、古くから紙の生産地として栄えてきました。現在、四国中央市は紙製品出荷額全国1を誇る日本一の紙のまちとなっています。
写真：四国中央市の工場群

観光業（1）

松山城や道後温泉、俳句など文化かおる中予エリア。産業遺産の残る東平や多島美と橋で有名なしまなみ海道がある東予エリア。豊かな自然とレトロな町並みが続く内子・西予・宇和島の南予エリア。愛媛県には、古くからある自然や文化、グルメや体験などさまざまな観光資源があり、多くの観光客を迎えています。また、多くの外国人も訪れています。
写真：しまなみ海道・松山城・内子の町並み

観光業（2）

愛媛の新しい観光として注目されているのがサイクリングです。今治市から尾道市間、全長約70kmを結ぶ「しまなみ海道」はサイクリングのメッカとして有名です。来島海峡大橋、多々羅大橋など7つの橋と瀬戸内海の多島美を眺めながら走る全国屈指のサイクリングコースです。
コース周辺では大山祇神社（おおやまずみ）や美術館や潮流体験など様々な体験ができ、多くのサイクリストを楽しませています。また、最近では外国人のサイクリストも増えています。
写真：しまなみ海道サイクリング