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マイナンバーカードが健康保険証に
利用するメリット&デメリットや手続き方法を解説

2023/01/10
(提供元:CyberKnot

マイナンバーカードは、一部の医療機関や薬局で健康保険証として利用できるようになりました。便利になるメリットがあればデメリットもあるのではないかと、不安を感じることもあるでしょう。この記事では、マイナンバーカードを健康保険証として利用するメリットとデメリット、手続き方法について解説します。

マイナンバー健康保険証とは

マイナンバー健康保険証とは

2021年10月20日から、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる制度が始まりました。2024年秋には完全に移行する方向で進んでいる状況です。まずは、マイナンバー健康保険証について説明します。

マイナンバーカードと保険証の一体化

マイナンバーカードと健康保険証を一体化することで、薬剤情報の閲覧や税務手続きが一括で行えるようになります。従来使っていた健康保険証の代わりに、マイナンバー健康保険証が利用できるのです。

利用するには登録が必要となります。企業で加入する健康保険と国民健康保険で手続きは共通です。

医療機関や薬局での受付方法

従来の健康保険証は窓口でカードを提示して、加入している健康保険や受診歴などを確認していました。マイナンバー健康保険証をカードリーダーにかざすと、内蔵されたICチップの電子証明書によって本人確認が行われるのです。

また、マイナンバー健康保険証の顔写真によって確実に本人確認ができるようになります。

マイナンバー健康保険証を利用するメリットとデメリット

マイナンバー健康保険証を利用するメリットとデメリット

マイナンバー健康保険証を利用することにはメリットとデメリットがあるため、事前に理解しておくことが大切です。

メリット

従来の健康保険証で必要だった手続きが不要になったり、情報が一括で管理できたりするのがメリットです。メリットについて詳しく説明します。

医療機関での受付を自動化できる

窓口に顔認証付きカードリーダーが設置されると、ICチップから読み取った情報と顔写真を照合して自動で本人確認ができます。加入している健康保険の内容と本人確認を非接触で行えるため、自動で素早く受付の対応ができるのはメリットです。

就職・転職・引っ越し時の切り替えがスムーズ

従来は就職や転職、引っ越し時に手続きが必要でしたが、マイナンバー健康保険証では不要になります。切り替え手続きをしていれば、それ以降は住所変更などがあってもそのまま使えて便利です。また、国民健康保険や後期高齢者医療制度で必要だった定期的な更新、高齢受給者証の持参も不要となります。

マイナポータルで健診や薬剤の情報が確認できる

マイナポータルで特定健診情報、薬剤の処方、医療費の閲覧が可能になります。また、データを医師と共有できるようになり、はじめて受診する医療機関や薬局でも正確な情報を伝えられるのがメリットです。マイナポータルの薬剤情報を電子版のお薬手帳と連携すると、いつでも情報が確認できて医療や健康への意識も高まります。

高額療養費の手続きが簡単になる

1ヶ月間に同じ医療機関でかかった医療費のうち、一定の限度額以上は高額療養費制度が利用できます。マイナンバー健康保険証が利用できる医療機関の窓口であれば、限度額以上の一時支払いが不要です。申請が間に合わないと自己負担での支払いが必要でしたが、手続きが不要になり一時的な出費もなくなります。

医療費控除の確定申告が自動入力できる

マイナポータルをe-Taxに連携すると、医療費控除が自動で入力できます。1年間に支払った医療費の領収書管理が必要でしたが、この手間がなくなり簡単になるのです。

初診の追加医療費が安くなる

医療費3割負担の人がマイナンバー健康保険証を利用して受診すると、初診で6円が発生します。一方で、従来の健康保険証では初診で12円かかるため、マイナンバー健康保険証の方が安くなるのです。再診料は据え置かれ、追加の費用は発生しません。少額ではありますが、マイナンバー健康保険証にすると初診料が安くなるのはメリットになります。

デメリット

マイナンバー健康保険証に切り替えるメリットがある一方で、デメリットも生じます。

利用できる医療機関が少ない

窓口でマイナンバー健康保険証に対応できる医療機関や薬局は、全体の2割程度と少なめです。また、そのなかでも顔認証付きカードリーダーを申し込んだ医療機関や薬局は、6割弱となっています。マイナンバー健康保険証が利用できない場合は健康保険証が必要となり、2枚持ち歩くのが手間になるのはデメリットです。

個人情報漏洩のリスクが高い

裏面に記載される12桁のマイナンバーやICチップに保存されている電子証明書のデータは、個人情報です。12桁のマイナンバーや電子証明書のデータと暗証番号があると、マイナポータルで情報が閲覧できます。マイナンバー健康保険証の紛失や、暗証番号が知られないように注意しましょう。

手続きに時間がかかる

マイナンバー健康保険証の切り替えには手続きが必要なため、時間がかかってしまうのがデメリットです。また、マイナンバーカードを持っていない場合、マイナンバー健康保険証の前に発行する手間がかかります。

しかし、マイナンバー健康保険証にすれば住所変更などによる手続きが不要になるため、その後の手間が無くなるのは便利です。

一度登録すると解除できない

マイナンバー健康保険証を発行すると、従来の健康保険証へ戻せないことがデメリットです。2024年以降は完全に移行する動きがありますので、今後発行するのであれば大きな問題にはなりにくいでしょう。

マイナンバー健康保険証の手続き方法

マイナンバー健康保険証の手続き方法

マイナンバー健康保険証の手続き方法は2種類です。マイナポイントをもらう手続きとあわせて説明します。

マイナポータルからスマホで手続きする

マイナポータルからスマホで手続きするには、以下の手順で進めます。

1.本人のマイナンバーカードと4桁の暗証番号、ICが読み取れるスマホを準備する(PCとICカードリーダーでも可能)
2.マイナポータルのアプリをインストールして「マイナンバーカードが保険証として利用できます」という画面へ進む
3.マイナポータル利用規約を確認し、同意して次へ進む
4.保険証利用登録画面で申し込むボタンを押す
5.4桁の暗証番号を入力する
6.マイナンバーカードのICを読み取る
7.申し込み完了の画面が表示される

セブン銀行ATMで手続きする

セブン銀行ATMで手続きするには、以下の手順で進めます。

1.マイナンバーカードと4桁の暗証番号を準備してセブン銀行ATMへ行く
2.ATM画面で「マイナンバーカードでの手続き」ボタンを押す
3.「健康保険証利用の申し込み」ボタンを押す
4.画面の案内に従い操作して手続きを完了

マイナポイントをもらう手続き

マイナンバーカードの新規取得や健康保険証としての利用申し込みなどで、最大2万円分のマイナポイントがもらえます。もらえるマイナポイントの内訳は、以下の表のとおりです。

マイナンバーカードの新規取得等 最大5,000円分
健康保険証としての利用申し込み 7,500円分
公金受取口座の登録 7,500円分

出典:マイナポイントとは?

まとめ

マイナンバー健康保険証にすることで、さまざまなメリットが受けられます。メリットと同時にデメリットが生じてしまう点があるため、問題ないか事前に確認しておくことが大切です。マイナンバー健康保険証を検討する際や手続きでの参考にしてみてください。



著者プロフィール

著者 岩崎 祐二

FP技能士2級、AFP(日本FP協会)

ライフとキャリアを総合した視点で、人生設計をマンツーマンでサポート。日々の家計管理から、数十年先に向けた資産設計まで実行支援しています。

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